魔女は呪われし美貌の男と出会う
「あの――すみません。私は王都からやってきた者なのですが、死の呪いを解いていただけないでしょうか?」
美貌の男はにっこり微笑み、商店で「小麦粉をください」と言うくらいの気軽さで死の呪いを解いてくれと言う。
森の奥地に住む沼池の魔女ユースディアは、どうしてこうなったのだと天を仰いだ。
◇◇◇
大地に生きる生きとし生けるものは、月から降り注ぐ光から魔力を得て、構成された存在である。
月光をもっとも浴びるのは、世界の中心にそびえる巨大な樹、世界樹。
世界樹の根から、魔力は世界へ供給される。
そんな世界の仕組みに気づいた魔法使いが、画期的な魔法を編み出した。それは、魔力が満ちる夜にのみ、効果を発揮する魔法である。
それらを総じて、“闇魔法”と呼ぶようになった。
闇魔法は月から降り注ぐ魔力を使い、発動させる。そのため、通常よりも強力な魔法が展開されるのだ。
闇魔法使いは、ありあまる力をもって、人を救い、困っている者達へ手を差し伸べてきた。
教えを乞う者がいれば、分け隔てなく闇魔法を伝授した。それが、よくなかったのだろう。闇魔法を悪用する者が現れたのだ。
それまで闇魔法使いというのは、夜に限定して強力な魔法を使う者をそう呼んでいた。それがいつしか、短い間に悪い存在を示す言葉へと変わってしまったのだ。
人のよい闇魔法使いを利用し、闇魔法を覚えた者達は、闇に乗じて悪事を働いた。
それだけではない。闇魔法を使い、残酷な魔法の数々を編み出したのだ。
中でも、血肉を使い、人の命を対価とする生贄魔法は非常に悪質であった。次々と人を攫い、命を奪って強力な魔法を展開し続けたのである。
生贄魔法は罪のない村を滅ぼし、美しかった森を焼き、果ては戦争にも利用された。
人々は、しだいに闇魔法を憎むようになる。
その憎しみの対象が、関係のない魔法使い全体に広まるのに、そう時間はかからなかった。
魔法使いを糾弾する声に、国も応えた。魔法使いを取り締まり、処刑を行う“異端審問局”が設立されたのだ。
以降、魔法使いは姿を発見次第、広場で処刑された。
人々は歓喜する。諸悪の根源が、いなくなる瞬間に。
これまで、魔法使いに命を軽んじられてきた。その仕返しは、まことに爽快だったのだ。
いつしか、魔法使いの処刑は、人々の娯楽となる。悪い魔法使いの首が飛ぶと、自身が抱える鬱憤が消えてなくなるような爽快感があったのだろう。
公開処刑が娯楽となった世の中で、人々がもっとも興奮し、広場に人が入りきれないほど観衆が集まった処刑があった。
それは、闇魔法の始祖の公開処刑である。
彼こそが闇魔法の始まり、諸悪の根源。暗黒の歴史は、始祖が闇魔法を多くの人々に広げたことによって始まった。
そんな闇魔法の始祖の処刑は、残酷極まりないものであった。
多くの人々に処刑を見せるため、刑を処しては回復魔法で傷を治し、また刑を処す。その繰り返しであった。
人々は興奮し、傷つく姿に歓喜すらした。残酷極まりない、興行であった。
一ヶ月後に、闇魔法の始祖は死んだ。
人々が闇魔法に勝利した瞬間であると、歴史書に書かれている。
以降、闇魔法のすべては悪とされ、闇魔法のすべてが禁術とされた。
それから時が流れ――かつての歴史に過ちがあったと気づく。
魔法使いを処刑したせいで、世界的に魔法使いの数は少なくなってしまった。精霊や妖精と対話できる者がいないため、各地で多くの問題が起きている。
古くから、精霊や妖精が起こした事件を解決してきたのは、他でもない魔法使いであった。
他にも、日照りの解消や、川の氾濫や竜巻の予言、雨乞いなど、多くの問題を魔法使いに解決してもらっていたのだ。
もう、世界にはごく僅かな魔法使いしか残っていない。一子相伝の魔法は潰え、貴重な魔法書も燃やされて残っていない。
生き残った魔法使いも、どこかへ隠れ住み、人々の前に出てくることはなかった。
闇魔法使いが思うままに勢力を奮っていた当時、異常な行動を繰り返していたのは闇魔法使いだけではない。
人々もまた、大切な人達を失うあまり、まともな判断ができていなかったのだろう。
闇魔法の始祖も、悪い魔法使いではなかったという調査結果が新聞の一面で報じられた。
悪い魔法使いではなかったものの、分け隔てなく闇魔法を伝授した彼は愚かだったのだ。
闇魔法に対する認識は、昔も今もそう変わらない。悪しきものとして、認知されていた。
時は流れ――現代。
人々と僅かに交流を持つ、魔法使いがいた。彼女らは魔法使いと名乗らず、自らを“魔女”としていた。
どうしようもない問題が発生したときのみ、人々は魔女を頼る。
ただ、双方に信頼はない。迫害し、迫害された歴史は、人々と魔女の中で消えることはなかった。互いに生きるために、利用しあっているという冷め切った関係である。
差別や、憎しみは、何百年と経っても歴史が語り継がれる限り、なくならないのだ。
◇◇◇
“沼池の魔女”、ユースディアは代々受け継いだ森の住み処で、独り暮らしていた。
彼女は北の大地で親に捨てられたところを、先代の沼池の魔女に拾ってもらったのだ。
厳しい魔女のもとで、ユースディアは闇魔法を習った。
初め、魔女が闇魔法使いだと知ると、恐ろしくなった。闇魔法は、血肉を使い、命を糧として使う魔法だと思っていたからだ。
しかし、その認識は間違っていた。闇魔法使いとは、夜に月光から降り注ぐ魔力を用いて魔法を使う者の総称だったのだ。
まずは、月明かりを浴びた薬草を摘む作業から始まり、魔法道具の手入れや、魔法書の管理、薬草の加工など、ありとあらゆる知識を叩き込まれる。
魔女はユースディアに厳しかったが、愛情深い人物でもあった。
ただその情を、ユースディア以外に向けない。魔女を頼ってやってきた人には、実に冷酷な態度で接する。
ある日、ユースディアは「どうして、そんなに村の人に冷たくするの?」と問いかけた。
魔女は眉を下げながら、「人と魔女は、相容れない存在だからなんだよ」と答える。
魔法使いは、人々の大きな声によって滅んだ。互いに憎しみ、わかりあえない時間があまりにも長かったのだ。
気を許したら、口車に乗せられていいように使われるだろう。また、かつての歴史にあったように、魔女は悪だと糾弾する者がでてくる可能性だってある。
魔法使いと人が敵対していた歴史があった以上、警戒するに越したことはないのだ。
今後、村の人は信じず、お金だけを信じるよう、魔女はユースディアに噛んで含めるように伝えたのだ。
そんな魔女は、ユースディアが十五歳のときに亡くなった。穏やかな死だったように思える。
以降、ユースディアが沼池の魔女の名を引き継いだ。
それから十年、ユースディアは黒いリスの使い魔と共に、森の奥地で暮らしてきた。
先代と同様、困った村人に手を貸しつつ、生きてきたのだ。
依頼のほとんどは、森に棲む妖精のいたずらである。畑の作物を荒らしたり、干していた木の実を食べたり、農具を森へ持って帰ったり。
森の作物を荒らす妖精避けには、魔法で作った忌避剤を渡す。干していた木の実対策は、森で犯人を捜し出して説教する。農具は水晶の振り子を使って地道に探すばかり。
一週間に一度はユースディアを頼ってやってくる。そこそこ忙しい日々を送っていた。
だが、ある日村が取り壊されることが決まった。なんでも、堰堤という、貯水を目的とした河川を横断した堤防を作るらしい。村はその建設計画に、呑み込まれてしまうのだという。
村人達は遠く離れた街に土地を与えられ、続々と引っ越していった。新しい街では家と仕事を与えられ、森の妖精のいたずらに困ることなく暮らしているという。
先日、最後の一人が引っ越していった。ついに、ユースディアを頼る者達は、いなくなってしまったわけだ。
バタバタと忙しかった毎日から、急に暇になる。
ユースディアは趣味の金数えをし、先代のコレクションだったロマンス小説を読みあさり、使い魔のリス、ムクムクのお腹を撫でて時間を潰すしかなかった。
一日の大半を、貴族の生涯を描いたロマンス小説を読んで潰していた。だが、のんきに本を読んでいる場合ではなかった。
物語のヒロインのように、王子様が助けにやってくるなんてありえない。現実を見ないと、貯蓄は減っていく一方である。
魔女を廃業して、街に出るか。そんな話をしていたが、ムクムクから『ご主人は、今更人として生きられるわけないでしょうよお』などと、言われてしまう。
ムクムクに返す言葉は見つからない。
ユースディアは人付き合いが得意ではなく、偏屈でもある。街暮らしが向いているようには思えなかった。
これからどう生きようか。そんな悩みを抱えているときに、“彼”はやってきた。
その日、ユースディアは庭に出て、雑草摘みをしていた。
もうすぐ真冬を迎えようとしていた。外はかなり冷える。そのため、全身を覆う黒のローブを纏っていた。先代からのおさがりでもあり、絵本などでもおなじみでもある、黒衣――いわゆる魔女装である。
かごを二つ用意し、おいしい雑草と、おいしくない雑草に分けつつ、作業をしていたのだ。
手はかじかみ、感覚がなくなる。すぐにでも止めたかったが、冬の季節は雑草でさえ貴重な食料だ。もうすぐ、雪深いシーズンにさしかかるだろう。そうなれば、雑草ですら採れなくなってしまうのだ。
今日は、雑草のコース料理でも作ろうか。雑草のポタージュに、雑草のおひたし、メインは雑草の香草焼き。雑草パンケーキに、デザートは雑草の砂糖煮である。
冬は毎年こんな感じなので、ユースディアにとっては通常営業であった。
しだいに、雪がちらついてくる。そろそろ作業を中断しなければならない。
立ち上がった瞬間、森に張った結界が反応を示す。誰かがユースディアの敷地内へと入ったのだろう。ここで、悪意を抱く者だった場合、結界が弾き返し二度と立ち入られないようにする。
しかし、結界はその人物をそのまま通した。
村の跡地で工事が始まったという話が、妖精達からもたらされたのだ。通っていた村の畑はなくなり、干していた木の実は撤去され、農具もその辺に転がっていない。そんな抗議を、妖精達がユースディアに訴えるのだ。
ユースディアは「知らんがな」と言って妖精達を追い返す。
金を持っている村人の依頼は積極的に受けていたが、気まぐれな妖精の訴えなどいちいち聞いていたらキリがない。付き合う者の選択は慎重に。それも、先代の教えである。
考え事をしていたら、訪問してきた者がユースディアの家の庭先へとやってきていた。
驚くべき事に、訪問者は年若い青年であった。
年の頃は、二十代前半から半ばくらいだろう。毛先に癖のある金髪は、整髪剤で整えられている。
青い瞳は森にある湖のように澄んでいて、穏やかな印象だ。容貌は直視できないような美しさである。森の奥地で暮らしているユースディアにとっては、目の毒になりそうな美貌だ。
仕立てのよいフロックコートに身を包んでいる姿から、貴族だろうということが推測できた。ピンと張った背筋やブレのない立ち姿、一切隙のない様子であることから、騎士か何かの職に就いているのだろうなと、ユースディアは推測する。
村の工事の責任者か誰かなのか。そんなことを考えつつ、ユースディアは青年を見る。
すると、青年は胸に手を当てて会釈した。まるで、姫君か何かを敬うような、そんな丁寧な挨拶であった。 見目のいい男がやってきて、うっとりしてしまう、なんて夢見る年頃がとうの昔に通り過ぎた。二十五ともなれば、相手が誰であれ、第一に警戒してしまう。
男は艶やかな笑みを浮かべつつ、用件を告げた。
「あの――すみません。私は王都からやってきた者なのですが、死の呪いを解いていただけないでしょうか?」
「は?」
「私、これでも呪われておりまして、このままでは、余命半年なんだそうです。ここの森には、人々に手を貸してくださる、善き魔法使い様がいらっしゃるとのことで、訪問させていただきました」
実に爽やかに、自身は死の呪いを受けているという。
本当に、呪いを受けているのか。余命半年というには、あまりにもあっけらかんとしていた。
すぐさまユースディアは目を眇め、美貌の男の魔力を視る。すると、たしかに呪いのような靄がうっすら見えた。通常、呪いを受けたら体の一部に出るものだが、彼の場合全身が覆われている。この症状は、命を奪うもので間違いない。
「報酬も、用意しております。いかがでしょうか?」
早速報酬の話になり、ユースディアの胸がどきんと跳ねた。何を隠そう、ユースディアは金が大好き。先代が亡くなった今、信じられるのは金だけである。
しかし、「はい、喜んで!」と答えるわけにはいかない。解呪の魔法は、非常に困難なのである。
基本的に、呪いの類いは無理矢理解こうとすれば、呪い返しに遭う。かけられた呪いが、解こうとした者にも移ってしまうのだ。
金が大好きなユースディアでも、呪いの依頼は遠慮したい。即座に、断る。
「解呪は無理よ。他を当たってちょうだい」
「魔法使いの当てが、あなたしかなかったのですが」
「残念だったわね。もう、諦めなさい」
「どうにか、ならないでしょうか?」
「無理よ。呪い返しで、私まで命を落としたくないし」
男は眉尻を下げ、じっとユースディアを見つめている。雨の日に捨てられた子犬のような顔をしても、無理なものは無理である。
「お願いします。家族のために、死ぬわけにはいかないのです」
あろうことか、男は地面に片膝をつき、頭を垂れた。
高い身分を持つ者が、魔女に膝をつくなど前代未聞である。
どうにか、諦めさせないといけない。焦ったユースディアは、おおよそ年若い青年が支払えないであろう金額を提示した。
「それくらいでしたら、私の私財でまかなえるかと」
「は? まかなえるって、あなた、何者なの?」
青年の名はアロイス・フォン・アスカニア。御年二十三歳で、公爵家を継いでいる。
贈与された財産は、ユースディアが生涯遊んで暮らせるほどの金額である。
その中にある私財を、解呪の支払いに使うという。ユースディアの心がザワザワと揺れ動いた。
「しかし、あなたはどうして、そのような金額を必要とするのでしょうか?」
「なぜって、お金はたくさんあっても、困らないでしょう?」
金があれば、なんでも手に入る。地位も、名声も、愛だって。ユースディアはかねてより、そんな考えを持っていた。
彼女の生活を支えるのは、金である。人生、金がすべてなのだ。
一気に捲し立てるユースディアを、アロイスは可哀想な生き物に向ける目で見つめていた。
「何か、文句があるの?」
「いいえ、新しい価値観に、出会っただけです。気分を害したのならば、謝ります」
「頭を上げなさい。っていうか、立ちなさいよ。話しにくいわ」
「申し訳ありま――」
立ち上がった瞬間、アロイスの体が傾く。
顔色は真っ青になり、額に赤黒い魔法陣が浮かんでいた。突然、呪いが発動し、アロイスの生命力を喰らっているようだ。
「なんなの、この呪いは!?」
アロイスは倒れ、喉を押さえてもがき苦しむ。
呪われた者を目の前にしたのは、初めてだった。
魔法陣を覗き込んだ瞬間、ゾッと全身の肌が粟立つ。呪いは、人の命を対価に展開された強力なものであった。
もちろん、呪いは闇魔法を使って行われる。
これほど強い呪いを使える闇魔法の系譜は途絶えたと思っていたのに、どこかで生き延びていたようだ。
どうしようか。ユースディアは迷う。
絶対に、アロイスと関わったら大変な事態になる。わかりきっていることだ。
しかし、報酬として彼の私財をもらえるのは、またとない話だろう。
ユースディアの中にある天秤が、ぐらぐらと揺らいでいた。
暇で平穏な人生か、それとも、波乱だけれど報酬を手にできる人生か。
わからない。いくら考えても、わからなかった。
ただ唯一わかることは、目の前で苦しむアロイスを、見ていられないということ。
チッと舌打ちする。
ユースディアはポケットから紙幣を取り出し――逡巡した。
今、手に握っている金は、一ヶ月の生活費である。
呪いは、止めを刺すものではないだろう。魔法陣を見たらわかる。呪った人物に、苦しみを与えるものであった。
一方で、この金を失ったら、ユースディアは確実に苦しむ。
「うぐっ……!」
もう、見ていられない。ユースディアは呪文を唱える。
紙幣には偽造防止の特別な呪文が刻まれており、魔法の媒介にもなるのだ。
ユースディアの手の中にあった紙幣は、ボッと音を立てて消えた。代わりに、魔法が発動される。
アロイスを苦しませるだけの魔法は、一時的に封じられた。魔法は正しく発動されたのに、ユースディアの眦からは涙がポロポロ零れる。
大事な金を燃やすことなど、あってはならない。それなのに、アロイスの呪いを封じるために、使ってしまったのだ。
こんなに涙を流したのは、先代が亡くなったとき以来である。涙なんて涸れ果てていたものだと思っていたが、失った金を想ってこんなにも泣けるのだ。
苦しみから解放されたアロイスは、起き上がって不思議そうな表情でユースディアを見つめる。
「あの、あなたはどうして――」
アロイスは一日一回、呪いによる発作が起きる。マグマに全身浸かっているような熱に襲われ、息もままならないという状況が、一時間ほど続くらしい。
「もしかしてあなたが、呪いを、封じてくださったのですか?」
「一時的に、よ。解呪したわけではないわ」
「そうだったのですね。あの、どうして泣かれているのですか? もしや、呪いの苦しみが、移ったのでしょうか?」
「そんなわけないわ。呪いを一時的に封じる魔法を発動させるのに、今月の生活費を使ってしまったから、胸が苦しくなっているだけよ」
「そんな……! そう、だったのですね」
なぜか、アロイスまで胸を押さえ、苦しげな表情となる。
「何よりも、金を大事に想っているあなたが、それを失ってまで助けてくださったなんて!」
何やら、アロイスの様子がおかしい。どうしてか、キラキラした瞳で、ユースディアを見つめていた。
「心から、感謝いたします。ありがとうございました」
礼はいいから金をくれ。そう言おうとしたが、アロイスは話を続ける。彼が口にした言葉は、ユースディアが予想もしない、とんでもない内容だった。
「呪いは、解かなくてもかまいません」
「は?」
いったい、どういう心の変化なのか。呪いは一時的に封じただけで、発作は明日もあるだろう。
「いいのです。その代わり、死ぬまでの半年間、ぜひとも私の妻になっていただけないでしょうか?」
「は?」
突然の申し出に、ユースディアは目が点となった。