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夏だ。
引きこもり生活二年が過ぎ、僕らは八つになった。
いつも通りの朝日、いつも通りの裸のアカ。
またいつの間にアカの体の上に寝ている。
嫌だな、元々暑いのに、さらに暑くしてどうすんの
汗ばむ生活は嫌い、でもどうしようも無い。
窓を明けたら地獄、日差しよりも地獄な熱気が入り込む。
この時期の孤児院みんなは水浴びにいくらしい。
僕は人が見れないいから夜でしか行けない。
夜は暑くないから行く意味なし。詰み。
もう諦めれてる。
暑いならスライムオイルをアカに塗ってもらうしかない。
水浴びしたい気持ちは山々だが、また気絶するまで吐くのはごめんだ
溜め息をついて、体を起こす。
団子の効果によるものか、僕の胸と尻が豊かになってる。
微乳ってくらいだけど、アカが凄く喜んで揉んでた、七つの半ば頃から、
毎日揉まれるようになった。
別に無知ではないよ。胸を揉む意味もちゃんとわかってる。
それが欲情であることも知ってる、本で読んだ。
でも別に悪いことじゃないし、全然嫌じゃない、
むしろ揉まれると、ちょっとだけ気持ちよかった。
だからいっぱい揉ませた。
前世を足しても子供に過ぎないこの時の僕は、
ただ何となく「快楽」として捉えている。
前は精通すらしてないから、
胸を揉まれることが前世を含めて、初めての性体験だった。
ベッドの上は本が散りばめている。
目が覚めて、とりあえず適当に本を拾って読む。
最近の本はどれも王都で『無料』で買ってるもの
宗教ものはもう飽きた。
この頃はもっぱらラブロマンスにハマってる、
ついこの前までは戦記モノが大好物だけど、
どれもこれも中途半端にロマンスをぶちこんでくるから、気が散る。
でもいざ本をしまって目を瞑ると、ロマンスの部分が脳に過ぎる。
因みにロマンスと言っても、別に恋だのそういう類いではない。
交尾、または子作りの行為を含むもの。
そういうのが、ジャンルとして、ロマンスに分類される。
エロ小説である。
僕はそれに耽ったのだ。
子供が何人かを産むタイプのロマンスが主流。
どうやって作るところも当然こと細かに描かれてた。
残念なことに、本を読めるのは特権や知識階層なために、
貴族令嬢ものが一番メジャー
平民ものはないのです。
読み始めて、胸が痒くなって、アカを起こした。
「お、おはよう、、、アカ、、、」
「うん、おはよう、、、、、ああ、なるほど、」
アカは手を僕の胸に伸ばし、揉んだ。
「どこまで進んだ、本の内容」
「えっと、、、最強な騎士に助けられて、ヤってるとこ、です」
「そうか」
揉まれつつ本を読む、
口が乾き、コップを取ろうとすると、もう水がなくなった。
「水、汲んでくる、少し待って」
いつもと変わらず無表情なまま、アカは裸のまま外へ出た。
扉を開いた途端、周りの光が消えた。
部屋が暗闇に満ちて、僕は本を放り出した。
ベッドの上で大の字。暑くないや。
目をつむり、しばらくしたら扉が開いて、アカが帰ってきた。
光が再び部屋中に満ちる。
「どう?お外、まだ暑い?」
「昨日よりマシ、あとシスターと会った。」
「そう」
少し沈黙して、座り直す。
アカは汗だらだらなまま水を椅子に置いた、
僕はタオルでアカの汗を拭く
後ろから見て、アカの筋肉がかなり厳つい。
思わずさっき読んだ騎士と重なる
ロマンスの中だとアレはこう、コレを、
いやいやいや、何を考えてんの僕!
落ち着け、落ちつけーーーー
「そ、そういえば、シスターなんて言ったの?
もしかして、鑑定式?」
「そうだ、今日で行われる」
「じゃあ早く支度しなきゃ、、、
って、無理だけど、また教会の中を吐瀉物まみれになっちゃうけど」
「イオリのときは俺が見てあげるってシスターに言った、
大丈夫、魔法の中にいればいい、離れないし服も着ないでいいよ」
徹底に僕を甘やかすなコイツ、いやもう大好きだ
しかしそのせいで外へ出る必要性が皆無になった。
小説のなかでも、鬱になった主人公が仲間に励まされて、次第に回復する描写がある。
アカがなければ引きこもりなんて到底無理、奴隷になるか飢え死にかのどっちだ。
「そうだったね、ありがとう」
ニッコニコとアカの拭く。
揉み揉みタイムを少し過ぎ。
お昼になった、儀式の時間がやってきた
アカは服をきて外へ出た。
それと同時に、魔法が発動される。
僕と部屋が、丸ごと異空間に収納された。
魔法が構築した異空間だけあって、ここは光も音も届かない、真っ暗な世界。
アカと僕以外の人が、もしも入ったとしても、即死である。
まさに引きこもり御用達完全無敵なる異空間。
さて、では、なぜこの魔法が作られ、僕の引きこもり度がここまで狂気じみたのか、
詳しく言おう。
■
きっかけは一年前の秋の末、大罪人はエリ。
そう。前一度だけ一緒にアカを探してくれた
紫の髪の女の子
彼女のせいだった
どうやら僕は彼女に好かれたらしく、
ある日、アカが水を汲む隙に、彼女はロックされた扉をこじ開けて、部屋に入った。
いきなりすぎて僕は叫ぶ暇もなく気絶された
魔法のようなものによって。
起きてたら、縄で縛られて、教会の中で子供たちに囲まれた。
怖かった。身動きできず、紫の娘は僕を使って、女性に関しての知識を、子供に教えた。
僕のアソコを彼らに見せた。
それ以上のことはなかった。
それも僕は人酔いに吐きまくったから、汚い臭いって、彼らは嫌がってくれた
それでもだいぶトラウマになっちゃった。
みたくないものを見た。
一つ二つ年上の男の子のアレを、見てしまった。
なぜ僕を虐めるのかと紫の娘に聞くと、僕が彼女を拒絶したからと返された。
彼女に怨まれたようだ。
幸いアカは助けにきた。
紫の娘はさっさととんずらしたが、
その場にいた男の子はみな目が潰された。
シスターがきたときは、既に取り返しのつかないことになって、まさに地獄絵図。
僕は錯乱し、アカの顔見て、『アガ、アガ』って情けなく泣きじゃくる。
ひたすらアカの名前を叫んで、
いつの間にか気を失った
目を覚ますと、何故か無性に壁に頭を打ち付けたくなった
アカに止められ、それで大事には至らなかったが、パニックが収まるに二週間もかかった
血はでる、熱がでる、吐く、下痢、連鎖反応で軽く死にかけた
アカは『もう誰にも合わさせないよ』って
言ってくれた
嬉しかった
■
とまあ、
こうして僕はアカの魔法を知り、そこでふと思いつく。魔法の空間の中で引きこもればこといいのでは?っと
実験とテストの日々、遂に成功した。
名付けて 魔法空間アルファ
光も何もない空間、其処で暇つぶしする方法が一つーーーずばり、
アカの視界を介して、外を見ること。
僕の体質上、人の顔や音声は常にフィルターされるが、もっと気持ち悪いものは、シャットアウトされるので、便利な魔法だ。
扉を開けて、教会に入る。
シスターと神父が水晶の前で待っていた。
神父とシスターに話しかける。
シスター『あの娘は?』
アカ『俺の魔法の中にいる』
神父『大事な儀式なのに、まったく困ったもんだ』
アカ『俺の鑑定が終わってら、俺がイオリに鑑定する。
君たちと会う必要はない』
神父『なら儀式を始める』
水晶の前に立つと、
神父はアカに水晶に手をかざしてごらんと告げる。水晶に手を翳して、透明な水晶は黒く変化した。
神父『ふむ、八つもあるのか、
むっ、、これは、転移と鑑定か、
ほか見えんが、どういう魔法なんじゃ?』
アカ『教えない、これで僕の方は終わりだ。
イオリの鑑定するから、ここから出て貰おう』
そう言われて、
神父の声が低く重くなった
『それはいかん、効果だけでもわしに教えてくれ、でないとイオリの鑑定は中止じゃ』
シスター『神父さま!それはーー』
それを聞いたアカは『いいよ』って返した
突然、画面が黒い靄で覆われて、何も見れない、音もない
びっくりした。しばらくして、声が聞こえるようになった、
映像が見えないまま
アカ『これが効果だ、理解したか?』
神父『、、、い、いや、、もう、もうわかったわかった!』
苦しそうな声だ。
シスター『お願い、神父をゆるして! アカくん!』
アカは一言も返さなかった。
しばらくして、アカの声が聞こえる
『イオリ、もう出ていいよ』ってアカが言った
時期を伺って、僕は部屋から出る。
久しぶりの外だ
魔法空間における僕らの部屋の扉は、そのまま魔法と外界の扉となってる。
僕はでたくないので、主に排泄物を処理する壺が満タンになって、
おしっこやうんちをそのまま外へ出す時に使われる。
いざ参る!
外を出た瞬間、アカにお姫抱っこされてる。
一旦降ろさせて、
その隙にさっきの神父から流れ出た液体へ目を向けようとしたが、
アカの手によって目を塞がれる
「見るな、また吐くぞ?
さっさと鑑定を済ませ」
そう言われ、いきなり体が持ち上げられる。
膝の下から抱き上げられた、動きたくないとき、おしっこする為に用いられる抱き方である。
目が自由になったが、見たら怒られる
水晶の前にたどり着く
「そういえば、アカってば、三つも魔法を所持してるのか、
てっきり二つだけーー」
「早く済ませろ」
「うう、、はいはい」
アカに身を屈んで、さっきアカがやったように水晶に手をかざす。
水晶は黄色く輝きだした。
アカは水晶の上の文字を読み取った
「ふむーー」
ごくり、
何かな何かな?
「『むしさん』と言う魔法だ、効果は『弱い虫を召喚する』って書かれてる」
むし?、、、いやいやいや、
確か転生者は漏れなく強い魔法を持ってこの世に誕生するって、
本に書かれてなかった?
試しに魔法をイメージする
むむむっ!
尿意を感じても魔法の発動する気配はなかった
「アカ、、、魔法が、魔法が、、、、」
「気にするな、ゆっくり覚えればいい」
「うう、、、」
「後で修行も何でも付き合う」
「もういいよ、帰ろ」
失望と脱力感からすっかり萎えてしまった。
周りが暗く始めた。落ち着く。
魔法空間の部屋の中に横たわる。
アカの目を通して周りを見るが、
子供一人もいない。
無事に小屋へ帰れた。
魔法が解除され、光が戻ってきた。
あっつーー
アカが部屋へ戻った、早速服を脱いて、
怒った顔で僕に近づく
「勝手に見るな、触るな、
近づくな、いいか?」
「はーーい」
横たわったまま動かない、別に本当に怒ってないでしょ、、、
そう思ったが、どうやら本気な様で、五分経って、いまだに怒ってる
「わ、わかったよ、もう見ないって、怒るなよ、、、」
体を起こして、甘えるように彼に抱きつく
大体こうすれば怒りが収まる
「もうするな、疲れる」
「わかった、、、」
アカの手が胸に伸びてきた、揉み揉みするのは怒らない合図。
最近胸がまたちょっと成長した気がする。
揉まれると大っきくなるのかな?
特に夜とか、寝てる間揉まれると、
翌朝微妙に成長感がある。
「アカって、胸好きなんだな」
「うん」
「じゃあ揉まれたい?」
「いいや?
イオリのを揉みたいだが、
俺のは別にーー」
僕もアカの胸を揉んだ。
そのとき、脳に電流走る
もし僕の胸はペにゃぺにゃなものだとすれば、
アカのは岩そのもの、ガッチガチに硬い
うわ何コレ
「えっと、すう、、、ごめんなさい、
もうしないので」
「膝の上に寝転べ」
僕はアカの膝に仰向けて寝た。
何をするか、どきどきしてると、
乳首摘まられた、びっくりした。
「罰だ、耐えて」
「くぅ」
めちゃくちゃに揉まれた。




