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ロード・レゾナンス  作者: 暁月
3/6

黒の王の再誕 弍

 アレクシアが転校した来てから一週間が経ち、夜空はアレクシア自身もクラスに馴染んできた。と思いアレクシアが来た転校初日の事を思い返していた。 


 遡る事一周間前、ホームルームが終わり、松林先生が教室の扉を開け出て行く前に夜空の方に体を向けて言った。



「黒峰君。ソフィアさんはまだ学園の教材が届いてないの明日には、来る予定だから今日、一日は教科書を見せてあげてね。」と言い教室から出ていった。

 

 

松林先生が、いなくなった途端にクラスの殆どの人たちがアレクシアの席に近付いて質問を始めた。  

 

「ねぇ、アレクシアさん。前に住んでいた所が東ヨーロッパって言ってたけど東ヨーロッパの何処ら辺に住んでたの?」


「アレクシアさんって彼氏いるんすか?」



「アレクシアさんの趣味や特技って何?」


 普通ならそんな大量の質問を聞けば混乱するはずだかアレクシアは冷静に対処していった。 

  

「前に暮らしていだ所は、東ヨーロッパのルーマニアだよ。」 

「彼氏がいるか?あぁ、彼氏いない歴は、年齢と一緒さ。」

「趣味や特技のことかい?ふむ、趣味は料理や読書。特技は、剣術などさ。」


 と言った。その後にも質問してくる生徒たちがいたが正義と宮下が率先して


「お前ら、流石にいきなり来て一気に質問するな。アレクシアだって困るだろうが。」


「そうだよ、皆だって急に質問してきたら困るよね。それに、そろそろ授業が始まるよ。」


 その言葉にアレクシアの周りにいた生徒たちはアレクシアに謝罪し次々と元の席に戻っていった。


 その後の授業ではアレクシアが俺たちの度肝を抜かすほどだった。学力に関しては、宮下と同等で運動に関しては正義と同等だった。アレクシアは正しく文武両道であったと思い出していると。予鈴が鳴り、俺は急いで授業の支度をした。




それから昼休みになり俺、正義、宮下、菊川は屋上でブルーシートを広げて弁当を食べながらアレクシアについて話しをしていた。


「アレクシアさん、やっぱり凄いね。正義、黒峰君。」


「あぁ、確かにあのスタイルで運動神経抜群、しかも頭をも良いときた。」


「俺からすればアレクシアはお前ら2人の良い所を合わせたようなものだろ正義は運動神経抜群で時折他の部活に助っ人として参加しているし。宮下は運動は普通だか学力についてなら学年一位をキープしてるじゃないか。」


「ヘぇ〜、灯っちたちがそんな事言うなんて珍しいすっね。それだけ噂の転校生が凄いって言う事すっか。」


「そういえば、夜空。お前あんまりアレクシアと話さないな席隣なのに?」


「確かに、黒峰君。松林先生にサポートお願いって言われてたよね。」


「別に席が隣だからってそこまで親しくなるわけじゃないだろ。それにサポートって言われても必要最低限の会話があれば充分だろアレクシアの場合。」と言った。


 その後にみんなで話しながら弁当を食べていたら正義が俺たちにスマホを向けて。


「今、世間を注目させてるニュースについて知ってるか?」


「知ってるっすよ。確か最近、市内で謎の生物に襲われた人の事っすよね。」


「おっ、流石だな。やっぱり菊川は知ってたか。」


「正義、菊川その謎の生物に襲われたニュースって何なんだ。」


「う〜ん俺もそこまで詳しい訳じゃないだが。なんでもその謎の生物に襲われた人がいてその人が犯人の顔を、見ようとしてら見たことのない生き物だったらしいぞ。ちなみにゴブリンに似ていたらしい。」


「いや、流石に有り得ないだろ。その襲われた人もパニックって人をゴブリンだと勘違いしたんじゃ無いのか。」 


「私も黒峰君の意見賛成かな、もしゴブリンだったとしても今まで見つからなかったのおかしいと思うよ。」


 それを聞いた正義は


「まぁ、そうだよな。それにそんなゴブリンなんて架空の存在がいるわけないもんな。やっぱり、襲われた人の

勘違いか。」 


「まぁ、その話しは置いといてっすよ。今日の放課後に4人でカラオケに行かないっすか。」


「おっ、良いね〜。俺は、行けるぞ。」


「私も、正義が行くなら行く。」


「黒峰っちは、どうっすか?」


 その言葉に、俺は。


「悪りぃ、今日は疲れたからそのまま家に帰るわ。それに明日からまたバイトが始まるから。」


「あぁ、確かバイト先のマスターが、二週間ぐらい店を休店にするって言ってたんだけっか。」


「そうだ。それで明日からまた開店するってマスターから連絡がきてたから。だから今回は、俺抜きでカラオケを楽しんで来い。」と言うと。


「まぁ、来れないならしょうがないっすね。」


「そうだね。」


「お前の分も楽しんでくるぜ。」



 と言いその後の昼休みを色んな話しをして過ごした。 



 放課後になり俺は、正義たちと別れ自宅に帰宅した。自宅の鍵を開け靴を脱ぎ洗面台の方に行き。手を洗ったその後居間の方にある両親の遺影が乗っかっている仏壇に行き正座をして両親に今日の報告をした。


「今日も正義たちと一緒に楽しく過ごしたんだ。ほんとは、カラオケにも誘われたんだけど今日は、疲れて少しでも早く帰りたくてさ。」


 色んなことを亡くなった両親に話した。


「まぁ、兎に角。俺は、楽しく過ごせているからあの世で心配せず過ごしてくれ」と言い。


 亡くなった両親に話した後、俺は2階にある自室に行きドアを開けてベットに寝転んだ。

 途中までは、スマホを弄っていたが眠気がきてしまい。

 

 (やべぇ。晩飯の支度や風呂沸かさないと。)


 と思っていたが眠気には勝てずそのまま寝落ちしてしまった。


 夜空は、深夜0時ごろに起きてしまい。もう一度寝ようとしたが、眠れず。晩飯を食べていなかったので腹の虫が鳴り。夜空は今から何か作るのも面倒だからと思い、自宅を出てコンビニへと歩いていった。


(そういえば、アイスの補充もしてなかったな。)


 と思い、晩飯と一緒のアイスも何か買うかと決めて夜道を歩いていた。


 コンビニで晩飯とアイスを買って真っ暗な夜道を歩きながら帰宅していた時に夜空は、前に気配を感じて前を見ているが真夜中なため黒い影しか見えずにいた。

 

 そして黒い影が街灯の光に照らされ見えた瞬間に夜空は固まってしまい、今日の昼に正義が話していた事を、思い出した。


(「う〜ん俺もそこまで詳しい訳じゃないだが。なんでもその謎の生物に襲われた人がいてその人が犯人の顔を、見ようとしてら見たことのない生き物だったらしいぞ。ちなみにゴブリンに似ていたらしい。」)


 もし襲われた人が本当にゴブリンに似た生き物を見たと言うなら今俺の目の前にいる生物がその襲われた人から逃げた生物なら襲われた人が言ってた事は本当なのかもしない。

 

 そのゴブリンに似た生き物は俺を見て

 「ウ、ウヴ、ハラヘッタ。オトゴノニグハ、カタイ。デモハラニハイレバゼンブイッショダ。」

 

 と言い。次の瞬間、俺の方に向かって走ってきた。 


 俺は、直ぐ様持っていたアイスや晩飯が入った袋を投げ捨てさっきまで歩いていた道を逆走した。


(さっきの言葉からするとあのゴブリンに似た生き物は、十中八九、俺を食べようとしてやがる!)


(確か襲われた人が助かったのは悲鳴をあげた際にその悲鳴を聞きつけた人が直ぐに駆けつけたらその犯人は直ぐ様逃亡したって言ってたな。今の俺の現状は、真夜中に襲われていて助けを呼ぼうにもスマホは家に置いてきた。何より真夜中に起きている人の方が少ない、ここから交番は遠すぎる。)


(あのゴブリンに似た生き物の体力が、分からない。交番に行こうにも体力が切れればすぐに捕まってゴブリンに似た生き物の腹の中どうすればいい!)

 

 と考えてながら必死に走っていると後ろから。

 

「マデ〜、オ〜レ〜ノメシ!」


(声の遠さからして意外に体力が少ないのか?なら走って逃げ切れる!)

 

 と思っていた瞬間、右足に何かが当たり転んでしまった。右足を見てみると傷が出来ておりそこから血が出ていた。

 俺は、周辺を見るとそこには先が尖っている木の槍らしきものがありそれが右足に擦り傷ができたのだという事が直ぐに理解した。そしてそれをしたのが俺の方に近づいているゴブリンに似た生き物だという事に。


 ゴブリンに似た生き物は、俺の様子を見て笑った。


「ク、クク。」


「最悪だよ。」


 と睨み付けながら言う。するとゴブリンに似た生き物は。


「オマエハ、ココデオレニクワレテシヌ。」


(くそっ、油断した!まさか木の棒で槍を作るなんて。いや話す知能があるんだ逆に出来て当然だと考えるべきだった!)


「ソレジャア、シネ。」


 と言い俺に木の槍を振り下ろした。


(死にたくねぇ!)

 

 と思い目を瞑った。しかし痛みは無く、疑問に、思っていると。急に。


「グワァァァァ!」


 と言う悲鳴と


 ザン!!

 

 とまるで何かを斬った様な音が響いた。

 

 不思議に思い目を開けて見るとそこにいたのは、両腕が無くなっているゴブリンに似た生き物ともう1人俺の目の前におり後ろ姿しか分からないが、金髪の少女である事、そしてその少女の右手には、紅い剣があり。その剣からゴブリンに似た生き物の赤い血が地面に向かって

垂れていた。



「ナ、ゼ。オレ、ラガスイ、イアイス、ル王。白ノ王ニツカエシ、ヤミノ「私の前から消えるといい。」」


 ズバッ!!


 とゴブリンに似た生き物が話している途中に金髪の少女は紅い剣で首を斬った。


 そして金髪の少女は剣を影に収めこちらを向いたが影に隠れて見えなかったが満月が雲から出てきてその光で俺たちを照らす。そして、月の光で照らされた姿に俺は、見惚れてしまった月の光を浴び煌めく金髪にルビーの様な真紅の瞳。だがその少女の正体は俺が知っている人物であった。


「ソフィア・アレクシア」

 

 しかし俺の知るアレクシアは黒髪黒目であり、少なくとも煌めく金髪でもなければルビーの様な真紅の瞳でもないと疑問に思っていると。 

 

「こんな真夜中に、何をしているんだい黒峰夜空君。」


 と言ってきた。その言葉から俺は、目の前にいる少女が外国から転校してきたアレクシアだという事を理解した。

 俺は、その質問に。


「何って、晩飯とアイスを買いにコンビニに行ってたんだよ。その帰りの最中にアレクシアが倒した、そのゴブリンに似た生き物におそわれたんだよ。」


「成程。取り敢えず大丈夫では無さそうだね。右足から血が出ているよ。」


「まぁ、助けてくれてありがとな。右足の傷は自宅に帰って手当てするから大丈夫だ。」


 と言うとアレクシアは俺に向かって溜め息を吐きながら。


 「はぁ〜。怪我をしているのに大丈夫な訳ないだろう。取り敢えず、私の家に来るといい。そこで手当てしよう。」


 と言い。俺に肩をかしながらアレクシアは自信の家に、俺をつれていった。その道中に俺はアレクシアにある事を聞いた。


「なぁ、アレクシア。あのゴブリンに似た生き物は何なんだ?後なんでお前の髪や目が変わってるんだ?」


「その話は、私の家でするとしよう。私の家に着いたら怪我を手当てして君の聞きたい事について答えよう。」

 

 そこからは、両者何も話さずにアレクシアの家に歩いていた。そして歩いて少し経ち俺、そこは見覚えのある道だった。そしてアレクシアが。


「着いたぞ。ここが今、私が暮らしている家だ。私の保護者が趣味で喫茶店をしていてな。人気がある喫茶店らしい。」


 その喫茶店の看板には、「Destiny drop」と書かれていた。それを見た俺は。


「アレクシア。お前、マスター。いや、狐西野さんの知り合いだったのか?」 


「おや、黒峰君。君の方こそ六輔さんの事を知っているのかい?」


 その時、店の方から。


「2人とも僕の知り合いだよ。夜空君、ソフィアちゃん。」


 



 


 

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