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今様見聞録  作者: 左鶏守
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第九話 空駆ける箱のこと 第十話 光らぬ扉のこと

第九話 空駆ける箱のこと


山あひに村あり。牛なき車あれど、日に二つ三つに留むるのみにて、烏の声の二つ三つと聞こゆるはいにしへの世に似たり。翁、男の家を訪ね、庭にて語らふに小さき箱、空を駆けたり。あやしがりてよう見るに箱の上、小さきものありて箱を浮かせたるを知る。男、箱を受け取りて、小さきもの帰したるを見て、「これなむ如何なるや」なむ尋ぬれば、男「これなむ先刻頼みし昼餉なり」なむ答へる。翁、「あな、人のなくとも商ひの成り立つや」なむ驚けり。


第十話 光らぬ扉のこと


翁、板に向かひて呆けたる。はや数多の石使ひて扉開くも現れし者、皆凡庸なり。僅かなる石かき集め、また扉に向かふ。翁、天を仰ぎて「南無八幡大菩薩、我に加護を与えたまへ」と心の内に祈念し扉を触るる。されど扉光らず、現れし十の者、皆凡庸なり。翁、これを見るにことさら呆けたり。

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