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タイムカプセル「30歳の私へ」

※9/20訂正。

今日は小学校の同級生達との同窓会。小学校の卒業式に埋めたタイムカプセルを開ける日でもある。


同級生達と久々に会って、お酒を飲みながら「あの時は~」などの昔話を楽しんだ。その後、学校に行きいよいよタイムカプセルを掘り起こした。小学時代の先生が教え子達一人一人に未来の自分に宛てた手紙を渡していく。私も未来の自分に宛てた手紙を貰い、その手紙を見る。


「30歳の私へ(1枚目)


 私は元気にしていますか?


 私は高校も大学も結構いい所に行けたよね?


 大学を卒業してから弁護士になって、お仕事忙しいよね?


 28歳になって将来を考えれる彼氏が出来たよね?


 でも、その彼氏と結婚してはいけないよ!


 だって……      2枚目に続く」


私は驚いた。将来の夢であった弁護士までは当たっててもそこまで驚かなかったが、28歳の件に関しては小学六年生では予想がつかないと思う。しかも当たっている。

そして結婚してはいけない? なんで? 私は恐る恐る二枚目の手紙を見る……



「30歳の私へ(2枚目)


 さっきの続きが気になる?


 本当に知りたい?


 しょうがないなぁ~教えてあげる


 今付き合ってる彼氏ね、いっぱ~~~~~~い




 人 殺 し て る の




 だから結婚しないほうがいいよ


 あと約束して欲しいの


 別れるなんて絶対に言っちゃいけないよ

 

 そんな事を言ったら彼が私を殺しちゃうから


 約束だよ!」


ここで手紙は終わっている。正直気味悪かったがあまり気にしないようにした。


元同級生達と別れてから、私は自宅のアパートに向かった。鍵を開けるとそこには料理をしている男性がいた。もちろん私の彼氏でとっても優しく結婚も考えている。

私は着替えながら冗談ぽく彼氏にタイムカプセルの事を話した。

「今日ねぇ、同窓会で小学校卒業の時に埋めたタイムカプセルを掘ったんだよ。それでね、私が書いた『30歳の私へ』ていう手紙に面白い事書いてあったんだ~。今付き合っている彼氏はいっぱい人を殺しているから結婚してはダメなんだって。笑えるよねぇ」



「何で分かった!? 調べたのか?」


彼が私の背中越しに低い声で問う。でも、私は声を出す事が出来ない。


部屋中が私の首から流れた血で真っ赤に染まっていった。

あなたはタイムカプセルに何を入れましたか? ……手紙ですか?

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