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37 波乱のお食事会の幕開け。


ふてくされているカルラを慰めていると

アンバーくんが戻ってきた。


一緒にお茶の用意を持ったメイドさんが入ってくる。


「陛下たちはまだまだ時間がかかりそうだ」


メイドさんが手早くお茶を入れて帰っていく。


カルラの分もお茶を入れてくれた。


カルラの分は犬用のような深いお皿に入っていた。


クッキーももらって少し機嫌がなおったようだ。


「カルラ、よかったね。アンバーくんありがとう」


「いや。それより恵梨香」


「何?」


アンバーくんが差し出してくれたお茶を受けとりながら応える。


「この後の昼食だが、陛下とご家族と共に取ることになっている」


「ああ、うん。さっきダチェットに聞いたよ」


「そうか……」


何か言いにくそうに顔を背ける。


「……恵梨香。おそらく昼食では嫌な思いをするだろう……」


ああ……。


アンバーくんの言いたいことがわかった。


きっと私の闇の魔力のことだ。


広間で王族の人たちが驚いていた。


つまり、さっきまで知らなかったと言うことだろう。


陛下は私が嫌な思いをしないように隠していたんだと思う。


それがバレた直後にこの昼食会だ。


きっと指摘されるだろう。


「大丈夫。分かってるよ、王族相手に喧嘩売ったりしないから安心して」


私がニッコリ笑って親指をたてて見せる。


一瞬キョトンとした顔になったアンバーくんとダチェットが急に笑いだした。


「はは、気に病まないようにと言うつもりだったんだが、その様子じゃ大丈夫だな」


「まったく。どういう思考回路してんだか。一回研究してみたいぜ」


「え?なんで?そう言う話じゃなかったの?」


笑い続ける2人におろおろしていると、クッキーを食べ終わったカルラが顔をあげた。


「恵梨香は意外と好戦的だからな。お前たちも気を付けろよ?」


「もうカルラまで!」






お茶を飲みながら待っていると、ノックの音がした。


ダチェットが返事をすると、アディック卿が扉を開けて入ってきた。


「お待たせいたしました」


「おぉ、待たせてすまんな。さぁ、昼にしよう」


続いて陛下と、


「あら、私たちだけではなかったのね」


「母様、お腹空きました!早く食べましょ……お、お前!なんでここにいる!無礼だぞ、出ていけ!」


お妃様と第3皇子が入ってきた。


第3皇子は私を見るなり怒鳴り付けた。


「ザイル!恵梨香は私の客だ。私がここに呼んだのだ」


「父様がなぜ宵闇の巫女などを?忌まわしい存在などと関わらないほうが……」


得意げに私を指差していたザイル殿下が陛下を見上げた。


だが、ザイル殿下は陛下の顔を見たとたん、固まった。


その目には嫌悪感がはっきりと現れて、ザイル殿下のことを見下ろしている。


「ザイル」


一言で空気が変わる。


ザイル殿下はその言葉に拘束されるような感覚を覚えた。


名前を呼ばれただけで身体が動かなくなる。


「私の客を侮辱するな」


ひぃっと声をあげて後ずさる。


「恵梨香は私の客だといった。お前は国王の客に対して礼を尽くす気はないと言うのか?」


「いえ、その……母さまぁ……」


「デオドラ。子供の言うことです。なにもそんな脅すようなことを……」


ザイル殿下に袖を捕まれたお妃様がその頭を撫でながら後ろに庇う。


「モーラ、そなたには聞いておらん」


「まぁ!なにをそんなむきになることがありましょうか!」


「黙れ」


陛下が冷たく言い放つと、お妃様は大きな声で抗議し始めた。


そこに後ろから有紗が2人の間に入った。


「モーラ様、どうか恵梨香ちゃんをお許しくださいませ。私と同じ異世界から参りましたので、知らないことが多いのです」




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