転生七日目~ステは大切~
聖王スヴィエート様を先頭とする大行列は、
王都外へ「魔物討伐」へ出かけるそうだ。
...にしても、聖王様直々に魔物を討伐するなんて..
やっぱり、支持率アップのために?それとも戦いたいの?
圧倒的に、火力が不足しているはずなのになー。
「ルミナス?...冒険紋章の取得に行きますよ?」
「あ、ごめんごめん。いこうか。」
完全に忘れてたけど...冒険紋章の取得に行かないとね。
...取得ってどういう感じなのかな?ステータスとか見られるの?
...あのステータスは見られて大丈夫なのか?
結構半端ない数なんだけどさ。...まぁ、見られるなんてまだ決まってないし。
てか、ファルシュに聞けばいいだけの話か。
「ねぇ、ファルシュ。
冒険紋章ってさ、取得するのにどんな感じなの?」
「取得...ですか?
ただただステータスを見られて、規定を超えているかを見てもらい
規定以上なら、合格して冒険紋章をもらえるんですよ。」
あー見事なフラグ回収だね、うん。
やっぱりステは重要だもんね。ゲームでもアニメでもこの世界でも。
「さ、着きましたよ ルミナスさん。」
わお、もう着いたのだな。
そう思いながら上を見上げると、ファルシュが見せてくれた
冒険紋章と同じマークが、でかでかと描かれていた。
「じゃ、さっそく入ろうか。」
「ええ、もちろんですよ。」
そう言って扉を開くと、白褐色のレンガ?で造られたカウンターが奧にあった。
中には無難な冒険服や赤基調の奇抜な服などの様々な服装な人。
また、獣人なのだろうか?犬のような耳を生やしている人もいた。
カウンターの奥には白と金を基調とした騎士団の隊服を着たアナウンサーみたいな人がいた。
.........あ、もちろん女性である。
「...さ、行きましょう?ルミナスさん。
冒険紋章を入手して、王都を案内して差し上げますので。」
「うん、ありがと。
...じゃあ、早く行こう。ファルシュ。」
あー大変なことにならなかったらいいのだけどなー。
そう思いながら、カウンターに歩を進めた。
大丈夫、きっとなんとかなる。なんとかなるさ。
「こんにちは!今回はどんな御用でしょうか?
冒険紋章の発行でしょうか?クエスト受注でしょうか?」
「あ、あの...冒険紋章の発行をお願いします。」
「はい!了解いたしました!」
さぁ、問題がないことを願うぞ。