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チーナ帝国の世界樹


 隣国のチーナ帝国領に世界樹はあるらしい。

 ただエルフの魔法により結界が張ってあり、一般人では目にすることが出来ない。だから認識はされていないと言う。


「アタシはあそこ行きたくないから、魔術ギルドのギルドマスターに連れて行ってもらって。手紙は書いてあげたわ。はいっ!」

「ありがとうございます。行ってきます!」



 日程的に順調に行けば10日くらいだろうか? 

 家族に出かける旨を伝え、一番近い領までミストドアで移動した。  

 まぁ、夜はミストドアで帰ってくるいつもの旅なんだけどさ。


 そこから船に乗って移動。船旅は一日だ。

 定期船は出ているが、それだと何日もかかってしまうので、小型の船を借りた。


「こんな小舟で行くのかや?」


 今回のお供は九尾の狐、妖狐の「ヨウコちゃん」だ。

 名前をつけたら小さくなった。そして以前の支配欲はすっかり消えたみたいだ。言葉遣いは古い感じだけど通じるから問題ない。

 九本ある尻尾も普段は太い一本にまとめている。シャルにもふもふされていつもへにゃーっとしてる。




「まぁ見てろ。俺じゃなきゃ出来ないけどな」

 小舟に乗って周りの水を動かすと進む。ここで重要なのは、コンパスと地図で正確に方角を示す事だ。迷ったら全然違う方に行ってしまうからな。


 ゆっくり進んでいたけど、方向が定まったのでスピードアップ。水魔法で舟前方の水の抵抗をゼロに。後ろからの水の推進力を上げる。


と凄まじい事になった。まるでジェットコースターだ。



「速い! 速すぎる! 降ろしてくりゃれ! ネロ様!!」

 ヨウコちゃんが大騒ぎだ。

 まぁまぁ、いいじゃないか。



 対岸に無事着いた。

「何故ゆえ‥‥‥かような事を‥‥‥」

「早く着きたいじゃない?」


「着いてから召喚してくれれば、良いではないか! かように恐ろしきものに何故、妾を乗せるのじゃ⁉︎」

「あ、それはそうだったな。すまん」


「ネロ様のアホ! 人でなし!」

(まぁ、水神だから人では無いけどなぁ‥‥‥)



 入国審査とかはあるにはあるが、Sランク冒険者は手続き不要らしい。面倒なので密入国した。あんまり帝国自体には用がないからな。


 こっそり世界樹の実を取って、さっさと帰ろう。


 魔術ギルドのある街の方向へ歩いて進む。ヨウコちゃんは一旦帰って休むって言うので、帰らせた。小舟で海横断はしんどかったよな。



しばらく歩いて、村に着く。なんか雰囲気がピリピリしてる気がする。少し休憩して、すぐに出発した。


 しかし、乾燥してるなぁ。肌がカサつくよ。

 農作物も水が欲しそうだ。地面も乾燥してひび割れてる。

 ちょっと雨を降らせてあげよう。



 スコール!



 おお、いい感じだ。お湿りさん欲しいよね。

 さっきの村から歓声が聞こえる。

 良かった。でも目立つとまずい。移動しよう。




 更に歩いていたら唐突に思いついた!

 歩かなくても良いじゃん!



 雲を作る。乗れる様に。

 はい、イメージは完全にアレです。

 金か?筋か? そこはどうでもいいか。


 雲は水分だから意のままに動かせる。

 スピードは100キロくらいかな?

 上手く行けば、早く着くぞ!


 でも目立つから都の近くではやめた方がいいな。

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