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第五話

どんどん遅筆っぷりが激しくなってきました。

あ、感想を頂き浮かれひゃっほいな状態になってます。

でも、筆はすすまねーなー。

~~~ 昭和5年 9月8日 海軍省 ~~~


呉から軍用艦にて横須賀に入り、そこから陸路にて帝都東京の海軍省へ入った。

野村司令に連れられて向かった先は……大臣室。

つまり海軍大臣に会いに来たと言う事になるわけだが大丈夫なんですかね?と俺は目で野村司令の背中に訴えかける。

ふいに、


「まぁ、そんなに緊張しなくてもよい。悪いようにはしないから」


前を向いたまま話しかけてくる。

あんた背中に目でもついているのか?と疑いたくなる。


「はぁ」


気の抜けた返事をしてしまう。

そんなやりとりをしながら大臣室の前にたどり着くと扉の脇にいる衛兵と敬礼を交わす。


「呉鎮守府司令、野村だ。入るぞ」


「はっ、伺っております。どうぞお通りください」


衛兵がドアを開け、野村司令と大臣室に入る。

大臣室に入ると野村司令と大臣が挨拶を交わしている。

すばやく視線だけを動かし、部屋の様子を伺うと大臣の他に2名の将官閣下が立っている。


「……それで彼が例の人物になるのかね? 」


大臣の視線がこちらに向く。


「そうです財部大臣、彼が未来の日本から来た三好君です」


俺は背筋を伸ばし敬礼をする。


「ふむ、見事な敬礼だ。詳しい事は後ほど聞こう。そっちのソファーに座ってくれたまえ」


ソファーに座る前に、すでにいる二人の将官に敬礼をする。

二人は答礼しながら名乗る。


「軍令部長 谷口だ」


「軍事参事官の伏見宮だ」


「はっ、よろしくお願いいたします」


俺はソファーに座りつつ、現時点で連合艦隊司令長官を除くTOPが揃っている事に驚いた。

ソファーに座り、従卒が紅茶を出した所で海軍大臣 財部が話し始めた。


「さて、大まかには野村君から聞いている。これからの事を聞きたいと思う」


財部大臣が伏見宮大将へ視線を移し頷く。


「そこで君の所在をはっきりさせたいと言う要望を、私の方で対処させてもらったよ。君は改めて大日本帝国臣民として戸籍を持ち、海軍にも正式に任官してもらう事にした。戸籍・当面の住所は横須賀鎮守府内に設ける。海軍でも海軍軍令部付の中尉として正式に階級を与える」


俺は伏見宮大将の言を受け、頭を下げる。


「君の階級二尉と言うのは中尉相当と言っていたからね、中尉を用意させてもらった。さて、始めましょうか」


野村司令が生真面目な表情をして話しだす。


「まず、昨日の晩の会合にてお話しした内容……あぁ、もちろん君の話したこれからの日本の事だね、対米戦に向けて対策を練らなければならん。三好中尉、君が見てきた歴史から、我が帝国はどのようにしたらいいかね?」


全員の視線が俺に集中する。


「はい、呉からこちらに向かう艦の中で考えた事をお話しします。……しますが、海軍だけでどうこうできる範囲は越えてしまっています事をご了承ください。」


財部大臣達は視線で何かを確認し、お互いが頷く。


「よかろう、まず話しを聞かねば判断しようにもないからな。」


俺は頷き話し始める。


「史実では昭和16年12月8日に米国と開戦、昭和20年8月15日に敗戦するまでの3年と8ヵ月強、米国・大英連邦・仏国・蘭国・中国共産党・そしてソ連と戦争状態でありました。ここまでは野村大将へとお話しさせて頂いたので、皆様の耳に入っているかと思います。」


皆が頷く。


「米国との戦争は米国の国策上不可避と考えます。開戦までに国内の問題を改善していかなければなりません」


「国内の改善?軍の改善ではないのか?」


財部大臣が問いかけてくる。そりゃそーだ。

ここには海軍のTOP達が揃っているから、海軍だけの問題と思っていたのだろう。

ちゃんと理解して貰うためにも説明をしなければならない。


「はい、国内も改善です。」


俺は一呼吸を置く。

4人はお互いの顔を見合わせる。


「米国との戦争……近代の戦争は国力の差によって優劣が決まってきます。以前みたいに精神論どうこう言う時代ではなくなります」


「……それではなにか、今まで我々が日々努力してきた訓練が無駄と言うのかね?」


谷口軍令部長がこちらを睨むように問いかけてくる。ここで怯んでは駄目だ。忍耐だぞ。


「まったくの無駄ではありませんが、国力の差とは国の工業力・技術力・生産力、そして人口と考えます。大東亜戦争が始まってからの米国の国力はすさまじいの一言でした」


「……どのくらい違うのかね? 」


唸るように野村司令が尋ねてくる。


「では戦争開始前年の1940年、今から10年後ですが日本と米国を自分が覚えている限りを比べてみます」


よろしいか?と尋ねると将官4人がうなずくを確認し、話し始める。


「まずは人口。日本は1940年当時は約7千万人、対して米国は1億3千万人を超えていました。ここだけで単純計算をすれば2倍の国力を持っている事になります。次に技術力と工業力になりますが、技術力では日本が一部上回っている部分もありしたが、全体的に米国が全てを圧倒していきました」


ここで一息をつく。顔を顰めながら聞いてくれている。続けよう。


「そして生産力ですが……日本とは比べ物になりません。米国が本気で戦時体制をとった1942年、8000トン級の軽空母を年間50隻を就役させる能力がありました。因みに8000トン級空母は、鳳翔がその比較対象となります。もちろん他に航空機や戦車、戦艦を含む艦船を作りながらの建造能力となります」


「馬鹿な……我が国で鳳翔を建造しても年間に数隻が限度だぞ」


他の将官も唸りながら考え込む。

俺もうなずきながら話しを続ける。


「そうです、これが国力と言う力なのです。海軍だけではありません。陸軍……そして国自体を変えていかなければ史実と同じ結末になります」


「陸軍と政府にも話しを理解してもらわんといかんなぁ」


伏見宮閣下がぼやく。


「この話しはワシの仕事になるな」


財部大臣。


「しかし陸軍の連中がこちらの話しを信用しますかね?」


野村司令が首を傾げながら呟く。


「それはワシから陛下に相談しようと思う」


伏見宮大将がこう提案したのが是とされ、いったん休憩となった。


昼休憩中に海軍省内の食事を取り、財部大臣・伏見宮大将はそれぞれの相手に会いにいかれた。

おそらく明日にでも緊急招集があるかもしれない。種は蒔いた。どう芽が出るかは時間が教えてくれるだろう。


俺は谷口軍令部長に部屋を借り、その日は今後の日本の為の策をまとめのだった。

ようやく呉を出ました。

でも書き始めてから1週間程度しか進んでません。

……おわんの?


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