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幸せなこと

作者: 比与子

幸せって普通の事なんだ。



学校に行くのが楽しみで仕方ない。

勉強も、友達とのつきあいも、めんどくさくてできればしたくないけど、でも!

学校に行けば会えるんだ。行かなきゃ会えない。だって接点が学校だけなんだもん。しょうがない。


職員室の前を通るだけでどきどきする。会えればラッキー。なかなか会えないけど。


理科なんて一番嫌いな教科だった。訳わかんないし、興味なかった。でも今は人生で一番幸せな時間。

これでさ、もし点数良くなったら先生私のこと気に入ってくれるかな?だったら凄い頑張れそうなのに。


昼休みだって職員室に行きたい。なんか悪いことすれば行けるかな?でも嫌われたら嫌だしなぁ

 

一日中先生のこと考えて、また次の日が始まる。そうやって一年が終わった。


私は頭いい方じゃないし目立つ生徒でもない。名前すら覚えてもらえてないかもしれない。

でも多分、世界で一番先生のことばっかり考えてるよ!

片思いが一番幸せだってみんなは言うけど、先生が私を下の名前で呼んで、手とか繋げたら凄い幸せだと思う。私、先生が____





「ちょっと、なに読んでるの?!」


思わず体が跳ねた。振り返るともう制服を着ていた慎ましい頃とはすっかり別人になった君がいた。


「いや、なんかね、見覚えのない本があったから…」


君は目を見開き、僕から日記を取り上げる。


「な!なんでこんな、勝手に、…読んだの?!」


取り乱して真っ赤になっている君はあの頃とそう変わらないかもね?


「え?いや、ちょっとだけ」


君は無言でクッションを構えると僕をばふばふ叩き始めた。


「ちょ、ちょっと、こら、埃が舞うからやめなさいってば」


「何で、勝手に、読むの!!」


力が入ってなにげに痛い。


「ごめんごめん、悪かった」


君はもう!と言いながらクッションに顔を埋めた。相当恥ずかしいみたいだ。

でも、ごめん、僕は相当嬉しい。君を抱きしめる。


「ごめんね。勝手に読んだこと、謝るよ。でも僕は今、とても幸せだ」


そうだ、今日は手を繋いで散歩でもしようか


途中で視点が代わるのを書きたかったんですが…。難しい。

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