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ロード・レゾナンス  作者: 暁月
4/6

黒の王の再誕 参

 俺のバイト先の店主である狐西野六輔は俺の傷を見ながら


「取り敢えず、2人とも店に入って。入ったらソフィアちゃんは、夜空君の傷の手当てをお願い。僕はその間に何か飲み物を用意して置くから。」


 俺たち2人を、店にいれて奥の方に行ってしまった。

 狐西野六輔は俺のバイト先の「Destiny drop」の店主であり。俺は六輔さんの事をマスターと呼んでいる。「Destiny drop」は市内では、有名な喫茶店でありマスターの作るコーヒーや、ビーフシチューが絶品で人気がある。


 店に入った後アレクシアも奥の方に行ったがすぐに戻ってきた。その手には、救急箱があった。救急箱から消毒液と塗り薬と包帯を取り出し俺の方に来て手当てをし始めた。

 

 水とガーゼで血を拭き取りそこから。


「少し沁みるから我慢してくれ。」


 俺の右足の傷口に消毒液を掛けてその痛みに耐えている間に拭き取り塗り薬を塗って包帯を巻いたそして。


「はい、手当てなら終わったよ」

 

 と言ってきた。その後にアレクシアの姿を見たら学園と同じ黒髪黒目に戻っていた。


 その後にマスターが奥から戻ってきて。


「戻ったよ。取り敢えず自宅の方に行って話をしようか。飲み物の用意してあるから。」


 その言葉を、残してマスターは先に店の奥行ってしまった。アレクシアは俺に。


「つい来るといい、黒峰君。」


 俺は、アレクシアについて行き店からアレクシアの自宅にお邪魔させてもらった。


「お邪魔します。」


 お邪魔してついていくと場所はリビングでマスターが、3人分の飲み物を準備していた。


「あっ、夜空君、ソフィアちゃん。2人は飲み物何がいい。」


「俺はコーラをお願いします。」


「私は紅茶をお願いしよう。」


「OK!わかったよ。」


 飲み物を椅子に座った俺とアレクシアに渡した。その後にマスターは、俺の方に顔を向け。


「さて、夜空君。君は僕たちに聞きたい事があるんだろう?君を襲ったあの存在の事、そして僕やソフィアちゃんの事。」


「はい、そもそもあの生き物はなんなんですか?」


 するとアレクシアが


「君を襲ったのは、ゴブリンと呼ばれる魔人族さ。」


「まぁ、正式名称は、小鬼族なんだけどね。小鬼族は、特殊な能力をもっては無いが手先が器用で、臆病者。1人の時は襲うが人が多いと直ぐに逃げてしまう。」


 その答えに俺は


「はぁ?俺を襲ってきたのがゴブリンってどう言う事だよ。そもそも、そういった存在は架空の生き物じゃないのか?」


「架空の生き物ではないよ。私たちや君を襲った小鬼族は、魔人族と呼ばれている生き物なのさ。」



「そして魔人族には位がある。」


「魔人族は、下級魔人族、中級魔人族、上級魔人族、そして最上級魔人族の四つの位が存在する。最上級魔人族は六大部族と呼ばれている一族しかいない。」


 その話のなかでアレクシアが言っていた「私たち」と言う言葉に俺は、疑問を思った。


 夜空が疑問に思っていると六輔が


「夜空君も疑問に思っているけど僕とソフィアちゃんも魔人と呼ばれる存在だよ。」


「六輔さんは、妖狐族と呼ばれる狐の魔人族なのさ。」

 

 と夜空の目の前で六輔は狐の耳と座っていて見えないが狐の尻尾を出した。それを目にした夜空は目を見開き六輔に言った。


「本物なんですか?その狐耳。」


「本物だよ。」


「でもしっかりと顔の横に耳がついてましたよね。」

 

「六輔さんは、妖狐族だからね。この国では狐は化かす存在だといわれているだろ。妖狐族は火と幻術を得意とする一族なんだよ。」


「ソフィアちゃんの言う通りだよ。僕たち妖狐族は昔、色んな人たちを化かしていたらしきからね。機械を騙す事も簡単さ。」


 夜空は、内心信じ切れていなかったが六輔がその証拠を見せた事で信じざる得ないと思った。


「ん?それじゃあ、アレクシアは何の魔人族なんだ?」


 と言う質問にソフィアと六輔は深刻な表情をしていた。その深刻な表情に夜空は


「あ〜、聞いたらダメだったか。」


「いや、構わない。」


「いいの?ソフィアちゃん。僕はお勧めしないけど。」


「黒峰君は、すでに私のあの姿を見ている。それに彼は、表の人間だ。言っても分からないだろう。」


「確かにそうだね。」


「黒峰君、私は魔人族でいうなら吸血鬼族に分類する。」

 

 と答えた。夜空はその答え方に違和感があり、続けて質問をした。


「なぁ、魔人族で分類するならってどう言う意味だ?」

 

「ソフィアちゃんは、ハーフと呼ばれる存在だよ。」


「そりゃ、外国人と日本人の間に産まれたんだからハーフって決まってますよね。」


「あぁ、表の世界の言葉じゃなくて裏の世界の言葉の方のハーフなのさ。」


「裏の世界で?」


「裏の世界のある存在たちは彼女の様なハーフをこう呼んでいるんだよ半端者ってね。」


「半端者?アレクシアがですか?」


「半端者の意味は「半人半魔」つまり。」


「私は、吸血鬼と人間の両方の血を持っているのさ。ちなみ母がルーマニア人だと言うのは嘘だ。表の世界の者たちに吸血鬼と人間のハーフなんて言える訳ないだろ。まぁ、ルーマニアに住んでいたのでは本当だがね。」


 そして夜空は、納得してアレクシアに向かい


「あの姿は、吸血鬼の方の姿なのか?」 


「その通りさ。あの金髪紅目の姿は吸血鬼の力を解放するとなる。君を助けた時も力を解放してね。」


「成程ね、それで俺をこの後どうするんだ?」


「どう言う事だい?」


「だって、色々と何か知ったらいけない様な事を知ってしまったから。」


「ふむ、六輔さん。どうしようか?」


 とソフィアが六輔に向かって言ったが無反応で六輔は目をつぶっていた。寝てるのかなと思い見ていたら。急に目を開けて


「あぁ、ごめんね。僕がさっき出した眷属に夜空君が投げ捨てたコンビニ袋と襲われていた所の証拠の隠滅をしていて気づかなかった。」


「あの、マスターどうして証拠の隠滅なんてするんですか?」


「ある機関に、ソフィアちゃんの存在を知られないためだよ。」


「ある機関?」


「まぁ、それについては、知る必要も無いから気にしなくていいよ。確か夜空君をどうするかだっけ?」


「その通りだよ、六輔さん。」


 その言葉の後に六輔は


「何もしなくて良いと思うよ。実際、夜空君は巻き込まれただけだしね。」

 

 と言い。キッチンに歩いて行った。ソフィアと2人きりになった夜空は


「アレクシア。」


「何だい黒峰君。」


「えっと、ありがとな。」


「何がだい?」


「だから、ゴブリンから助けてくれた事だ。もしお前が助けてくれなかったら、俺は今頃あのゴブリンの腹の中だったからな。」


「別に気にする事でも無いだろう。」


 その言葉に俺は。


「お前が気にしなくても、俺が気にするんだ。だから貸

し一つだなんかあったら助けてやる。」


「ふむ、裏の世界から見て非力な表の世界の者に助けられる日が来るのだろうか?」


 その言葉に夜空はイラッとしたが六輔が行ったキッチンの方からいい匂いがして腹の虫が鳴った。それを聞いたソフィアは。


「くっくく。」


「何だよ。」


「いや、随分と大きい虫を腹に飼っているな。」




 と言ってきた。その後にキッチンから六輔が出来立てのオムライスを持ってきた。オムライスを食べ終わったら家に帰ると夜空は六輔とソフィアに伝えた。


「それじゃあ、アレクシアにマスター。お邪魔しました。」


「もう1時ぐらいだけど夜道は気をつけるんだよ。それと明日は、休んで明後日に来ようか。」


「はい。分かりました。」


「黒峰君、気をつけて帰るんだよ。」


「あぁ、分かってる。アレクシアも傷の手当てありがとな。」


 と言い夜空は自宅に帰って行った。それを見届けたソフィアと六輔は家に入っていった。


「どうしたの?ソフィアちゃん。夜空君が心配?」


「いや、黒峰君は私の事を知らなくて良いと思ってね。」


「まぁ、そうだね〜。彼は表の世界の住人だ。裏の世界の事を深く知る必要は無いからね」


「えぇ。」


「でも知られなくて良かったね?ソフィアちゃん。表の世界にいる人間を食糧だと思っている魔人族の事や。ソフィアちゃんの半分の血でもある吸血鬼族が人間の事を食糧だと思っている事とかね。」


 六輔は続けて。


「そして君の家系が、六大部族の一つ。唯一白の王に味方した「闇の一族」の吸血鬼族であり。「人魔大戦」で同じ闇の一族を欺き、白の王を裏切り、黒の王に味方した家系であり黒の王から誰にも知られず遺品を預かっていた事。そして3週間前にアレクシア家が裏切り者だと言う事が同じアレクシア家の魔人によってバラされ闇の一族の本家に父も母もアレクシア家も消さ「言うなっ!!」」




「すまない。辛い事を思い出させてしまった。」


「いや、いい。それに彼がそれを知る必要は無い。彼は表の世界の住人だこれ以上、裏の世界に関わるべきでは無いのさ。」


 と言い。ソフィアは自室に行く前に六輔に向かって。


「今日は、もう休む明日も学園がある。」


「うん。おやすみ。」


 六輔は、ソフィアが上に行くのを確認して自身も自室に行き就寝した。




 〜〜真夜中の廃工場〜〜


 「はぁ…はぁ…!!」

 

 と荒れた息遣いをしながら廃工場の中を走っている男がいた。男は大学生で友人たちと一緒に肝試しをするためにこの廃工場に来ていた。肝試しを始めて数十分経っても1番最初の組が来なく。疑問に思った男と友人たちは廃工場に入っていった。それが自分たちの最期になるとも知らず。


 廃工場に入った彼らは、2組に分かれて探す事に決めた。探し始めて十分以上経った時急に「ギャァァァ〜〜〜!!」と言う悲鳴が聞こえた。男たちは、急いでその悲鳴がある場所に向かったがそこにあったのは大量の血があっただけで誰もいなかった。


 男たちはここを出ようと決めて出口に向かった。そこから男たちは後ろを見てある事に気が付いた。それは、1人いなくなっている事に男たちはパニックを起こしバラバラになった。男は走りながら出口に向かった。


 そして出口が見えて男は


(よし!後もう少しで出口だ。出たら直ぐに警察に「ザン!!」…えっ、何で俺の下半身が見えて。)


 男は急に自分の下半身が見えた事に疑問を覚え自身が半分なされた事なら気付いた。そして立っている謎の男の足を掴んで助けを求めようとしたら。


「た…すけ、て。救、急…車を呼ん「何触ってやがる!!」で。」


 その謎の男は、自身の足を掴んでいる手を振り払って。


「これだから、下等生物どもは!!大人しく俺様たちの食糧になれば良いものを!!」


 と言い。下半身が無くなった男に剣を突き刺した。その後に謎の男は。


「あいつがこの国いるのは、わかってる!!待っていやがれ!!半端者!!」


 と謎の男は叫んだ。その男の容姿は金髪で赤い目をしていた。











 

 



 


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