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君を知りたい

橘ゆりさん。30歳独身。A型で身長は156cmぐらい。こげ茶のミディアムヘアで、綺麗というより可愛いタイプ。真がしっかりしている女性で、仕事に誇りをもっている。

コミュニケーション能力も高くて、皆から信頼されている印象。


これは、橘さんと仲がいい、メイクを担当する杏からの情報だ。


「なになに~大吾。ゆりちゃんのこと興味あるの~?」杏はニヤニヤしながら聞いてくる。

「ちがっ!この前の撮影でかっこよかったから!これから一緒になる機会もあるし!」僕は杏ちゃんにばれたくなくて焦ってしまった。


杏と大吾は同い年で、27歳。

よく仕事が同じになるため、次第に仲良くなっていった。


「ゆりちゃんはね…」杏が橘さんについていいかけたこころ、

「後40分で撮影がはじまります!」とスタッフさんから声がかかった。


「分かりました!橘さんについて後で教えて!」気になって仕方なかったけれど、僕は現場へ急いで向かった。


大吾がいなくなった部屋でぽつりと杏は呟いた。

「大吾がんばれ、ゆりちゃんを幸せにしてあげてよね。」


「杏さん!モデルさんのメイク直しの準備お願いします!」後輩から声がかかる。


「私も現場に向かいますか。」杏は撮影中にメイクを直すための道具をもって現場に向かった。


「皆さん、今日もよろしくお願いします!」と元気いっぱいな笑顔が可愛いらしいゆりがそこにいた。


撮影は3時間ほどで終了し、無事終わった。


片付けをしているゆりに、「橘さん!」と僕から声をかけた。

「お疲れ様です!」


『ああ!伊藤くん、お疲れ様~』ゆりは、作業中の手を止めてきちんと目をみて聞いた。


それが余計大吾を緊張させた。


「あの!よかったら今度ご飯いきませんか?」

これではまるで、ナンパしているみたいじゃないか!と思い、急いで言葉を付け加えた。


「た…橘さんの仕事の向き合い方とかかっこよくて!橘さんのことをもっと知りたいです!」

顔がだんだん熱くなるのが自分でもわかった。


『ふふ、仕事の仕方褒めてくれてありがとう!ご飯いいよ~先輩がいろいろ教えてあげようではないか(笑)まずは連絡先交換しようか』ゆりはスマホを取り出した。


連絡先を交換できるなんて思ってなかったから、僕は嬉しかった。


それから橘さんとご飯を行くようになり、徐々に距離を縮めることができた。


知れば知るほど、橘さんは他人想いの素敵な人で。意外にも絵が画伯で、不器用なところもあるけれど、それすらも愛らしくて、一緒の景色を見ていたいと思った。


いつも互いに笑っていて、一緒に過ごす時間が本当に楽しかった。


他の人が聞いたらドン引きするかもしれないけれど。

いつ橘さんから電話がかかってきてもいいように、橘さんの電話番号の着信音を他の人と違う音にした。それだけ僕にとって橘さんは特別な存在になっていった。



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