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第九章寝るのはや
「いったい、外の天井で何してたんだ?」
テイがムシジに言った。
「戦ってた。すぐに倒したけどな」
「戦ってた⁉」
「そんなびっくりすることか?」
「するにきまってるだろ」
「ってことで、もうちょっと、外にいるわ。テイも来るか?」
「行かねーよ」
そのころ、ITR本部では。
ボスの部屋。
ボスは部下とまた電話をしていたのだった。
「砂粉王国の様子はどうだ?」
ボスが言った。
「それがー、ばれってしまってドローンがZSSランクの悪魔に破壊されました」
「そうか。なら、もう一台あるだろ。そのもう一台あるドローンで調査しろ」
「わかりました」
ここは列車の外の天井。
「結局来たんだな。唐揚げいる?」
ムシジがテイに言った。
「いらねーよ。それにしても、風が気持ちいな」
「そうだろ。っていうか、もう夜だけどテイはどこで寝るんだ?僕はここで寝るよ」
「誰がこんなとこで寝るか。落ちて死んでしまうわ」
「じゃあ、お休み。くーかくーか」
「寝るのはや」
こうしてテイたちは列車で一晩過ごしたのだった。