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二度寝

Ⅰ 13月29日 -二度寝-


 子供は眠い。二度寝の記憶が無いくらい、うっかり起き損ねることがある。

 

 「時間だって言ってるだろうが!」の怒鳴り声で飛び起きる。

 急いで制服に着替え、台所に行くと母が鬼の形相でいる。

 忙しなく朝ご飯を作っているが、もう手伝わせてはもらえない。

 

 私は365日、食事を作る時は必ず手伝わなければならない。

 女の子だから。

 手伝わずに食事をすることは大罪だ。


 兄や弟はやっと起きてきて何事も無く朝ご飯を食べる。

 私は台所の隅に申し訳なさそうな様子で立ち、母の不機嫌を受け止めている。

 さも惨めったらしく、さも反省しているように。

 不機嫌をぶつけられて母の気持ちがスッキリしないと食べられないからだ。


 「もういいから食べろ」と言われ学校へ行く準備をする。

  勿論許してもいないし機嫌も悪いままだ。

 「○○って知っているか?」と聞かれ、すぐに返事しないと又怒られると思い

 「知らない」と答えると

  私を睨み付けたまま「・・・・・ばーか!」と後ろを向く。


 「行ってきます」という私の声も、彼女のイライラを刺激するばかり。

  

  今日も嫌われたままだ。

  今日も憎まれたままだ。



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