表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/165

後期課程


 夏休みが終わった。前世も含めて一番楽しい夏になったと思う。オキナーリゾート最高だった。来年も行こう。お土産もたくさん買ってきたし作った。作ったというのは「塩」だ。

 オキナーの産業の一つに塩がある。塩の製造法を見学してきた。海水から作るのでこれならいけると貴重な時間を半日消費して塩を作ってきた。海水から水分を抜くだけの簡単なお仕事でした。海水に所有権があるのかわからないのでホテルに許可をとり、プライベートビーチの沖の方の海面のずっと下の海水で作ってきた。1リットル当たりで約35gくらい作れたのでは無いだろうか?帰って来てから関係各所に配って回った。特にエステラーゼ伯爵には大変世話になったので多めに渡しておいた。クリフ経由だけど。

 さて明日からまた学校だ。後期課程では算術、地理、歴史、ラピス語が無くなり、週二回ダンジョン実習が入ってくる。一限目でダンジョンの講義をしてその後ダンジョンに入る。これは魔法科だけでなく武術科の方と同じく実習になる。将来的にパーティーを組むのであれば早くから結びつけた方が良いだろうという方針だかららしい。要するにシャルやマリアとパーティーを組める様になる可能性が出てくる訳だ。

 さてダンジョン実習の前に準備できる事はしておこう。出来る事を増やしておくのは生き残る為に必要な事だからな。特に調べておきたいのが「闇のマント」である。これが物理防御が高く、更に全耐性(強)とありがたくて非常に使いたいところだがデメリットが悪過ぎる。HPが徐々に減っていってしまうのだ。RPGでいうところのスリップダメージと言うやつでデジタルメーターが減っていくのが確認済みだ。減るスピードは思ったよりは早くない。装備せずに持っているだけなら大丈夫だった。

 そこで思いついたのがポーション操作だ。まずミストにして自分の周りに纏わせる。すると徐々に回復していくのだ。所謂「リジェネ」状態だ。これが上手くすればデメリットがなくなるのでは無いかと思ったのだ。

 結果は上手くいった。ポーションミストを纏った状態で闇のマントを装備する。するとHPの上昇と下降が拮抗していた。ポーションミストを一瓶分使い切ると下がり始める。再度ポーションミストを作り纏うと下がったところでまた拮抗し始めた。装備している間ポーションミストを使い続ければ闇のマントのデメリットが無くなる事が判明した。よし、常時装備するのではなく戦闘時やダンジョン探索時に装備する様にすれば十分だろう。ポーションはMP消費でいくらでも作れる。

 

 さぁ、いよいよダンジョン実習だ。このダンジョンは実習に使う為に作られた特別なもので結界館のようにHPの減りに応じてダンジョン外に転移するそうだ。あくまで実習なので死ぬ事は無い、がモンスターはちゃんといるので何度もやられて転移させられていると評価が下がる、と言った仕組らしい。

 パーティーは魔法科、武術科の上位同士、下位同士で組む事になるそうだ、片方だけ高いと足を引っ張られることになるし、上位者の負担が増えることで危険が増し、といい事がない。ということで俺のパーティーはクリフ、シャル、マリアのパーティーになった。この四人なら相性も良いしバランスも良い。シャルとマリアが前衛、クリフが後衛、俺は索敵、補助、ポーション係、攻撃も可能だ。

 

 よし、この四人ならダンジョン攻略の新記録も狙えるんじゃないかな?

なう、オリンピック開会式です。

ご意見ご感想お待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] にがり成分をあえて一部残すのと、無調整そのままでは意味合いが違いますけどね。まぁ異世界なので都合よく無調整でいい感じになる海水だったりもするのかも。あるいは現地人の舌に適合するか。
[気になる点] にがり・・・
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ