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The OUTRAGE  作者: hygirl
78/126

78話


 《クイーン・ギア》の発動に伴い禍々しい真紅の鎧に鉄仮面の異形に姿を変えたシェリーの攻撃を受けるも負ける気のないヒロムはヒロムたちを一度に吹き飛ばした自らの力に余裕を見せるシェリーを相手に強気な言葉を返し、ヒロムの言葉を受けたシェリーは彼の言葉がおかしいのか不気味な声で笑うと闇を無数の刃に変化させるとヒロムに向けて一斉に打ち飛ばして彼を引き裂こうとした。

 

 闇の変化した無数の刃が飛んでくる中でヒロムは刃と刃の隙間を潜り抜けるかのように走り抜けるとシェリーに殴りかかろうとするがヒロムの拳が敵を殴ろうとするもシェリーの手前で何かに防がれるように止められてしまう。

 

 が、ヒロムはここで諦める気はなかった。

 

 仕切り直すかのように半歩下がると右手を強く握るともう一度シェリーを攻撃しようと勢いよく殴りかかり、再度攻撃を仕掛けるもヒロムの拳は何かに防がれるように止まってしまう。無駄な事とでもシェリーが思っているであろう中でヒロムの拳は一瞬だけ白銀の稲妻を纏うとそれを炸裂させて強い衝撃を引き起こしてシェリーにぶつけようとした。

 

 しかし……

 

 白銀の稲妻の炸裂を用いたヒロムの多段式攻撃は何かによって防がれたのかシェリーの周囲の地面を破壊するだけで狙いであるシェリーへの直撃が叶うことなく終わってしまい、ヒロムの攻撃が終わるとシェリーは自身の頭上に闇を変化させた巨大な斧を出現させてヒロムを攻撃しようとし、ヒロムへの攻撃を放とうとする中でシェリーはヒロムを煽るかのように言葉を語り始めた。

 

「哀れね、姫神ヒロム。オマエの力も今の私には無力でしかないなんてね!!」

「……それはどうかな?」

 

「何 ?ここに来てまだ強が……

「はぁぁぁあ!!」

 

 ヒロムを煽ろうと言葉を発するシェリーにまだ何かあると思わせるような言葉を口にしたヒロムのそれを強がりと彼女が処理しようとすると武装として手に持つ大剣に金色の光を強く纏わせその力を高めるフレイが右側から彼女に接近するように現れると共に一撃を放ちぶつけようとし、シェリーがそれに気づきヒロムに対して放とうとした巨大な斧を一撃を放とうとするフレイの方へ向け直しぶつけようとした。

 

 その時だった。

 

 ヒロムの攻撃を防ぎ、今度はフレイの攻撃を処理しようとシェリーの意識がフレイの方へと向けられるとその瞬間を狙ったかのように闇を纏ったラミアがフレイの逆側から音も発することなく現れ刀を地と水平に構えながら敵の脳天へ狙いを定めると目にも止まらぬ速度での突きを放ってみせた。

 

「っ……!!」

 

 敵の意識の裏を突くように一撃を放ったラミアの刀をシェリーは反応出来ずに頭部に直撃されてしまう……が、異形となり鉄仮面をつけたような状態となった彼女の頭部を刀が貫くことはなく刀の命中による傷が出来る程度で終わってしまう。

 

「硬いわね……!!」

「残念ね精霊。2人を陽動に利用した死角からの攻撃は見事だけど、今の私には……

「2人を陽動?残念……私も陽動よ」

 

「何?そんなはず……

「油断、ここが本命」

 

 ヒロムとフレイを陽動にラミアが決めると語ろうとするシェリーに対して自らも陽動でしかないことをラミア自身が明かすとシェリーはそんなはずがないと否定しようとした。まさにその瞬間、シェリーの背後に現れるように敵の完全な死角にクロトが現れ、現れたクロトは手に持つ短剣に魔力を強く纏わせ刀身を強化させるかのようにその力を圧縮させながら素早い一閃を放ってシェリーの背中に直撃させ、クロトの存在に気づけなかったシェリーは何も出来ぬまま背中に一閃を受けてしまうとそれによるダメージを負う形でフラついてしまい、クロトの一閃が命中しシェリーに対してダメージが入るとヒロムとラミア、クロトは敵から離れるかのように地を蹴り勢いよく跳び、そして……

 

「はぁぁっ!!」

 

 ヒロムたちがシェリーから離れると同時にフレイは大剣を素早く振り下ろすと共に金色の光を斬撃と共に解き放って巨大な斬撃に変えてシェリーの頭上の巨大な斧を破壊した上で敵を両断しようとし、フレイの一撃が巨大な斬撃となって迫り来る中でシェリーが闇を一点に収束させて解き放って迎え打とうとした。が、シェリーの判断が遅れたこと、フレイの一撃の力が強いこと、何より3段階の陽動に意識を奪われ死角からの一閃を防げずダメージを受けたという結果がシェリーの放とうとした闇の力を不安定なものにさせてしまい、不安定な状態で放たれた闇で止められるはずのない巨大な斬撃は敵の攻撃を両断するとその勢いのままシェリーに襲いかかり直撃したのか巨大な爆発を起こしてみせる。

 

 1人の人間と2人の精霊の陽動から生み出した隙をつく死角からの襲撃、それによりわずかでも体勢が崩れることとなった敵に対しての一撃の命中。未知なる力とまとめられる《クイーン・ギア》を発動させたシェリー相手に確かな手応えを感じられる一撃を決めたヒロムたちだったが、彼らはここまで段階を踏んだ攻撃を仕掛けながらも警戒を緩める事はなかった。

 

 いや、むしろ……

 

「まだ本気じゃないんだろ……クソ女」

「その通りよクソ共が!!」

 

 まるで敵はまだ倒れないかのような言葉をヒロムが発すると爆発を吹き飛ばすかのようにその内側からシェリーがフレイの一撃で負傷した体から闇を強く放出させながら姿を現し、姿を現したシェリーはヒロムを睨むと品性の欠けらも無い言葉を放っていく。

 

「クソにも劣るゴミ共がこの私に歯向かう事がどれだけの大罪かを思い知りながら死ねるように苦しめてやる!!楽には殺さない、オマエらクズは必ず私が皆殺しにしてやる!!」

「レスバをする気は無いがそこまで言われたら返さなきゃな……やれるもんならやってみろや自意識絶頂自惚れ間抜け女!!オマエの脳漿ぶち撒けた情けない顔であの世に送ってやるよ!!」

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