004 王子様も女の子と仲良くしたいお年頃だったんです
青い空!白い雲!真新しい制服!
そう今日はまちに待った入学式です!!これで満開の桜があれば最高なんだけど、こっちの世界じゃ桜は冬の風物詩らしい。
けどほんと長かった、ここまで来るのにどれほどの苦労が(泣
とまぁ、茶番はやめて今日から入学する学園のことを少し詳しく説明しようと思います。
前にも少し話したと思うけど改めて説明します。
私達が入学する、国立リコリス魔法学園はこのリーリス王国が誕生した当初からあった由緒正しい学園で最初は普通の男子校だったんだけど、5代前の王様が共学にしようといいだして男子校のイメージを変えるために、今の名前になったらしい。
でもまだ男子のほうが少し多いんだよね、それに学費も高いから誰でも入学できるわけじゃないんだ。
それでも対策をとって奨学金制度や、学費免除したりして庶民からも優秀な子を受け入れてるみたい。
で、学園のシステムなんだけど入学条件は6歳以上の子供で在学期間は最長で9年。
そう成人してる人はこの学園には入れないんだ。成人してる人はもう一つ上の学園に行かないといけなくて、って言っても16歳ぐらいで成人だから簡単にいうと子供は学園に行ってね、でも成人した人で学校行きたいなら高校に行ってねってこと。
で子供っていうのは6歳から10歳の子をいうんだけど、だいたいの人は6歳か7歳で入学するし飛び級制度もあるから14歳か15歳の成人前に卒業するって感じかな。
まぁ私も詳しいこと分かんないし、入学したら分かるから大丈夫だよ~
そろそろ式も終盤になってきたかな?次は・・・、あっ!
「皆さんご入学おめでとうございます。国立リコリス魔法学園はセーシェル大陸で一番古い学園です。今までに多くの優秀な研究者や指導者を輩出してきました。皆さんも先輩方に続きこの国に、世界に貢献できる人物になれるよう頑張ってください、皆さんにはその力があります・・・」
次の挨拶はここリーリス王国国王、エヴァンジェリスタ・カルロ・リーリス様。通称エヴァおじさん。
そっかぁエヴァおじさんが来るんだ。もっと暇な王族がするんだと思ってた。
エヴァおじさんとお父さんが幼馴染ってことで4歳くらいのときにお忍びで、エヴァおじさんが家に遊びに来た時からの付き合いだからなんか王様ってよりお父さんのお友達って印象が強いんだよね~。
あんな煌びやかな正装してるなんて・・・私の知ってるおじさんじゃない!
いつもは寝てるモミジまで目見開いてガンミしてるし。
初めて眠らずに式典を終えることが出来ました。エヴァおじさんありがとう。
ってことで、式が終わり教室に移動ってことになったんですが、クラス割は入学前に行った実力テストの
順位で上からAクラス、Bクラスって感じになるんだけどどうしてこーなった?
私達ね思ったの、Aクラスに入ってしまったら貴族のそれも上位貴族と仲良くしないといけないと(幼い時から一流の教育を受けてる上位貴族がAクラスに集まるのは当然。見栄もあるしね)、だからBクラスに入れるように調整したのに!なんでAクラスなの!?
「カエデ、なんで、、、?」
「ごめんモミジ私も分からん」
「ターナーさん?どうかしましたか?席はそこですよ」
ドアの前で突っ立てたら担任の先生らしき女性から声をかけられました。
「いえ、あの本当に私達Aクラスですか?その~あまりテストが出来なかったので、」
「もちろんですよ!それに出来なかったなんてとんでもない、全問正解でしたよ」
何を言っているの?って顔で言われましても・・・って全問正解!?何で!!
「カエデ、ニアピン狙ったのが間違い」
「ああぁぁぁぁああ!!」
先生もクラスメイトもビックリしてるけどそれどころじゃない!私としたことがテスト用紙が家族に見られるのを考えて「あぁ惜しかったね、」を狙ったのがいけなかったのか・・・。
うん、公爵家の見栄なんて考えずに空欄で出せばよかったんだ。はぁ~、モミジもっと慰めてください・・・。
「よしよし」(ナデナデ
「モミジ~」
「さすがターナー公爵家のご令嬢だね。僕なんて全然だったよ」
でた、会いたくなかった奴その1。整った顔に優しげな笑みを浮かべてザ・王子様みたいな見た目のこいつは、ウラディミーロ・エヴァ・リーリスこの国の第二王子様であらせられます。通称きらきら王子(笑)。
ディミロとは1年前くらいに王宮へ行ったときに遊び相手として出会った。
が、ほんとにこいつは外面が良くて「少々出来が悪いが愛嬌のある第二王子」って猫をいつも被っていて、自分が褒められそうになると私達を引き合いに出して謙遜するから、あちこちで私達の株が急上昇。私達も目立ちたくないのに!
「ディミロ、裏切り者」
「ほんとよ!ってもしかして・・・」
「ちょっとうるさいわね、なに騒いでるのよ!」
「でた、、」
「でたぁ、」
このザ・お嬢様のご令嬢は会いたくなかった奴その2。彼女はマリエッタ・エレア・リーリスこの国のお姫様。通称目に優しくない配色。
もうこの子はめんどくさいから基本適当にあしらってます。なのにいつも突っかかってくるからこの子ドM何じゃないかと思ってます。ちなみに彼女うちの兄に恋してます。以上。
「お騒がせしてすみませんでしたマリエッタ様。」
「ふん、学年トップで入学したからって調子乗るんじゃないわよ!次は私が一番なんだからね!」
うわぁ~ほんとこの子って残念なんだよね、兄たちは美形なのにこの子母親に似て普通だし、あっ王妃様は美人だよ!うちのお母さんと同じくらい美人さんだからっ。この子の母親は側室だから王妃様には似てないんだよね。ちなみにディミロとマリ(マリエッタの愛称)は双子です。
はぁ~、これから1年間はこのメンバーと思うと・・・。
それにイイ笑顔でこっちを見てる人たちがまだいるけど、とりあえず席に座りますから先生そんな怖い目で見ないでください、ほんとごめんなさい。
読んで下さりありがとうございます。
ようやく入学しました。本当にお待たせしました。
次回はハク&コクを出したいです。
ちなみにハクが美人(男)なのはカエデ達のお遊びです。
次回、ボーイズラブのタグを活用したい。(作者は腐ってます。)