音が耳に残る 膀胱で飲酒しようよ
前回わかったこと
この世界では能力を陽性と呼ぶ。
最強者は他人の陽性を奪う陽性。彼はギルド「ピオ-ネ」を設立。
俺は死ねなかった。
何度も死にたいと思った。そのたびに愛する人は旅立ってしまうのだ。
男の名前はドン・チョンキー。彼の陽性、すなわち能力は、愛した人と共に歩む能力である。
愛する人ととすべてを共有する。これは稀有な自己免疫疾患をかかえる彼女にこそ必要な能力だった。
ドン・チョンキーは彼女と免疫細胞を共有したのだった。
もう一人の主人公の話をしよう。
彼女の名前はさやか。
私はあの時のことを忘れない。いや、忘れられない。
さやかは16の頃レイプされて殺された(感染した)。
この世界では生きていた時(正常だったとき)の怨念がパワーとなる。さやかの忌まわしき死因(性病感染経路)は消えないトラウマとともに強大な力を授けたのである。
さやかの能力は超回復とその回復力による肉体変性。さやかのトラウマは癒されることはないが、肉体は常に再生を続ける。
もう一人の男の話をするのも忘れていたな。
その男はレンタルビデオ屋に駐車した車の中に、いつの間にか乗りこんでいた。
「誰やねん!お前」
「それはこちらのセリフじゃ。そしてこの時代は江戸から何年後じゃ?」
その男はぼさぼさの髪に、しわしわの着物を着て、シートベルトをしっかりして、遠足に行く子供のようにドキドキと胸を高ぶらせていた。
「おう、お前。過去から来たわりに、しっかりシートベルトつけて、車に乗る作法をみにつけておんなあ。」
「ばれたか。わしは普通のそこの近所に住む正岡じゃ。」
「アホか。普通やないわ。」
この世界の設定
何度も言っておこう(自分は忘れやすし)
1この世界では本来人間がもっていない能力を急に手に入ることがある。これを陽性と呼ぶ。
能力は妖精に感染することで手にはいる。妖精は目には見えないが感染者と意思疎通ができる。これによって感染者は自分の陽性を知る。妖精の知能は固有差が大きく、これからの研究対象である。
2どんな陽性が発現するかは諸説あるが、妖精と意思疎通できるという点から妖精とは自我の境界線があいまいになることで生じる幻聴ではないかと指摘した精神科医がいる。向精神病薬で幻聴が軽減することもその根拠だ。すると、精神と陽性とは深く関係があることは間違いない。つまり、精神への傷害が陽性に関係する。さらに陽性のパワーの強さもセロトニンの量が関係しているといわれる。想いが強いと陽性もそれにこたえてくれる。
3この世界は変な人がいる。
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ケース1 ドンチョンキー 28歳 男性 愛した人と共に歩む症候群陽性
現病歴
数年前婚約。婚約者は自己免疫疾患の既往有り(詳細不明)。婚約者のために現在の陽性を発現する。
それは他人と共有する陽性であり、婚約者と自分の免疫機能を共有することで、症状の改善に努めていた。
7月に他人の陽性を自分のものにする陽性の感染者であるギルド「ピオーネ」の最強者により、襲撃をうける。婚約者をかばい、多発外傷を受け、心肺停止となるも、自身の陽性により婚約者の生命活動と共有してしまう。その結果、婚約者は死亡し、自身の外傷はその後回復。
問題点
#希死念慮
鬱症状がみられ、自殺企図を何度か図っているがそのたびに他人が代わりに死亡している。
程度はあるが、人を愛せずに生きることは不可能であり、鬱症状を改善するしかないか。薬物療法には抵抗的であり、本人は婚約者の仇をとるしかないと考えている。
婚約者の死亡により以前より陽性もパワーアップしている。
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ケース2 さやか 16歳 女性 超回復とその回復力による肉体変性 陽性
現病歴
16歳の時にレイプされ心肺停止。その際に妖精に感染し、陽性発現。
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ケース3 正岡 51歳 男性
現病歴
他人の車に乗り込み、シートベルトを装着する。
以上、これから総回診を行う。
今日わかったこと
この世界の設定
1この世界では本来人間がもっていない能力を急に手に入ることがある。これを陽性ポジティブと呼ぶ。
能力は妖精に感染することで手にはいる。妖精は目には見えないが感染者と意思疎通ができる。これによって感染者は自分の陽性を知る。妖精の知能は固有差が大きく、これからの研究対象である。
2どんな陽性が発現するかは諸説あるが、妖精と意思疎通できるという点から妖精とは自我の境界線があいまいになることで生じる幻聴ではないかと指摘した精神科医がいる。向精神病薬で幻聴が軽減することもその根拠だ。すると、精神と陽性とは深く関係があることは間違いない。つまり、精神への傷害トラウマが陽性に関係する。さらに陽性のパワーの強さもセロトニンの量が関係しているといわれる。想いが強いと陽性もそれにこたえてくれる。
3この世界は変な人がいる。
・患者は3人 ドンチョンキーとさやかと正岡である。




