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第三話

けっこう改行使ってますけど読みづらいですかね?


「以上で自分が知っている限りの歴史……史実と言うべきでしょうか」


俺は一時間以上の時間をかけ、大東亜戦争から敗戦、近代日本への復興と成長、そして中国との開戦までを説明した。


「ふぅ、聞いているだけで汗をかくな」


軍帽で顔を扇ぎながら椅子の背もたれに体を預ける野村。


「自分にはとても信じられません」


副官はなにやら苛ついているようだ。


「玉井大尉、落ち着きたまえ。ワシも信じられない話しではあるんだよ」


「自分はこんな話しは良くないと思っております」


玉井大尉と呼ばれた副官は、一歩進み出ようする。


「だから落ち着きたまえと言っておろう」


野村司令の雰囲気が変り、病室の空気が張り詰める。

やべぇ、これが歴戦の軍人の纏う「気迫」なのか。


「三好君」


「はっ」


思わず背筋が伸びる。


「君は我々に未来から来た人間である事を証明できる事があるか?」


「はい、できると思います」


野村司令、奥では寺島軍医が「ほう」と驚いた顔をしている。


「今日は昭和5年9月2日、今から3日後の9月5日に浅間山が大噴火を起こします。その爆発規模は大きく、東京にまで灰が降ったと観測されています」


野村司令が立ち上がるにっこり笑顔をこちらに向ける。


「では3日後が楽しみだね」


会談は終了のようだ。

病室から出て行くのを見送り、深く深く息を吐き出すのだっただった。


~~~ 三日後 ~~~


「三好君!!」


バタバタと寺島軍医が病室に入ってくる。


「三好君の言った通り今日、浅間山が大規模噴火を起こして帝都まで灰が降ったとラジオで伝えてたよ」


寺島軍医は額にじんわり掻いた汗をぬぐいながら報告してきた。


「落ち着いてください。自分は自分が知っている歴史を言っただけです」


俺はごく普通の口調で寺島軍医に話ししたが、内心本当に噴火するか疑っていた。

だが時間は歴史通りに進んでおり、俺はその事に恐怖した。


「さて……寺島軍医。着替えをお願いしてもよいでしょうか」


「着替え?用意できるけどどうしてだい? 」


「……おそらく呼び出しがくると思いますので、先に用意だけしとこうかと思いまして」


俺は軍港の方を見ながら軍医にお願いすえる。

そう、きっとこの結果を知った野村呉鎮守府司令官は俺を呼び出すだろうと予測した。


そんな思考を巡らせていた時にドアがノックされた。


「失礼する。 三好殿はいるか。 野村閣下がお呼びだ」


予想はしていたがかなり早いな。


「はっ、準備でき次第出頭いたします」


俺は敬礼しながら返答する。

さて、準備しますか。


~~~ 30分後 呉鎮守府 司令官室 ~~~


俺は寺島軍医から借りた階級章のついていない第2種軍装に着替え、司令官室にやってきた。


「三好二尉、ただいま出頭いたしました」


敬礼をしながら申告する。


「うむ、ご苦労。 そんなに畏まらなくてもいい、そこにかけてくれたまえ」


答礼しながらソファーの方を指差す。

示されたソファーには一人の軍人が座っていた。


目が合うとスッっと立ち上がり敬礼をする。


「自分は山口中佐であります、よろしく」


こちらも敬礼で答える。

「はっ、よろしくお願いいたします」


「山口君はね先日ロンドンからこっちに帰ってきててね、赤城にも乗艦してたしてた事もあったから呼んだんだよ。 もちろん君の事は簡単に説明してある」


俺はソファーに座りながら脳みそ内のデータベースを開いていた。

検索結果、一人当てはまる人物がいる。


「……山口多聞中佐でありますか」


野村司令、山口中佐はお互いを見合わせ、驚いた顔をしている。


「自分の事を知っているのか?」


俺は軽く頷く。


「はい、史実では有名な提督だったと記されています。 ですが、個人に対しての歴史についての話しは止めたいと思います」


俺は頭を下げ、二人の反応をうかがう。

ちゃんとこれには理由がある。

たぶん聞かれるだろう。


「それはどうしてだね? 」


野村司令は半ば面白がるように、

山口中佐は目を細め、不機嫌さを表にだす。


まー、初対面の人間に「俺はお前を知っている」と言われたら面白くないだろう。

まずは山口中佐への説得から始まるのだった。

まだ呉鎮守府から出れません。

こんなんでいいんでしょうかね。


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