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The OUTRAGE  作者: hygirl
51/126

51話


 ヒロムたちの追い詰めたシェリーを助けに入るかのように現れた謎多き存在・パラディン。

 

 あたりにタイミングのいい登場にヒロムたちは敵に殺る気がある事を認識した上で相手にするべく構え、ヒロムたちが構えている中でパラディンはそれに応じるかのように殺気を身に纏うとヒロムの方を見るなり彼に向けて何かを語り始めた。

 

 

「姫神ヒロム、過去とは向き合えたか?オレが何者かを知るにはオマエが己の過去を振り返り向き合い過去を理解しなければならないと話したはずだがその成果はどうだ?」

「オマエに言われた事を素直に聞き入れるほどお人好しじゃねぇよ鉄仮面。そんなに何者かを暴いてほしいならその仮面外せってんだ」

 

「愚かな……やはりオマエは過ちを繰り返すか」

「オマエが何を言いたいのか知らねぇけど、少なくとオマエが言っていた救われたはずの命とやらに向き合うとかどうでもいい。オレからすればオマエが手を貸すその女の存在がこの先のこの国で奪われるはずのない命を危険に晒す可能性があるってこと、そしてそいつに手を貸すオマエの存在が危険性を高めてるって事をオマエに分からせてやるだけだ」

 

「奪われるはずのない命?ふっ……覇王の愚行を受け入れたこの国とこの国に住まう者のの未来など滅びればいい」

「何?」

「この時代の人間は過去を振り返らなず過ちを繰り返す。今を当たり前として無駄に浪費して過去の経験を夢物語のように聞き流して繰り返し未来を愚かにする。オレはそんな愚かな運命の中にあるこの国を死獅王の計画で再構築させて愚かな運命の流れから脱却させたいと思っているだけ、この女はその実現する可能性を高めてくれる重要な存在だ」

 

「自分勝手な言い分だな……!!」

「誰かがやらなければ変わらない。ならばオレがきっかけを与える役目を担うというだけのことだ。オレからすればオマエが今も生きてる事の方が許せないがな」

 

「そうかよ……よく理解できたよクソ野郎!!」

「結論、オマエはここで殺すに限る!!」

「死獅王を止める、その邪魔をオマエがするのなら……オレも容赦しない!!」

 

 パラディンとの会話でこれ以上得られるものは無いと判断したヒロムは彼を拒絶するかのように敵意を向けるような言葉を強く放ち、それに賛同するようにクロトとレイガが言葉を口にするとヒロムは2人と同時に走り出すとパラディンを倒すべく迫ろうとした。

 

 ヒロムたちが走り出した、3人が自らの敵として立ちはだかろうと動きを見せた事でパラディンはゆっくりと動き始め、パラディンが動き始めるとヒロムは敵に自由を与えぬように先手を仕掛けるべく加速しようとした。が、ヒロムが加速してパラディンに先手を仕掛けようと試みたその時、彼よりも先にアスランが赤黒い剣を手にした状態でパラディンへと接近して斬りかかり、アスランに斬りかかられたパラディンは魔力を身に纏いながら華麗に躱してみせるとアスランの方を向くと同時に少しだけ意外そうな反応を彼に見せた。

 

「このタイミングでの加勢……まるで覇王に手を貸すかのように見受けられるな」

「覇王とかいうのはどうでもいいがオレには姫神ヒロムへの個人的な恩義があり、オレ個人としても貴様に用があるからこうして加勢しているだけだ」

 

「答えになってるか?」

「貴様に答えを提示する必要が無い、それだけだ!!」

 

 パラディンの言葉に対して強気に返したアスランは全身だけでなく手にする剣に対しても魔力を強く纏わせて自らの力を高めさせると敵と認識しているパラディンを倒そうと更なる攻撃を仕掛けようとし、アスランの攻撃に連動するかのようにクロトとレイガはパラディンへと接近すると同時に攻撃を畳み掛けて追い詰めようとした。

 

 アスランとクロト、レイガの攻撃に対してパラディンは魔力を身に纏った状態で当たり前のように全てを躱すと間合いを取ろうと3人から少し離れようと後ろに身を移動させようとした。が、そのパラディンの行動を読んでいたかのようにヒロムがタイミングよく現れて回し蹴りを放ち、ヒロムはそれをパラディンの頭部に直撃させようとした。

 

 だがパラディンもこの展開を読んでいたらしくヒロムが放つ回し蹴りを難無く躱して見せると間合いを取ろうとするのをやめめヒロムに対して反撃を試みようとし、パラディンが反撃しようとするとヒロムは応戦してやろうと拳を強く握るなり敵を殴ろうとし、パラディンも拳撃を放とうと素早く拳を突き出し、2人が互いに相手を倒そうと自らの拳を突き出した事で双方の拳はぶつかり、ぶつかったことにより衝撃が生じるとヒロムとパラディンは引き離されるかのように吹き飛ばされて意図せずに間合いを取らされるようなカタチで睨み合うことになり、ヒロムとパラディンの拳がぶつかり合った一連の流れを見ていたクロトとレイガはヒロムのもとへ駆けつけようとし、さらにアスランもパラディンを倒すためにヒロムに加勢しようとその中へ入ろうとした。

 

 4人対1人、パラディンに対しての構図としては現状こう言い表すしかない。が、この状況の中で動きを見せ無くなったものがいた。

 

 そう、シェリーだ。パラディンの介入により危機を逃れたシェリー、彼女はパラディンの戦闘を前にして加勢する様子もなければ早々に撤退するような様子もない。何かを企んでるのか、それとも……

 

 

 そして……

 

 シェリーを一旦は追い詰めるのに貢献したシンクもまた、彼女と同じように動きはなく……

 

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