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2-7 「黒騎士の正体」

 異世界転生部門ランキングでデイリー16位、ウィークリー43位でした。

 ブクマ&評価して頂いた方ありがとうございました!

ーオリガ王国 オリガ王城 客間


 オリガ兵に案内され、客間へと通される。


「こちらが黒騎士様と従者殿の部屋でございます!」

 

 そう言って兵士は客間の扉を開ける。

 ”黒騎士様と従者殿”...?

 え、もしかしてヤスと相部屋?


「も、申し訳ありません。現在他の客間は負傷兵等で部屋が空いておらず...。」


 私の心情を察したのか、兵士が申し訳なさそうに答える。

 うん、これは無理強い出来ないな...。

 でも男の人と相部屋か...。


「別に構わねぇよな!」


 そう言ってヤスは私の気持ちはお構い無しに、客間の中へと入っていく。

 デリカシーのない男ねっ!ってヤスは私を男だと思っているのか...。


 部屋に入るなりヤスはベッドに腰掛ける。

 私ももう一つのベッドに腕を組んで座る。


「しかし、あんたすげぇーな!本当に一人で帝国軍を撤退させちまうとはな!

 で、これからも俺と組んで貰えるって事でいいのか?」


「あぁ。その能力は使える。」


「ありがとよ。

 で...そろそろ取らないのか...その鎧。」


 だよね...。

 ヤスは見た目で見下したりするタイプじゃない。

 実際私が戦場に言っている間も、アマルティア姫や国王と打ち解けており、信用出来ると感じた。


 ただここ数日ずっと黒騎士ロープレで不遜な態度を取り続けてたからなんか取りづらかったんだ...。


「分かった。

 暫く向こうを向いていろ。」


「はぁ?恥ずかしがってんのか?」


 そう言って茶化しつつも、背中を向ける。


 勿論、”早着替え”で着替えれば一瞬で服が変わるのでこんな事は要らないかもしれない。

 実際着替えをアイテムボックスに入れつつ、錬成を起動、発動させる練習は何度もした。

 その為、そのラグ...つまり下着だけの姿になる瞬間はほぼ無い。

 でも一瞬だけでも下着姿を見られてしまうかもしれない...と思うと気が気でなかった。

 マツリ100%にはなりたくないのだ!


 そして私は”早着替え”を行い村人の服に着替え、黒騎士の時とは違い、高い子供の声でヤスを呼ぶ。


「その...もういいよ。」


 私の声に一瞬ピクリとしてヤスが振り返る。


「だ、誰だお前...?って黒騎士なのか?

 そんな声まで変わって...!」


「ぷぷっ...!何それ懐かしいCMのネタだっけ?」


「ってお前何でこんな古いネタが分かるんだよ!?何歳だよ?」


「こう見えて20歳の女子大生だよ?」


 私は顔を傾けながら茶化して言う。


「こんな女子大生が居る訳ないだろっ!!」


「”中身”は本当にそうなんだけど、転生の時にこの能力を手に入れる為にステータスを下げたらこうなっちゃったのよね。」


「はぁ?ステータスを下げるって、よくそんな冒険出来るな...。

 戦争真っ只中で、モンスターの居る世界に放り込まれるって言うのに...。

 因みに俺は余った聖杯は全て”敏捷”に注ぎ込んだぞ。いつでも逃げれる様になっ!」


 ヤスはドヤ顔で私に自慢する。

 いやそれ余りカッコイイ事じゃないから...。


「ってちゃんとした自己紹介がまだだった。

 私は須藤 茉莉花。この姿の時はジャスミンと名乗っているわ。

 転生時に得た能力は”武具錬成”よ。

 でもこの強力な能力の代償でステータスと見た目が10歳児で、”生物鑑定”が使えないわ。」


「なるほどな...確かにステータスは並以下だな...。」


「それって”生物鑑定”?」


「あぁ。」


 ヤスに教えて貰った私とヤスのステータスはこんな感じだった。


〈名前〉

マツリカ=スドウ


〈ステータス〉

HP︰200/200

MP︰0/0

力︰8

体力︰11

敏捷︰22

魔力︰0

運︰34



〈名前〉

ヤスヒロ=ハヤマ


〈ステータス〉

HP︰1200/1200

MP︰0/0

力︰55

体力︰62

敏捷︰92

魔力︰0

運︰76


 うわっ...私のステータス、低すぎっ...?


 そして何より驚いたのはMPと魔力が0という事だ。

 って考えたら私は”キャラクター”を弄ってないし、地球人に魔力がある訳がないから当然か。

 ヤス曰く私達のアビリティは魔法とは違い、魔力や精神力であるMPを消費する訳では無いらしい。

 だけどMPは消費しない代わりに使い過ぎると意識の混濁などが発生するらしい。これについては私も武具錬成で眠気や気絶などを経験している。




「ところであのオリハルコン製の棍棒もその能力で作ったのか...。」


「いや、アレは違うわ。ゴブリンを倒して手に入れたの。」


「ゴブリンを倒したっ!?

 いや...今更か...。帝国軍に単騎で勝っちまうんだからな...。

 でもステータスからして魔法は使えない筈だが、南門の防衛戦の時の魔法は何なんだ?」


「あぁ、アレは”武具錬成”で作ったウインドカッターの魔法が込められている魔道具の指輪をしているからよ。」


 そう言ってヤスに左手の指輪を見せる。


「魔道具?...あの時は出鱈目な数の魔法を連発してたじゃねぇーか。

 魔道具ってのは使用回数に限界があるから、あんな風には使えない筈だが...。」


「え?そうなの?

 うーん、使用回数を”条件”に入れてないからかなぁ?」


「はは...って事は単一の魔法なら無限に無詠唱で魔法が使えるって事か...。お前の能力出鱈目だな...。

 いや、しかしこりゃあ心強い仲間が出来たと考えるべきか?」


「いやいや、ヤスの能力も十分出鱈目でしょ?

 ヤスの能力の事で、試したい事があるのよねー。ちょっと私を消してみて!」


 そう言うとヤスは私の手を握って来た。


「え、ちょっとっ!」


「え?触れないと消せないだろう。」


 確かにそうだけど...いきなり女の子の手を握る何て...!

 

 私はヤスの手を繋いだまま、部屋の扉の前に立つ。


「あぁ...さっきも言ったが、この能力は物体に触れれなくなっちまうんだよ。

 だからドアノブも触れないから、扉を開けたきゃ能力を解除するしかないんだ。」


 私はヤスの忠告を無視し、目をつぶって扉に”ぶつかる”。

 すると、やはり”痛くない”どころか、扉に”ぶつからない”。

 そう、私達は扉を”貫通”して、廊下に出ていたのだ。


「えっ?何だこれ?扉を抜けれるのか!?」


 ヤスが驚きながら、壁の中に手を入れている。


「そう見たいね...。やっぱりこの能力も十分”出鱈目”ね。」


 そう言って、私達はまた部屋の中に”扉を開けずに”入る。


「よく気付いたな?扉にぶつかって見ようとは思わないからなぁ。」


「でもこれで問題は解決したわ。

 乗り込むわよ、”帝国”に!」


「はあああぁぁぁ!?」


 ヤスの素っ頓狂な声が客間にこだました。                   


 補足︰ステータスは100が人間のMAX。80以上が2つあれば英雄級です。

 ヤスは能力はシンプルに一つだけでそれなりにステータス(特に敏捷)につぎ込めました。

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