7/31
金色の鎖カタビラ
このメールを送信すると、執筆中小説にこの内容が追加されます。
「ショートスピアを無くしたようだな」
その声に、引き戻された。
「はい」
「見事だ」
僕は、頭を下げた。
「お前を試したのだ」
16体の阿羅漢が、いっせいに僕を見下ろした。
僕は、裸だったのだ。
僕は、スッポンポンで戦っていたのだ。
「その格好では、気の毒だ。これを授けよう」
僕は、金色に光り輝く、鎖カタビラを手にし、それを装着した。それは、羽衣のように軽く、とても美しかった。
「ひとつ宜しいですか」
「何だ」
「あの人工島に住む住人が、再び襲われることのないよう、工夫したいのですが」
「どうする」
「蝶と鴉を融合したような生き物を、あの人工島に一匹送り込んで貰えますか。もう2度と、襲われることのないように」
「面白い」
阿羅漢たちは、さも愉快そうに笑い声を上げた。