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3-2 「盗賊ヴァール戦」

ーオリガ王国 宗教国家エピクロス 国境付近


 ブルーノさんの大声を聞き、慌てて兜の顎部を付け直して、国王に「絶対にここから出ない様に。」と警告して馬車の外に出る。

 その際に念の為、馬車の出入口に『インビジブルシールド パーマネント』を張っておく。


 馬車の外を見渡すと15人程度の盗賊達が前と後ろを挟んでおり、その中の頭領らしき髭面の男が話し掛けてくる。


「何だ護衛はたったの三人だけか?やりやすくて都合がいいがなっ!

 まぁ男に興味はねぇから、身ぐるみ置いて女、子供と馬車を差し出せば命だけは助けてやるよ。」


 盗賊の頭領は右手のシミターをチラつかせながら言い放つ。

 ソフィは子供だからか、数に入れられていない様だ。


「押し通るっ!!」


 ブルーノさんが剣を抜き果敢に答える。


「なら、死ねぇっ!!」


 盗賊の頭領が叫び、それを合図に盗賊が一斉にこっちに向かって来る。


 取り敢えずこの数は厄介だ。まず戦える(・・・)盗賊の数を減らそう。

 そう思い、私はソフィに指示を送る。


「ソフィ、”白”を使え!」


 するとソフィに背を向け離れているにも関わらず、眩い閃光が目に入る。

 流石200万カンデラ、凄まじい威力だ。


 そしてソフィとアマルティア姫の周りの盗賊達は、余りの光に目眩を起こし、目を抑えてフラフラとなっている。

 コレで暫くは”戦闘不能”だろう。


 私は目の前の盗賊に照準を合わせて、神罰の剣ソードオブパニッシュメントを放つ。

 

 粗方片付けた所で、ブルーノさんの方を見ると側に盗賊の亡骸が二つ転がっており、頭領と戦闘中だった。

 流石に頭領は強いらしく、ブルーノさんと互角に戦っている。


 私は頭領の足元に不可視の盾(インビジブルシールド)を低く設置する。

 すると次の瞬間、盗賊の頭領はブルーノさんの袈裟斬りを避けようとして足元の不可視の盾(インビジブルシールド)に躓いて盛大に転ける。

 これはリーコック戦で思い付いた不可視の盾(インビジブルシールド)の使い方だ。


 そしてブルーノさんはその隙を見逃さず、頭領のシミターを弾き、盗賊の頭領を組み伏せていた。


「今のは黒騎士殿かっ?助かった!」


 流石に不自然な転け方をした為か気付いたブルーノさんのが声を掛けてくる。



 コチラ側の周りの盗賊は全員無力化したので、ソフィ達の方へ駆け寄ると、コチラも既に全員倒していた。


「お怪我はありませんか?」


 アマルティア姫に問い掛ける。


「はい。ソフィさんの術のお陰ですぐに無力化出来ました。」


 アマルティア姫がソフィに笑顔を向けると、ソフィが満更ではなさそうに照れる。


「ん、黒騎士様のお陰...。」


「そうか。ソフィもアマルティア姫と打ち解けれた様だな。」


 そう言ってソフィの頭を撫でる。


「はい。ルティは同志(・・)ですから。」


 ルティ...アマルティア姫の事だろうか。何かよくわらかないけど、あだ名で呼ぶ位仲良くなってるみたいだ。



 皆の無事を確認し、国王に盗賊殲滅を伝えた後、ブルーノさんが組み伏せていた盗賊の頭領の所に戻る。

 私は審判の剣(ジャッジメントソード)をアイテムボックスから取り出して、男の額を軽く切り付けて尋問する。


「我が質問に正直に答えよ。

 お前の名前は?誰かに命令されてやったのか?」


「誰が素直に答えてやるかよっ!さっさところ...ぎゃああああぁぁーー!!

 俺はヴァールだ!命令なんてねぇよ!女と金だ!羽振りの良さそうな馬車だったから襲った!」


 すると盗賊の頭領から痛みが消えた様で、どうやら本当の事らしい。

 今更帝国が仕掛けてくるとも思えないし、盗賊15人を送り込んだところで意味が無いのは分かっているだろう。

 そんな事を考えているとブルーノさんが心当たりがある様で話に入って来る。


「こいつがヴァールか!エピクロスで猛威を奮ってる大盗賊だ。

 指名手配されているだろうから、首都ラミアまで連れて行った方がいいと思う。」


「そう言うことなら、いい魔道具がある。」


 私は荷物袋から取り出す振りをして、武具錬成を起動する。


 形状”ダイアル式の手錠型”で、

 材質”オリハルコン”の

 重量”普通”

 特性”装備すると生命維持以外の動きが取れなくなる”を持った

 武具”腕輪”を

 出現方法”荷物袋の中に出現”

 属性”パーマネント”

 

 私は錬成した『楔の腕輪』をガチャりと手錠を嵌める要領で、ヴァールの手首にはめる。

 すると途端にヴァールが動かなくなる。


「ブルーノ騎士団長もう大丈夫だ。これは『楔の腕輪』と言って、相手の動きを封じる。

 こいつはもう動く事は出来ない。」


 

 ヴァールを馬車の荷台に括り付けた後、ブルーノさんが耳打ちして来る。


「それにしても、黒騎士殿の魔道具は本当に質がいいな...。

 是非審判の剣(ジャッジメントソード)を譲って貰いたいところだが...。」


「あれは制御が難しい、かなり上位の魔導師が使わないと逆に自分に強烈な痛みが跳ね返ってしまう。」


 流石にあの”チート剣”を渡すのは国家バランスに影響を与えかねない。

 ブルーノさんは残念がっていたが、咄嗟にでっち上げた理由を聞いて諦めてくれた。




 その後は特にトラブルも無く、1週間程で宗教国家エピクロスの首都ラミアへと到着した。


 次回から水、土曜の週2回投稿となります。詳細は活動報告をご覧下さい。

 なお、2/1から「人間の女の子にモテないので、ガイノイドの女の子とハーレム作って幸せに暮らします!」の連載を開始致しましたので、こちらの方も是非よろしくお願いします。

 アンドロイドの少女達を”繁殖”させる、ほのぼのハーレム系宇宙SF転生モノです。


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