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ネロの帰還(ネロ視点)


「ぐっ!! なんだ? 貴様‥‥‥くぼっ! ガボガボ!!」

「お前に発言権は与えてない。黙ってろ‥‥‥」


 よくわからん種族と言えど呼吸はしているのだな。口の中に水を発生させてやると、ガボガボ言いながらも黙った。全く久しぶりの親子の会話だというのに無粋な奴だ。


「とりあえずは回復してからだな」

 子供達にエリクサーをかけてやる、身体が輝いて動けるようになった。


「これでよし、と。すまなかったな。ビアンカ、フローラ。二人とも大きくなって、綺麗になって‥‥‥」

「父様‥‥‥ぐすっ」

「お父様‥‥‥、ぐすっ、会いたかったですわ」

 二人が泣きながら抱きついてきた。俺も背中に手を伸ばす。でもずっとこうしてはいられない。


「ここはダンジョンだ。続きは帰ってからにしよう。ローズ、サラ、久しぶりだけどこいつらを安全に帰してやってくれ」

「ネロ‥‥‥」

「旦那‥‥‥」


「あいつは俺がやる。少々方法がアレなんでな、連れて帰ってくれ」

 猫二人も泣きながら抱きついてきた。

「ネロの匂いニャ‥‥‥、無事で良かったニャ」

「旦那! 旦那! 本当に帰ってきてくれて‥‥‥ありがとう」


「ほら、子供の前だからその辺にして‥‥‥。まだ終わってないからさ」


「そうだったニャ、ごめんニャ」

「旦那~、帰ってきたら続きな。ほらお前たち、戻るぞ」


「父様‥‥‥」

「私たちも戦えるわ!」

「お父様、手伝いますわ」


「ダメだ!」


「お前たち、戻るニャ‥‥‥」

「旦那の足手纏いになる。戻るぞ‥‥‥」


「すまないな、あまりお前たちに見せたくは無いんだ」


 子供たちは行ったようだ。

「ぐはっ! ようやく解けた‥‥‥。随分とやってくれましたねぇ? 貴方は誰‥‥‥ぐべぇっ!!!!」


 ウォーターバレットで顔を吹き飛ばす。

「お前に発言権は与えてないって言ったろ? 聞いてなかったのか? バカなのか?」

「‥‥‥コケにしやがって、魔族の再生能力を舐めるなよ」


 吹き飛ばした顔が元通りになっている。

「ほう、やるじゃないか。じゃあ俺の魔力とお前の再生力とやらで勝負しようか?」


 先程と同様にオプションを包囲展開。

「オールレンジウォーターレーザー!!」



「ぐばばばっ!!! こんな‥‥‥激しい‥‥‥攻撃‥‥‥いつま‥‥‥でも‥‥‥続くと‥‥‥思う‥‥‥のか‥‥‥?」


「続くよ?」


「!? なん‥‥‥?」

 

「俺の魔力は‥‥‥」

 多分だけど、俺の口角が上がってたんだと思う。俺性格悪くなったなぁ。



「無限だからな」


「!!!!?」


「俺の家族に手を出して‥‥‥、無事で済むと思うなよ!!」

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