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The OUTRAGE  作者: hygirl
76/126

76話


 牙堂詠心ことパラディンを倒すべき敵、目標として完全に定め向かおうとするヒロムとクロトの行く手を阻むように現れた兵士たち。その兵士たちに一切の慈悲も情けもかけようとしないヒロムは現れた兵士たちに容赦ない攻撃を放って次から次に倒していき、さらに銃火器を構えようとした兵士についてはその銃火器を奪い取るように見事な立ち回りを見せた後に奪い取った銃火器で躊躇いなく脳天を撃ち抜き射殺してみせ、さらにヒロムはその銃火器で他の兵士数人の足を撃ち抜き動きを封じるとじわじわと追い詰めるかのように腕、肩、腹、と急所を避けるかのように弾丸を撃ち込んでいく。

 

 一思いに撃ち殺されれば楽になれるものをじわじわと追い詰められる形で急所を外しながら弾を撃たれる兵士たちは抵抗しようにもヒロムの容赦ない攻撃を前に何も出来ず、そんな兵士たちが苦しむ姿を前にしているヒロムは突然手に持つ銃火器を破壊するとまるで今遊んでいる玩具に飽きた子供が他の玩具に目移りするかのように他の兵士への攻撃を始めようとした。

 

 何故殺さない?ヒロムに苦しめられた兵士たちが殺して楽にしてほしいと一瞬でも思っていたその時、クロトが彼らの背後に現れるとヒロムに苦しめられた兵士たちは一瞬でも願った思いを叶えられるかのように斬撃を受けて首を斬り落とされながら倒れてしまい、兵士数人を斬首したクロトは短剣を構えると迫ってくる兵士の体を複数回に渡り突き刺すと喉を斬り倒れさせて次の兵士に斬り掛かって殺害してみせ、さらにクロトは短剣に魔力を纏わせると素早く振ると同時に斬撃を飛ばして遠距離から射撃しようとしていた兵士数人の胴体を両断し殺害してみせた。

 

「無駄……所詮この程度」

「オラァッ!!」

 

 躊躇いも容赦も情けもなく次々に殺していくクロトに負けぬ勢いでヒロムは現れた兵士たちを殴り蹴りそして武器を奪って攻撃し、そして……

 

 

 パラディンが差し向けた兵士たちが現れてから約2分にも満たない時間の中で研究施設の入口の前にヒロムとクロトは辿り着き、2人の通ってきた道、2人のその背後には無惨に殺された血に染まり倒れた兵士たちの遺体があった。

 

 敵を倒すために最早容赦も何も無いヒロムとクロトは兵士たちが出てきた入口から中に迷うことなく進入すると敵がいるであろう奥へ進もうとするが、ヒロムとクロトが中に入ると同時に銃火器を構え隊列を組む兵士たちが一斉に発砲して弾丸を掃射し、兵士たちが銃火器を構え掃射しようとしたのを気配で感じ取ったヒロムとクロトは咄嗟の判断で遮蔽物として利用できそうな近くの柱に身を隠し弾丸の掃射を回避してみせた。

 

「姑息、あの男は最初からオレたちと直接殺り合う気は無いらしいな」

「レイガと獅天を利用してた外道だ。オレたちが殺る気になったところで正面から受けるわけねぇ」

 

「質問、どうする気だ?」

「どうする?強行突破以外ない……フレイ!!」

 

「はっ!!」

 

 この状況をどうするかクロトに問われたヒロムが叫ぶと精霊・フレイが大剣を装備して現れて敵の射線上に姿を晒すように立とうとし、兵士たちがフレイを視認しまずは彼女を仕留めようとする中でフレイは装備する大剣を盾にするかのように構え、彼女が大剣を盾にするかのように構えると同時に兵士たちが銃火器による一斉掃射が行われると敵の放つ弾丸はその全てがフレイが盾のように構える大剣に防がれ不発に終わってしまう。

 

 そして……

 

「ラミア、殺れ」

「仰せのままに、私たちのマスター」

 

 敵の掃射が不発に終わると同時にヒロムが冷たく告げるとフレイのその背後に精霊・ラミアが刀を持ちながら現れると同時にその刀に闇を纏わせながら天を突き、ラミアの刀が天を突くと刀が纏っていた闇は周囲に広がろうとしながら数体の大蛇に形を変えながら行く手を塞ぐ兵士たちに襲いかかり、大蛇となった闇に襲われる兵士たちの悲鳴が少しの間響いた後で静寂が訪れるとヒロムとクロトは柱の陰から表へ出てみせた。

 

 2人が柱の陰から出ると既に敵は息絶えており、敵の排除を完了したフレイとラミアは武器を構え直すと他に敵がいないか警戒してヒロムとクロトの進路を確保しようとし、ヒロムとクロトは2人の精霊の警戒の中で前へ進もうとした。

 

 その時だった。

 

 突如として天井が崩落してヒロムたちの進路を塞ぐように瓦礫が積み上げられ、予想外の事態にヒロムたちが一瞬驚きを見せようとすると崩落した天井の先より禍々しい闇の翼を纏いし十神シエナことシェリーがその姿を現し、ヒロムとクロトは舞い降りるように地上に着地しようとするシェリーを相手にするべく殺る気を見せようとした。

 

「十神シエナ……いや、今はシェリーと呼んでやる方がいいか?」

「不問、死に行く咎人の名に配慮は不要」

「それもそうだな……つうわけだ、女。黙って倒されて消えろ」

 

「私が咎人ならばオマエたちは愚かな反逆者となるわね……死にたいなら殺してあげるわ。姫神ヒロム、オマエが得た力さえ否定してね!!」

 

 ヒロムとクロト、2人を相手にし両者共殺すつもりのシェリーは全身に強い闇を纏い、そして彼女は何やらキューブ状の装置を出現させた。

 

「アレは……」

「見せてあげるわ……冥土の土産に。これが私の力、これがオマエたちを葬る刃となる《クイーン・ギア》の力を!!」

 

 

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