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新しい仲間

 シャルが盗賊にランクアップして、俺達は残ったお金で新しい装備を新調した。


「長剣に大銀貨4枚、防具に金貨2枚か。俺もかなり贅沢に使ったな」


「ボクは短剣が大銀貨2枚、防具はユートと同じ金貨2枚だね」


 この街の職人の中でも腕利きの人が作った装備を着て俺達は街を散策する。


「しかし、大きな問題が解決するとやる気が落ちた」


「……それは言わないでよ」


 シャルが軽く睨みつけるようにコチラを見たので俺は話す内容を変える。


「シャルが嫌なら他の話にするけど何か面白い事でもあるか?」


「それは、特にないけど総合組合に行ったら何かありそうだね」


 俺はその言葉を聞いて少し考えた後に頷き、一緒に総合組合に向かって歩き始める。


 ーー


 総合組合の建物内に入るが特に何も起きてなかったので、俺達は傭兵部門の依頼掲示板を見る。


「いつもと変わらないな」


「それは当たり前だよ。逆に問題がある依頼が貼ってたら既に厄介事になっているよ」


 だよな……。俺は安心の気持ちが7、落胆の気持ちが3になりながら観察を始めるが、後ろからガラガラガッシャーンと何かが壊れる音がしたので、コッチはなんだと思って振り向くと傭兵達が乱闘騒ぎを起こしていた。


「お前、もう一回言ってみろ!」


「ああ、何度でも言ってやる! オレ達大天組の掟は使える奴は優遇されて使えない奴はゴミ扱いされるんだよ。それがわかったなら働けカスが!」


 ガス、ゴスと文句を言った少年は周りのチンピラ達にボコボコになるまで殴られたり蹴られ、周りの傭兵達は止めようとせずに目を逸らして、受付の人は走ってどっかに行っていた。


「アイツら!」


 シャルは短剣を構えて今にも飛び出しそうだったので俺はなんとか抑えて口を開く。


「今ここでお前が飛び出したら終わる」

 

 俺はシャルにこれからどうするかを伝えた後、問題が起きている場所に歩く。


「あの、少し良いですか?」


「……ん、なんだこのガキは?」


 チンピラの1人がコッチを見て睨んで来たので、俺は相手の目をしっかり見ながら言葉を発する。


「ソイツが使えないなら俺に()()()()()()()()?()


「は? 売るってコイツをか?」


 チンピラがコチラを見て驚いているが、俺はポケットから金貨を取り出して相手に見せる。


「アニキ! このガキがソイツを金貨1枚で交換してくれるらしいですぜ」


「なんだと!?」


 アニキと呼ばれた大柄の男性がコチラを見て臭い口を開いて喋る。


「お前、こんな使えない奴をどうするつもりだ?」


「それはソッチの想像に任せます。でも、使えないなら売ってくれても良いですよね」


 俺は相手をしっかり見て喋るとアニキ?は少し考えた後、チンピラ達に指示を出して少年を殴るのをやめさせた。


「ふん。別にサンドバッグくらいは新しく新調が出来るから売ってやるよ!」


「そうか。これで交渉成立だな」


 俺は金貨1枚をアニキ?に渡して少年を肩に背負う。そして、チンピラ達は総合組合から出て行ったので腰のポーチから回復ポーションを取り出して少年に飲ませる。


「ぐっ、なんて助けたんだ?」


「助けた理由はともかく、お前はアイツらを見返したくないか?」


「み、見返す?」


 傭兵組合に登録出来ているならコイツも戦闘職なので、話を聞いてみる。


 俺とシャルと赤髪の少年(名前はグラン、職業は最下級職の初級魔法使い)は大衆食堂で昼ごはんを食べながら自己紹介と会話を始める。


「本当に奢りで良いのか?」


「ああ。前の依頼でかなり稼いだからな」


 流石に金額は言わなかったが、グランは運ばれて来た料理にがっついていた。


「別に料理は逃げないならゆっくり食べたら?」


「いやシャル、お前が言える事か?」


 グランよりは遅いがシャルも結構な速さで食べているのでブーメランを返すなと思ったのと、()()()()()なのかやる事は似ていた。


「しかし、この街でも大天組がデカイ顔をしているとはな……」


「だよね」


 シャルに直接関わっていた世紀末スタイルの男女はハイタル鉱山で死んでいたからともかく、今回のコイツはまだ相手が生きているからどうするかだな。


「モグモグ。あのさ、オレを買い取ってお前らは何をしたいんだ?」

 

 少年が水を飲んで少し落ち着いた後、心配そうに訪ねて来たので答える。


「それは簡単、使えないと言って来た奴らを見返したくないか?」


「……それは見返したい。でも、オレの力では何も出来ない」


 グランは俯いてボソボソ喋っているので俺はシャルをチラッと見てから続きを話す。


「自己紹介の時に俺とシャルの職業を言ったよな」


「あ、あぁ。確かユートさんが()()でシャルさんが盗賊だったよね」


「そうだけど、一つ言い忘れていた事があってね。今は下級職の盗賊だけど元々は最下級職の盗賊見習いだったんだよ」


「え?」


 シャルの言葉を聞いたグランの目が点になって固まり、俺は大丈夫かと思い待っていたら再起動した。


「え、まさか転職したの!?」


「うん。ユートの助けがあって大金貨を使って教会で転職したよ」


「あ、先に言っておくが、俺が()()で手伝った訳では無いぞ。ちゃんとした理由があったからやっただけだ」


 俺はシャルが受けていた事をグランに話すと同情する目になった。


「シャルさんもオレと同じ目に遭っていたんだ」


「まあね。でも、ユートが鍛えてくれたからボクも変われたんだよ」


 俺はシャルの言葉に引っかかりながらも一応頷いておく。そして、昼ごはんを食べ終わった後にグランの今の力を見る為に街の外に向かう。


〈補足〉転職

 転職は教会に大金貨を収める事で出来る事で自分の他の適正の職業に変更出来る。ただ、大金貨を稼ぐ事は難しいのであまり行われる事はない。





 

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