表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/23

第六夜

流血表現あり。

死の表現あり。

こんな夢をry


私は、闇の中にいた。

復讐の鬼に付きまとわれて、やっと、払われた。

そう思ったら、私は、酷い自己嫌悪が襲ってきて、

心は沈んだ。


家に入った強盗が、妹を殺し、

家庭は崩壊した。


強盗は、すぐに逃げ出し、夜に消えた。


不幸中の幸いとして、私は、その強盗の顔を見たのだった。

深夜の出来事で、眠っていると油断していたのだろうか。

顔を隠していなかった。


すぐに探した。


なんとかして、

何でもして、

見つけ出した。



強盗は、もともと近くの空き家に暮らしていたようだ。

そのねぐらに、行くと、

死体が転がっていた。


酷いにおいがした。

ハンカチを口に当てて、口で息をした。


強盗が殺したやつをココに放置したのかと、

身構えたが、


それは、強盗の死体だった。



うじがたかっている。

腐りかけていた。



腕の腐り方が特にひどかった。

その場所は、妹が刺した場所だった。


泥棒が入ってきたことに慌てた私は、妹を揺すり起こした。

両親は死んだように眠っていた。

借金を返すために、重労働をしていることを知っていた。

だから、起こさなかった。


妹と私はそそくさと気付かれないように、

キッチンに向かい、

包丁を取り出して、構えた。



おいっ、はやくでてけ


妹は、言った。

震え声で、精神が高ぶっているのを感じ取れた。


泥棒が私達に気づいた。

そして、何故か近づいてきた。


近づいたら、刺す


妹はそう脅した。

今度は声ではなく、手にもつ包丁が震えていた。


泥棒の手にも包丁を持っている。

その事に気づいた。


泥棒は急に笑いだした。

泥棒の目は、気持ち悪かくなった。舐め回すように見てくる。

体にぞわりと、悪寒が走った。


そんな訳はないだろう、

だって、泥棒だ。


闇に隠れて、入ってくるやつなはずなんだ。

戦う気なんてないはずだ。

しかも、襲うなんてことをしたら、犯罪が更に重くなるんだ。


ありえない。

襲ってくるはずがない。


でも恐くなって、

手が震えて、

持っていた包丁を落としてしまった。


ドカッ


包丁の柄が床にぶつかった音が重くなった。

その音が妹を刺激して、

妹は包丁を持つ手を震わせながら、

泥棒に向かって、突進した。



勝負は一瞬でついた。


妹の腹には、包丁が突き刺さり、

泥棒に抱きかかるように倒れた。



泥棒の左腕にも、包丁が突き刺さっていた。

泥棒は、悲鳴のような、耳にくる声を出して、

包丁を抜き、

血を滴らせて、夜に消えた。


妹は、倒れ、駆け寄ったけど、

お姉ちゃん、と言って、呼吸が荒くなった。


私は、呆然として、

救急車を呼ぼうとして、

電話に駆け寄ろうとして、

妹の血がついた足のおかげですっ転んで、

頭をうち、それでも、這い上がって、


救急車を呼んだ。




救急車は来たが、手遅れであることをすぐ知らされた。

死人は蘇らせることができないという。


嫌なことだった。

私のせいで死んだようなものかもしれない。


しかし、それから一日経っただけで、

大喧嘩を始めた両親には、そんな事は言えない。


まだ、幼い弟は、状況もわからずに泣いている。

家庭の崩壊を感じた。


私の気持ちは、まだ、その時までは、後悔だけだった。



父が人を轢いた。

車で轢いたという。

そして、死んだという。



つまり事故を起こして死んだというわけだ。


母が酒を飲みながら伝えてくれた。



そのとき、後悔は消えた。

理不尽に対する怒りが湧いた。


言いようのない黒い感情が、体を駆け巡った。


母を殺したくなった。

泣き止まない弟もどっかに捨てたくなった。


だけど、すぐに冷静になった。

誰が悪いのか、


それは明白だった。

母でも弟でもない。



誰であろう、泥棒だ。

いや、人を傷つけたのだから、強盗だ。



絶対に殺す、



そう思っていたのだが、

強盗は、すでに死んでいた。


触るのも嫌だったが、確かめてみたくなって、

腕を見た。


傷が深く残っている。


妹は、すでにこの強盗を殺していたのだ。


私は、これからどうすればいいのだろうか。

どう生きていけばいいのだろうか。


復讐の鬼は晴れた。


しかし、心は闇に沈んでいった。

警察はどうしたのでしょうか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ