アマゾネスの村
「奴とは?」
「ツインヘッドドラゴン‥‥‥、三年前から森の奥の洞窟に現れた恐ろしいドラゴンだ。我々では手も足も出ない厄介なモンスターだ」
ツインヘッドドラゴン‥‥‥。
ゲームで出てきた頭と首が二つあるドラゴンだったな。
「年に一度生贄を捧げて村を守ってきたんだ。今年も間もなくというところだ。どうかアタシらを助けてはくれないか?ネロ殿」
「‥‥‥‥‥‥」
ほら、きた。
聞いちゃったら断れないだろ。
ドラ○エの選択肢と同じで断れないやつだよ。
「ネロ、どうするニャ?」
「旦那、そこで黙っちゃまずいだろ」
「ネロ様‥‥‥義を見てせざるは勇なき也と申しますし‥‥‥」
さすがにここまで聞いて断れる勇気は、俺には無い。寝覚が悪すぎる。
「わかったよ、アンタらの村に行こう‥‥‥」
アマゾネス達の大歓声。
あぁ‥‥‥目立ってる‥‥‥帰りたい。
アマゾネス達に担がれて運ばれそうになったのでなんとか断り、歩いて村に辿り着いた。
「皆の者、勇者一行を連れて来たぞ! 無礼の無い様に!!」
「「「「はい!!」」」」
やめろ、目立つから‥‥‥。
「ネロ様が勇者‥‥‥良き響きじゃ」
「ネロ、さすがニャ!」
「旦那、大歓迎だな」
猫二人はニヤニヤしてる。
クッソ、絶対バカにしてるな‥‥‥。
ヨウコちゃんは本気で言ってそうだけど。
「それよりも族長、ツインヘッドドラゴンについて詳しく知りたいんだが‥‥‥」
「わかった、我が家で話そう」
アマゾネス達は想像していた様な家に住んでいる。木と蔓で作った高床式住居と言えばわかるだろうか?
当然あまり広くはない。
「こんな場所で悪いけど‥‥‥」
「いや、大丈夫だ」
「で、ツインヘッドドラゴンについてだが。生きて戻ったものがいないので詳しい事は言えぬが、炎と氷のブレスを放つ事がわかっておる」
二属性か‥‥‥。
レッドドラゴンは討伐した事はあるが、氷の対応はした事はないな。
まぁなんとかなるだろうが。
「今日はここで休むといい。明日、近くまで案内するよ」
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