口から出まかせ、夜にレバニラを食べます。【だが、それがよい!】
この世界の設定
1この世界では本来人間がもっていない能力を急に手に入ることがある。これを陽性ポジティブと呼ぶ。
能力は妖精に感染することで手にはいる。妖精は目には見えないが感染者と意思疎通ができる。これによって感染者は自分の陽性を知る。妖精の知能は固有差が大きく、これからの研究対象である。
2どんな陽性が発現するかは諸説あるが、妖精と意思疎通できるという点から妖精とは自我の境界線があいまいになることで生じる幻聴ではないかと指摘した精神科医がいる。向精神病薬で幻聴が軽減することもその根拠だ。すると、精神と陽性とは深く関係があることは間違いない。つまり、精神への傷害トラウマが陽性に関係する。さらに陽性のパワーの強さもセロトニンの量が関係しているといわれる。想いが強いと陽性もそれにこたえてくれる。
3この世界は変な人がいる。
作者(tomo-p):この小説の作者。好きな小説家は森博嗣、谷川流、麻耶雄嵩、殊能将之、舞城王太郎。趣味は将棋(4段)
正岡:江戸時代から来たと見せかける人。知った風な口を利くときはたいてい知っていない。
ところどころ、ひじが外反している。体の動きも柔らかく、とくに肘を首にスカーフのように巻けるほどである。
道には奇妙な臭さがあり、過去のゲロを冬の空気中に感じている。
首からくる手足のしびれは右と左で差があり、右のほうが強い。首を傾けるとしびれが強くなった気がしてこわくなってやめた。
「下品な世界だな。水がすべてとろみがついているけえ。」
正岡はみずたまりを手ですくった。それは冷たさからくる反省の意もあったのかもしれないが、一瞬で小虫のごとく消え去る。
「なんでそれが下品なんだ。」
「飲みやすいじゃろ。」
「それのどこが飲みやすいんだ?ドロドロして気持ち悪いだろ。」
「でも、誤嚥しにくい。」
正岡は前を向いた。今までは鼻の穴をみていた。
「ということは、この世界は嚥下機能の低下した人に生きやすい環境なのか?ばからしい。」
「その通りじゃろ。答えはでとる。この世界はばからしい。」
ただでさえ暗い世界に暗雲が立ちこめた。この世界の住人は水が飲みにくくて、そのために水たまりの水にとろみをつけて飲みやすくしている。
「こんなものあるからだめなんだろう」
私はどろとした水たまりに右足を踏み入れ撹拌した。
「いかんぞ!それは・・」
正岡の叫びはすでにおそく、それはただの悲鳴にすぎなくなっていた。
ぼろを身にまとった少年がまことに恐ろしい目をしてでてきたのだ。
「こうなったらじゃ。やるけん、準備せえや。」
正岡は初めて刀をぬいた。
「準備だって。なんの?」
「いくさじゃ。」
正岡はもうこの時には刀を振りぬいた後であった。少年の首筋を一閃。総頚動脈に達すると、血がトポポと噴き出たのが分かった。少年は必至に手で押さえては、もうダメだと悟り、せめて水を汚さないように道のわきにはけて、そこで息絶えた。
「ふー。いきなりか。」
私はとっさに正岡から距離をとっていた。刀が当たらぬ距離へ。
「そっちいかんじゃ・・・」
正岡が私に近寄ろうとしたときには、私の首は何者かに自由を奪われていた。
この世界においてと地獄においてでは、もっとも大事なものは水である。tomo-pの行為はまさしく、人々の命と尊厳を踏みにじる行為であり、殺されても仕方のない愚行であった。
だが、しかし。tomo-pはそのことについて知らなかったわけではあるまい。
彼はこの世界にうったのだ。喧嘩を。
それが作者としての覚悟であり、強き者にだけ許された責任である。
その点、刀をぬいた正岡はまだ未熟といわざるおえない。
「あつっ」
tomo-pを襲った村人はその尋常ではない力と意思に一瞬怖気づいた。その時間が刹那であったのは、この世界の水の価値を表していた。
「腐っている。」
tomo-pがそういうと、tomo-pの首筋にあてられた、石を削ったナイフはどろりと消えた。
「だすか。『殺菌』を」
まばゆい光で当たり一面が清められた。
作者にしか使えない陽性≪ポジティブ≫の一つである。なぜなら、通常であれば、自身の陽性さえ浄化してしまうからだ。強に言えば、周囲の敵の陽性を消し去ってしまう反則的な陽性。
光の後の世界はすでにとろみも嚥下障害も消え去っていた。
「私がやるしかないか。三国統一」
今日わかったこと
・地獄では水が大事
・大事な水に足をいれると命を狙われる。
・一番分かったふりしなくちゃいけないのが作者。
・誤嚥性肺炎は恐ろしい。




