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7:指輪

エレン視点続きます。


>追記(謝罪)

7話の感想を書いてくれた方へ


感想返信で書きミスがあったので、削除してから返信を書き直そうと思ったら、

誤操作して感想そのものを削除してしまいました。


以後、気を付けます。

本当に申し訳ありません。

 私は街はずれの高台にディーンを呼び出した。


『エレン?話って何だい?』


 笑顔を浮かべるディーン。


 なんて薄っぺらい笑みなんだろう?


 なぜこんな男に惚れていたんだろう?


 勇者様は強く優しくたくましいのに。






 愚かにもこの男のプロポーズを受けたこの場所で・・・。


 私はこの男と決別する。





『ディーン。私たち別れよう。』


『え、エレン?』


 男の笑顔が消えた。


『気づいたんだ。もっと素敵な人がいるって』

『それは勇者様かい・・・』

『そう。もう身体の関係もある。』


 私ははっきりと告げた。

 男の顔に絶望がにじみ出る。


『だから、終わりにしよう。』

『エ、エレン。』


 男が気持ちの悪い顔を浮かべて縋ってくる。





 私は左手の薬指にある指輪を外して・・・。



 崖下に向かって投げた。



 男はその指輪を目線で追う。







 私に背を向ける。







 その指輪を手でつかもうとする。







 「強風」が吹く。


 





 ディーンはバランスを崩して・・・。






 

 指輪と一緒に落ちていく。









 指輪を捨てて、彼の心を折ろうと思ったら・・・。







 

 彼は指輪と一緒に消えていった。







『さよなら。ディーン。』




 私は人が目の前で崖下に落ちていくのをみても、なんとも思わない悪魔になっていた。





 勇者様に早く会いたい。





 その感情に支配されていた。




 ***********




 私は家に戻る。

 そしてフォース様のいる部屋に向かう。


 その瞬間、抱きしめられる


『エレン待っていた。俺の女になれ。』


 もう、迷うことはない。


『はい。勇者様。』

『よし。あと敬語なんて使わなくていいぞ。フォースって名前で呼んでくれ。』



 勇者という偉大な方に敬語を使わないなんて畏れ多い。

 そんなことを許してくれる、なんて寛大な人なんだ。



『わかった。私をたくさん愛してくれ!』


 私はフォースと結ばれた。


 彼と結ばれるために邪魔だった障害(ディーン)も取り除いた。


 今まで以上に激しく愛し合い、気づいたら朝になっていた。




『エレンも俺の女になったしもうこの街には用はねえな。今日にも王都に戻るが、お前ももちろん来るよな?』


 なんて夢のような提案なんだろう。




 

 でもここは一旦冷静ならないといけない。



『もちろん一緒にいきたいが、このまま私を連れて行ったらディーンから夫を奪った悪者になるぞ。』

『ん?ああ確かにそうだな。今までそんなことを言う女なんていなかったが・・・。気が利くな、エレン。』

『ありがとう、じゃあ聞いてくれ。』



 私が伝えた作戦はこうだ。


 まずはフォースはこの街を出て王都に帰ろうとする。

 街の人達は多く見送りに来るだろう。


 次に私がフォースに縋りつく。


 街の人はディーンはどうするんだ。

 と、心底どうでもいいことを聞いてくるだろう。

 

 そこで私は「ディーンを捨てて、フォース様についていく」ことを宣言する。

 フォースは「ディーンさんを大切にしなさい」と私を拒絶して、王都に行く。


 そしてその夜、私はこっそり街を抜け出してフォースを追いかける。



 こうすれば勇者の名は傷つかない。

 フォースは喜んでくれるだろうか?




『まあ、俺としては勇者の名がなんてどうでもいいだけどよ。

 ・・・たまにはこういうものいいか。じゃあそれでいこうぜエレン。』





 そして私は作戦を実行して成功させた。


 ディーンよりフォースの方が素晴らしいことを理解しない馬鹿な家族とも縁をきった。




*********



 夜こっそり街を抜け出すために、家を出る。


 あとはフォースを追いかけて王都にたどり着くだけ。

 そして家を出た私の前に思いがけない人が現れた。



『エレン。迎えにきたぜ』

『フォース。』



 なぜここにいるのか?



『もしこの場面を見られたらどうするんだ。私の作戦が水の泡だ。』

『大丈夫だ。さあ俺の手を掴め。』



 私は言う通り、勇者の手を掴んだ。



 突如私を襲った浮遊感。何が起こったのかわからない。







『・・・これで王都についたぜ。』


『え?フォース?これは?』


『ああ、これは転移魔法って言うんだ。勇者である俺だけが使える魔法だ。すごいだろ?』



 私はまだよく理解していない。


 目の前は確かに王都だが、私の脳はまだ家の前にいる感覚だ。




『とりあえずエレンのために用意させた王都の城の一室にいくぞ。そこでとことん愛してやるからな。』

七夕になんちゅう話を投稿しているだと思うかもしれません。


次からジュリア視点に戻ります。

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