表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The OUTRAGE  作者: hygirl
119/126

119話


「ありえない……!!」

 

 白銀の稲妻を纏うヒロム、そして彼と同じように色は違えど稲妻を纏う精霊を前に彼と彼女たちのその力を事実として受け入れられないリクトが一言口にした時、ヒロムはリクトを倒そうと駆け出し、ヒロムが駆け出すと彼の動きに連動するべくフレイたちも駆け出し、ヒロムたちが動き出すとリクトは我に返り現実をどうにか受け入れようと闇を強く纏うとヒロムを睨みながら彼を迎撃しようとした。

 

 乱暴に放たれる闇による迎撃に対してヒロムは白銀の稲妻を両脚に強く纏わせると加速し躱すように駆け抜けながらリクトに迫ろうとし、ヒロムがリクトに対して確実に接近しようとするとそれに合わせるかのように精霊・マリアとフラムが左右から挟撃を狙うように稲妻を纏いながら迫ろうとした。

 

「精霊共が……!!」


 ヒロムの接近に連動しようとマリアとフラムが挟撃のために接近しようとしている事を察したリクトは両手を左右に広げ光線を解き放って迎え撃とうと力を溜めようとするが、そのタイミングを狙ったかのように稲妻を纏い残像を残すほどの速度でリクトの死角に現れたティアーユが双銃を構えると同時に光弾を乱射して妨害しようとした。

 

 ティアーユの光弾乱射に対して乱射のタイミングと同時に気づくと自身を守るように障壁を生み出して直撃を阻止して免れるが、結果光線を解き放とうと高めていた力は障壁の生成という余計な行動のせいで2人を迎え撃てる程に溜められていない状態で放たれることになってしまい、不十分な状態で放たれた光線が迫るとマリアとフラムは簡単に躱してリクトとの間合いを確実に詰めると同時に一撃を叩き込もうとした。

 

 しかし、2人の精霊の一撃が叩き込まれる瞬間にリクトは彼女たちの前から姿を消して不発に終わらせると天にその姿を現すと今度こそヒロムを倒そうと彼の姿を視界に捉えようとした。

 

 が、リクトがヒロムの姿を視界に捉えようとしたその時、それを阻むかのように双剣を構えた精霊・ユリアが彼より高い位置に現れると奇襲を仕掛けようとした。

 

「このっ……!!」

 

 3人の精霊によるヒロムへの迎撃妨害を免れた直後のユリアの奇襲に対してリクトは即座に反応して雷撃を発生させる事でユリアの双剣を防ぎ止めながら彼女たちを倒そうと企むが、ユリアは双剣に緑色の稲妻を纏わせながら斬撃を放つ事で雷撃を力任せに消し飛ばし、リクトの狙いを破ったユリアは奇襲には失敗するも流れを途切れさせないために再度攻撃を放とうとした。

 

 対するリクトは光剣を生み出すとそれに闇を纏わせながら一閃を放つ事で敵の攻撃を相殺させた上で彼女を押し返そうとするが、リクトがユリアの攻撃に対しての対応に意識が向けられている中でヒロムが空中でユリアと交戦しているリクトの背後に現れ、ヒロムの出現に気づいたリクトが気づき反応しようとするとヒロムはそれよりも速く踵落としを彼の体に叩き込むとその一撃でリクトを地に蹴り落とそうとした。

 

 ヒロムの背後への出現に対して反応が間に合わず踵落としに対しても対応が出来なかったリクトはそれを受けた事によって勢いよく叩き落とされてしまい、ヒロムの一撃の威力を受けた勢いのせいで地に叩きつけられそうになるが、リクトは地に落ちる中で闇を強く放出させる形で勢いを殺す事でヒロムからの攻撃の余波を解決させようと試みた。

 

 だが……

 

「「はぁぁぁぁ!!」」

 

 リクトが何とかしてヒロムの攻撃の余波による地への落下を解決するべく闇を放出させようとすると稲妻を強く纏った精霊・フレイとラミアが大剣と刀をそれぞれ構えながら接近し、フレイとラミアはそれぞれが手にする武器に稲妻を強く纏わせながら勢いよく振り下ろすと2人の武器はリクトが放出しようとした闇を消し飛ばしながら彼に直撃し、ヒロムの踵落としによりリクトの身に生じた余波に上乗せするかのように武器を抉りつけるようにしながら地に叩き込んでみせた。

 

「がっ……!!」

 

「マスター!!」

「今よ!!」

 

「あぁ……任せろ!!」

 

 フレイとラミアの攻撃によって確実なダメージを受けたリクトが叩き込まれた地に倒れ2人の精霊が今だと叫ぶとヒロムはリクトに全てをぶつけようと自分の持つ全てを解き放つかのように白銀の稲妻を放出させ、放出された白銀の稲妻は彼の頭上で巨大な球体となって急激な回転を起こしながらその力を高めようとした。

 

 ヒロムが勝負を決めようと全力を出そうとした。誰が見ても理解出来る状況にリクトは雄叫びにも聞こえる声で叫びながら大地を壊すほどの強い衝撃を引き起こして自身に決定的なダメージを与えたフレイとラミアを吹き飛ばして立ち上がるとヒロムに対抗しようと全身から闇と爆炎、雷撃といったあらゆる力を放出させながらそれらを1つに合わせながら混沌とした禍々しい力としてヒロムを真似るように巨大な球体を生み出そうとした。

 

「認めない……オレは認めない!!オレの力が……オーバーロードの力がオマエと精霊の力に負けるなんて不可能なんだよ!!」

 

「いいえ、不可能などありません」

 

 リクトの言葉を否定するように精霊・シェリーが言葉を発し、彼女は手にするランスを逆手に持ち少しの助走を用いながらそれをリクトの生み出そうとする混沌とした禍々しい力の球体に向けて勢いよく投擲し、投擲されたランスはその勢いのままリクトが高める力にぶつかり穿とうとした。そして、彼女の行動に加勢するかのようにマリアとフラム、ティアーユ、ユリアが一撃をぶつけようとした。

 

 シェリーの投擲したランスと4人の精霊の援護攻撃、それらを受けたリクトの高められる混沌とした禍々しい力は彼女たちの力を受け止め切れずに暴発する形で消滅してしまい、暴発を引き起こした事でその近くにいたリクトに暴発の影響で伴った衝撃が襲いかかる中、フレイとラミアは稲妻を纏いその力を高めながら白銀の稲妻を巨大な球体としてその力を高めさせるヒロムのもとへ向かうように高く跳び上がり、フレイとラミアが高く跳び上がるとヒロムは球体を維持しながら全身にさらに稲妻を纏うと2人の精霊と共により高く跳ぶと彼女たちと同時に白銀の稲妻の球体に蹴りを叩き込もうとした。

 

「これがオレの……」

「「私たちの……」」

 

「「「未来を信じる力だ!!」」」

 

 ヒロムとフレイ、ラミアが稲妻を纏いながら蹴りを叩き込むと3人のその力を受けた白銀の稲妻の球体は炸裂すると嵐となりその力をさらに高めながらリクトに向けて飛んでいき、そして……

 

「認めない……オレはぁぁぁぁぁ!!」

 

 抗おうとするリクト。だが抗おうとするリクトの意志に反するかのように《オーバーロード・ギア》は爆ぜ、そして彼は白銀の嵐に飲まれ……

 

 白銀の嵐がリクトを飲み込んだ直後、彼の姿が見えなくなると同時に強い爆発が起き、爆発により生じた戦塵が爆発の中にいるであろうリクトの姿を隠す中でヒロムはフレイとラミアとともに地に着地しようとし……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ