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The OUTRAGE  作者: hygirl
41/126

41話


 戦いの幕が開かれヒロム、クロト、レイガが動き出すとシェリーを守ろうとする白戸と黒戸は全身に魔力を纏うなりヒロムを倒そうとするかのように2人揃って彼に迫ろうとし、白戸と黒戸がヒロムに接近しようとするとクロトはそれを阻止するべく加速してヒロムの前に出ると2人を攻撃し妨害しようとした。

 

「妨害……オマエらにヒロムを攻撃させはしない!!」

 

「はいはい、言ってな。いくか、黒戸」

「分かってる、白戸」

 

 ヒロムへの接近を妨害するべくクロトは短剣を装備すると迷うこと無く2人に斬りかかろうとするが、白戸と黒戸は短剣による攻撃が放たれるよりも先に跳ぶと彼の頭上を容易く跳び越え、クロトを跳び越えた2人の敵は着地と同時にヒロムとの間合いを詰め蹴りを放とうとした。

 

 が、白戸と黒戸がヒロムとの間合いを詰めようとしたその時、レイガがヒロムの前へ立つと白戸と黒戸に回し蹴りを放って邪魔をし、レイガが回し蹴りを放つと白戸と黒戸は左右に分かれるように跳んで躱すと2人ともレイガの事を面倒そうな顔をしながら不満を口にした。

 

「ウザイな、オマエ」

 

「追放されて以降のオマエらの事は知らないがそれ以前のオマエら2人の事はよく知ってんだよ、オレは。2人揃って高い脚力と跳躍力を活かした立体的な動き、そしてご自慢の蹴り技……それに頼る辺りは変わらないな」

 

「そういうオマエは……相変わらずあの爺さんの教えを守るような基本的な動きだな」

「初心を忘れるべからず……師範の存在など関係なくオレはオレに出来ること、やれることを行い精進するだけだ」

 

「ふん、くだらな……

「油断、隙だらけだ」

 

 レイガの言葉に対して気持ち悪そうな顔で反応を見せる白戸が何か言おうとするとその背後にクロトが音もなく現れて短剣を振り下ろそうとし、クロトの存在に気づいた白戸は両足に魔力を強く纏わせると素早く回し蹴りを放つ事でクロトの振り下ろす短剣を防ぎ止めてみせた。

 

「コイツ、気配消すの上手いな……!!」

「分析、思ったより反応速度が早いな」

 

「おい、オマエ!!白戸に手ェ出してんじゃねぇよ!!」

 

 攻撃を止められたクロトと短剣を防ぎ止めた白戸が互いに殺意を向けるように相手を睨み合う中で黒戸は白戸に加勢しようとクロトに向けて吠えるように叫びながら迫ろうとするが、そんな黒戸の前にヒロムは立つなり拳撃を素早く繰り出して敵を殴り飛ばし、殴り飛ばされた黒戸は受身を取るようにして素早く立ち上がり構え直すとヒロムを睨みながら纏う魔力を強くさせていく。

 

「オマエ……!!よくもオレの事、殴りやがったな!!」

「他人に気を取られて隙だらけだったオマエが悪い。それに安心しろ……オマエらは仲良く同じ墓に放り込んでやるから大人しく殺されろ」

 

「ほざけ!!」

 

 ヒロムの言葉を受け煽られた黒戸は感情を抑えようとせずむき出しにするように叫ぶとヒロムを倒そうと彼に迫ろうと試みるがヒロムは迎撃しようとする気がないのか突然そっぽ向くようにシェリーの方へ向かうように走り出そうとし、そのヒロムの動きに黒戸が反応しようとするとレイガが立ちはだかり、そしてレイガは黒戸に攻撃を仕掛ける事でヒロムに迫ろうとする敵の妨害と共に彼に代わりその相手を引き受けようとした。

 

「オマエ……レイガ!!どきやがれ!!」

 

「コイツはオレが相手します!!」

「任せるぞ、レイガ!!」

 

 ヒロムに代わって黒戸の相手をレイガが引き受ける事になり、それによって自由に身動きが取れるようになったヒロムは阻む敵が眼前にない事から狙う相手がただ1人だけとなり、ヒロムはその1人を捕らえるべく接近しようと走る足を加速させる。

 

 そう、ヒロムが狙うのはただ1人……シェリーだ。

 

「大人しく捕まれ、クソ女」

「身の程を知りなさい。オマエでは私には触れられない!!」

 

「なら……試してみろ!!」

 

 シェリーを捕らえようとするヒロムに対して可能性はヒロムには自身に触れられぬと豪語し、その強気な物言いに対してヒロムは試してみろと言わんばかりにさらに加速して間合いを詰めると相手方女だろうと関係なく敵の顔面に拳を叩き込もうと勢いよく殴りかかろうとした。

 

 が、ヒロムがシェリーの顔面を殴ろうとしたその時、ヒロムとシェリーの間を隔てるかのように障壁のようなものが現れてヒロムの拳を防ぎ止め、ヒロムの拳を防ぎ止めた障壁のようなものはお返しと言わんばかりにヒロムの拳を弾き返すと彼に衝撃をぶつけて吹き飛ばそうとした。

 

 衝撃をその身で受けた事で吹き飛ばされそうになるもヒロムは耐え切ると拳を構え直し、ヒロムが構え直す中で障壁のようなものが消えると彼はシェリーを睨みながら何が起きたのかを思考の中で整理しようとした。

 

「……」

(今のは単なる障壁じゃない。オレと叩き込もうとした一撃と同等の威力の衝撃をぶつけて相殺させた後にすかさず衝撃を発する事でノーモーションで反撃するように追加構築された防御術式。2度放つ衝撃の強さはその速効性から一撃目の方に出力が偏るがノーモーションの反撃を前提にしてるなら多少の威力低下を無視しても関係ない。現にオレはこうして反撃を受けてるし……)

 

「とりあえず、口先だけのクソ女じゃないことは認めてやる。けどな……遊びはここまでだ。その防御術式ごとオマエを潰してやるから覚悟しとけ!!」

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