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魔法鑑定の儀から数日。

しょんぼりした僕はまたロマンスに耽った。

そんなある日の夜、僕は夢遊してるアカに胸をペロペロされながら、こう考える。


どこの世界にも、雑魚はある。

強さを求めても、その上の奴にとって、やはり雑魚である。

即ち、雑魚は、運命である。


「はぁんにゃっ、、、ちょ、擽った、、

聞こえないか、もう、、。


うー、魔法、、

使ってみたい、、、」


虫魔法は確かに雑魚だ。

しかしそれでも魔法、立派な魔法なんです。

内容も、ポテンシャルも、威力も、

たぶんないと思う。

でも関係ありません

僕は、魔法が使いたいだけで、

別に僕は強くなりたい等と考えていない。


どうせアカに任せるし、時間を潰せるなら弱くでも結構じゃないか。

最弱ならなおよし、

落ちるまで落ちたなら上しか見えない。


そう、開き直ろう。


「試して見るか」


てなわけで、胸の感触を遮断し、

目を閉じて瞑想する。

魔法とはイメージすること、アカはそういった。

鑑定された直後、僕は魔法を使えなかった。


「ぐぬぬ」

できそうな感じで、けど何も出てこなかった

具体的な虫をイメージすることにした


「クワガタか、カブトムシ、カマキリ、ゴキブリ」

この中から一つ強くイメージする


クワガタ、昔アリに死骸を運ばれるクワガタが見たことがある

その子が一番明白にイメージできる


「ぬ!」


僕は念じた、クワガタ来たれ!っと

しばらく待つとした。

案の定召喚されることはなかった。


ならばゴキブリはどうだ?

できそう、けど今アカは寝ている、あんな虫は召喚したくない。

もっとなんかこう、弱いし動けないやつ


ああ、、、繭も虫?

虫っぽいよね?

繭をイメージした。


一秒たらずに、ソレが僕の頭の上に現れた、ちっさい一匹の繭が。

掌の上に唐突に現れた。

それはもう怖がった。

けどそれと同時にわくわくした。


「よし、明日アカに言うか」

アカを起こさないように、繭をそっとベッド隣りの机に置いた。

さすがに虫と一緒はいやですし、潰したらベッドが汚れる

興奮で、なかなか寝れなかった。



翌日、目が覚めたらアカが体の上に胸を揉んでた。

あくびをして、急いで枕の横を見る

一匹の、青いオーラを纏うクワガタがそこにいた。


「、、、クワガタ?なぜここに、、、、うん?」


「アレはイオリが召喚したのか、いつ?」


「昨日、アカに舐められたとき。

暇つぶしに繭を召喚したけど、

おっかしいな、クワガタは召喚してないのだけど、、、、」


アカの手が止まった。

「イオリ、

俺が、イオリを、舐めた?」


「ガッツリペロペロされたぞ?

ほんとに、アカは胸がすきだね」


揶揄うように言うと、

アカの顔がいきなり真顔になった。


「イオリの胸が好きだ」


そう言ってまた揉み揉みし出した。


「はいはい、でかくなったらアカが持ち上げてくれ、

どんどん成長してる気がしてる気が、、はあ、、x」

まあ、冗談はさておき、僕はクワガタを手で持ち上げる。


足がバタバタ動く、でも抵抗って感じじゃない

恥ずかしい?

何故か虫の動きからそういうっぽい感情が感じる。


もしかして、、、


「話せるのか、君?」

クワガタに向かって聞いて見る。


『無論、わが君、召喚獣は主人と会話できぬなら、命令も聞けないではないか?』


確かに、、、取り敢えず、『会話』することにした


「君はなに?」

『主人の僕』

そういうの求めてないけど、、、


「じゃあ名前は?」

『個としての名前は存在しない、

人族からは 電虫(でんちゅう)と呼ばれる』


「何ができるの?」

『電気を生み出せます、

人族は海に暮らせていた太古の時代、

人族は我らの電気を使って暮らしていた』


「よくわかんない、

つまりピリピリするの?」

『主人には使えぬ、そこの人族のオスには使えるが、

見せてあげましょうか?』


「いたいの?」

『主人が命じれば、今すぐにでも

あの穢らわしいオスの命を断ってみせよう』


「いたいのは嫌、アカを困らせないで?」

『、、、主人が、そう望んであれば』


概ねこんな感じ、なぜかアカに関しては敵意があるっぽい。


「会話、できるのか、あの虫?」

アカも不思議な顔で尋ねてきた。

初めて見たよ、そんな表情。


「うん。デンチュって呼ぶらしい」


「で、こいつ何を話した?」


「電気を作れるって、挟まれたら痛いかも

命に関わるくらい強いみたい」


「弱い虫を召喚する魔法じゃないのか?」


「わかんない、どうでもいいじゃん、

見てよこの鋏、綺麗でしょ?」


デンチュを持ち上げて、アカに見せる。

青いオーラを纏い、微かな光を発してる。


アカはじっと見て、突然デンチュの鋏からビームが出た。あまりにも唐突なため、アカは避けることもできなかった。


幸いなことに、僕がデンチュに課した『約束』があるため、痛くはないみたい。


「ピリピリするが、なんともないみたい」


「ご、ごめん!」


デンチュをベッドに置いて、ビームに当たったところを見る。本当だ、傷一つない、が、、、


「袖の部分が焦げてる、、、」


「俺が嫌いか?」

アカはデンチュを見て、目を細めた。

「たぶん、、何でだろう、、?」

僕の問いにアカは何も返さず、唐突に僕を抱きしめて、珍しく尻を揉んできた。


下世話のせいで、てっきり触りたくないって思ったが、、、


ブンブンブンーー


あれ?デンチュって飛べるのか?


『き、貴様ーーー!!!』

しかもなんか怒ってる


「使い道はありそうだ、イオリ、

コイツを俺に貸してくれ」


『な、よくも主人を誑かしてくれる、今にーーー』


「いいよ~」


『あるじーーー!!!』


アカはデンチュを捕まえた。


それからも虫を召喚したいってアカにお願いしたけど、

アカに「これ以上は手に負えないから、魔法は禁止」


せっかくの魔法も禁止された、

腹いせに今まで以上にアカにべったりした

そしたらデンチュの奴、

ひっくり返って泡を吹いた。


なんだろう、暑いのかな、、、?

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