表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/165

ドラゴン狩り


「わかったニャ、行くニャ」

「あちしも行くよ」

 二人が決断してくれた、よし、ドラゴン狩りだ。ドラゴンの肉は相当珍しいらしい、サプライズにピッタリだ。なのでナタリーにも秘密にしておいた。その日は俺、ローズ、サラでダンジョンに潜ると言っておいた。

 そういえば火山ガスとかあるよな、いつもより入念な準備にマスクとゴーグルも用意しておこう。


 レッドドラゴンがいるという火山地帯にやってきた、硫黄臭がすごい。ローズとサラは辛そうだ。

「ネロ、臭いニャ、卵が腐った匂いニャ」

「あちしらは旦那達より鼻が効くから辛いよ」

「マスクとゴーグルを着けよう、そんで少し待ってろ」

火山ガスは確か硫化水素だった気がする、簡単に言えば毒だ。少しなら大丈夫だが長時間吸うのは不味かろう。

 解毒ポーションを取り出し霧状に散布する。しばらくすると腐卵臭が消えた、大丈夫かな?

「ニャー、臭いが消えたニャ」

「旦那、なんかしたのかい」

「とりあえず解毒ポーションを散布してみた、これからまだまだ続きそうだからな。ポーションを鼻の中にも散布しよう」

 通常ポーションを鼻に点鼻する、前世で花粉の時期よく使ってたな、もちろんポーションではなくステロイド系の薬だったけど。

「ニャー、ネロ何したニャ?」

「普段より鼻が調子いいぜ」

「ポーション点鼻薬は効くんだなぁ、これも商売になるかなぁ?」


「瘴気が強くなってきた、そろそろドラゴンの縄張りだろうぜ」

「もう少し散布しておくか。あとそうだな、マスクにも纏わせておこうか」

 解毒ポーションを二人のマスクに纏わせる、戦闘中にポーションの霧の範囲を超えてしまうかも知れないからな。

「全然苦しくないぜ」

「普段と変わりないニャ」


「なんだか全然出てこないな、本当にいるのか?」

「そんな事言ってると出るニャ」

「足跡があるぜ、これを辿って行けばいるんじゃないか?微かに匂いもするし」

 ドラゴンを狩りにわざわざ来たのだ、出てもらわないと困る。ミストサーチも同時に展開しているが硫化水素の影響かわかりにくい。この状況だからサラの索敵はありがたい。

 事前に決めていた作戦はこうだ。不意を付ける状況なら不意打ちで、同時に遭遇してしまったらローズとサラに撹乱してもらう。二人とも素早いのでドラゴンの大振りの攻撃は当たるまい、ブレス対策として二人には俺の作った俺式アイスシールドを持たせてある。ドラゴンブレスに耐えられないかも知れないが無いよりはマシだろう。俺は闇のマントがあるのでブレスも大丈夫だろう。


 いた!サラのお陰で不意を付けそうだ。オプションをドラゴンの鼻先まで飛ばすと珍しそうに注目している。そりゃ見た事ないだろうな、どれ、少し試してみるか?

ババッ

 オプションからウォーターバレットを放つ、当たると同時に蒸発した。まぁそうだろうな、予定通りだ。

 ドラゴンが怒り出す、オプションを喰らおうと噛みつきに来た。これも予定通り、大口を開けたところに狙い済ませたアイスピラーを撃ち込む、口の大きさくらいのヤツだ。ドラゴンの後頭部から氷柱の先端が飛び出る。ドラゴンがゆっくり倒れる、よし、倒せたみたいだ。キラキラして消滅していく、ドロップ品は牙、爪、鱗、血、皮。


 ローズとサラが飛びついて来た。嬉しいのだろう、ドラゴンの討伐は他のモンスターと意味が違ってくる。

「やったぜ、あちし達『ドラゴンバスターズ』だ‼︎」「ネロ凄すぎるニャ‼︎愛してるニャ!」

身体を擦り付け、顔を舐め回された。


 だが俺の顔は沈んでいる。気付いた二人が心配してくる

「旦那、嬉しくないのか?」

「ネロ、どうしたニャ?」


「‥‥‥肉がねぇ‼︎‼︎」

「「ニャ‼︎」」


「もう一頭狩るぞ!」

「「ニャ⁉︎」」

面白い、続きが気になる、と思っていただけたら、評価、ブックマークお願いします。

ご意見ご感想もお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ