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ある男

作者: 隼高麗

初投稿です

文章を書く練習のようなもので深い意味はありませんが、良ければ見ていってください

ある男がいた。何の変哲もない、ただ普通の男だ。彼はそこそこ働き、そこそこ趣味を楽しむ男だ。

そんな彼は、ある時ふと考える。もし今、ゾンビが大量に現れたらどうしようだとか、空から巨大な隕石が落ちてきたらどうしようだとか、この瞬間にこの場所で大爆発が起きたらどうしようだとかの、そんな起こりもしないことがもし起こったら、と。

自分は咄嗟に回避出来るのか、誰かに助けてもらえるのか、あるいは誰かを助けられるのか、と。

彼の、彼なりの答えは、無理、だった。何故ならそれが「普通」だと思っていたからだ。

もちろん彼は、世の中には無理と言われるような物事を、平然と出来る人がいることを知っている。そんな彼らが、人に見えないところで、血のにじむような努力していることも知っている。しかし彼にとっては、そんな事が出来る人は「普通じゃない」のだ。

だから彼は、「普通じゃない」人に憧れていた。何か特技があれば、何か優れている能力があれば、「普通じゃない」人になれるのではないか。そうすれば、大量のゾンビも、巨大な隕石も、至近距離での大爆発も、なんとかなるのではないか、と考えていた。

しかし彼は、すぐにそんな考えを否定した。そんな起こりもしないことがもし起こっても、今の時点では自分は「普通」の人だからだ。優れた能力もなく、特技もない、彼らのような努力もしていない平凡な男だからだ。

だから男は「普通」でいる。起こりもしないことを考えながら、今日もそこそこ働き、そこそこ趣味を楽しむのだ。

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