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星に願いは届くのか  作者: 三毛猫迷子
第一章
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第二話 歓迎



 僕は朝食を食べ終わり学校の入口に来ていた。そこでは上級生と思われる生徒が新入生の誘導を行っていた。流れに沿って歩きつつも目を奪われるのは彼らの傍にいる召喚獣だ。


 召喚獣とは一人が生涯で一体召喚できる人外だ。ある人は召喚獣を星の使者と呼ぶが、星と関係があるのかはよくわかっていない。


 召喚獣は十五歳前後の魔力が安定しだした頃に召喚ができる一生のパートナーだ。


 ちなみに学校に入学するのもこの時期。それまでは学び舎で文字の読み書きや歴史などの基本的な事を学ぶ。


 今日の予定表を見ると入学式のあとにそれぞれクラスに分かれて召喚獣の召喚を行う事になっている。それが僕が一番楽しみにしている事だ。考えるだけで胸が高鳴る。


 学校の中は召喚獣を連れ歩くためなにもかもが大きい。廊下だけでも幅は十メートル、高さは十五メートルほどはあるだろうか。


 それでも大きな召喚獣がいると狭く感じる。


 広い会場についた。十万人は入りそうな会場に規則正しく椅子が並べられていた。


 誘導された先の席に座りバッグを椅子の下に置く。席はすぐに埋まっていき話し声が聞こえる。


 周りをキョロキョロと見渡すと隣の席などで話しに花を咲かせている。


 え、どうしてみんなそんなに初対面の人と話せるの!?





 わたわたしているうちに入学式が始まってしまった。


 教師と思われる男性の進行で校長先生が登壇する。





 校長先生の長い話しが終わり、最高学年の三年生が一人舞台に上がる。


「新入生の皆さん、本日はご入学おめでとうございます。皆さんにとって実りある三年間である事を願います。これから三年生によるささやかな歓迎のショーをお見せしたいと思います」


 そう三年生の人が言い終わった瞬間、会場は暗くなり辺りはざわざわし始める。


 初めに気づいたのは誰だったのか、光る花弁が雪のようにゆっくりと上から落ちてきていてみんなが歓声を上げる。


 花弁は手のひらや髪にぶつかるとふわりと消えた。そして上を見上げると、スポットライトが召喚獣に当たっていた。


 空を飛べるさまざまな召喚獣に召喚者が乗って魔法で花弁を降らせていたのだ。


 スポットライトが消え、上を飛んでいる召喚獣たちが見えなくなる。


「皆さん、足元を見てみてください。それは私たちからの贈り物です 」


 言われるがままに足元を見てみると、大輪の赤い薔薇の花が新入生それぞれの足元に生えていた。


 薔薇を手に取って見ると、花の中心には赤い親指の爪ほどの小さな魔石が入っていた。


「花の中は見ましたか。それは一時間分の魔力タンクになるのでよければ使ってやってください 」


 思わぬ三年生からのプレゼントにみんなが喜びの声をあげる。


 魔法使いにとって魔力は生命線、魔力がなければ戦力外となってしまう。だから一時間分だけでも回復できるのはかなり大きい。


 僕は大事に使おうと布袋にそっと入れた。





 みんなの興奮が冷めない中、三年生が舞台から降りると先生の進行で新入生の中から一人の少女が登壇する。


 たしか成績が優秀な人が選ばれるって聞いたな。


「新入生を代表して挨拶させていただきますアーディ・アガートと申しますわ。歓迎のショーから始まり素敵な贈り物を頂けて感激いたしました。わたくしたちも先輩たちのような立派な生徒となれるよう日々精進してまいりたいと思いました。わたくしたちは未熟で青いです。先生方や先輩方の熱いご指導ご教授よろしくお願いいたします。短いですが、わたくしからは以上とさせていただきます」


 新入生の少女が舞台から降り、席に戻ると先生による進行になり、淡々と時間は過ぎて行った。








青い鳥でへたくそですが主人公たちのイラストをつぶやいています。

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