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パーティーの後


 パーティーもお開きとなりそろそろ戻って休もうかという時に声を掛けられた。シャルロット殿下だ。

「ネロ、もう休む?」

「いえ、何か?」

「もう少し話さない?」

「良いですよ。父様よろしいですか?」

「いいだろう。くれぐれも遅くなるなよ。殿下がおるのだからな。」

「わかりました」


バルコニーに着いた。昼なら景色が一望出来るのだろうが夜は灯りがパラパラだ。夜景は日本の都会の勝ちだな。

「ネロって子供っぽくないよね〜。」

「そうですか?」

「そうよ、妙に大人っぽい瞬間があるし」

「そんなことないですよ。」

「あるわよ。ネロ、アナタ何か隠してない?」

核心を突く一言。

「えぇ〜、何も隠していないですよ〜。」

「目が泳いでる。」

「なんでですか?」

「ワタシ昼間急にアナタに話しかけたじゃない。アレ変だと思わなかった?」

確かに冷静に考えると変だ。頭を上げ下げしてたからわからなかったけど最初に大きい歓声が出たのは殿下の祝福だったのだろう。そこから真っ直ぐ俺のところに来て話しかけた。気になることがあるとも言ってたな。


「言ってもいいのかわからないけどワタシ祝福の儀の最中に声が聞こえたの。『黒髪黒目の男に話かけなさい』って。」

マジか。まさか水神様?あのええ声で?

「どんな声でした?」

「ホラ!やっぱり!」

「え、何?」

「普通『気のせいじゃないですか』とか言うじゃない。アナタも聞いたことあるんでしょ!」

やべ、受け答え間違えた。ええ声に引っ張られた。クッソ水神様め!

「アナタはどんなこと言われたの?誰にも言わないわ。信じてもらえないし。」

うーん、言ってもいいことなのかわからない。


前世の記憶があること

水神様にあって直接祝福をもらったこと

魔力が二つあること


しかし誰がなぜ殿下に声が届いて俺に話しかけるように言ったのか?全く意味がわからない。


「いいじゃない。2人だけの秘密にしましょ。

なんて言ってたの?」



「‥‥‥くさい。」

「臭い?アタシ?」

「いや、そうじゃなくて何か匂いませんか?焦げ臭いような?」

「そういえば‥‥‥」

気がつくと廊下や外が騒がしい。

「火事だ‼︎」

「‼︎」

 殿下の手を引き廊下にいた衛兵に引き渡す。

宮殿は石造りだし燃えないだろう。バルコニーの端まで行って火事の現場を再確認。100メートルくらいだろうか?

俺には消火できる自信があった。

水神の祝福があるからだ。

 

『スコール』


 すぐに激しい雨が降ってきた。バケツの水をひっくり返すような雨。火事だって消えただろう。現場付近で歓声が上がる。おそらく大丈夫だろう。あとは大人に任せよう。


ひと段落して部屋に戻ったら遅くなった事と濡れた事でゲオルグに怒られた。


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