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番外編 屋上での秘密の約束
いつものように屋上で過ごしている俺と詩織。
今日は少し風が強くて、彼女の髪が揺れている。
「ねぇ、遼」
「ん?」
「さっきのテスト、よく頑張ったわね」
「ありがとう、詩織。でも俺、君ほどできなかったよ」
「そんなことない。あなたの努力はちゃんと見てる」
彼女はふいに小さく笑った。普段のクールな顔とは違う、柔らかい表情だ。
「そういえば、もうすぐ文化祭ね」
「うん。楽しみだな」
「その時、私たちだけの秘密の約束をしない?」
「秘密の約束?」
「ええ。みんなには内緒で、二人だけの特別な思い出を作りたいの」
俺は少し照れながらも、頷いた。
「いいよ。俺もそれがいい」
夕陽が沈み始め、屋上の空気は温かく包まれる。
「遼、これからもずっと、一緒にいようね」
「もちろん、詩織」
二人の間に交わされた約束は、言葉にしなくても強く心に刻まれた。




