花の色、実の色、葉の色 冬の空色。
花を見る、花びらを見る
桜もひまわりも紫陽花もコスモスも
菊もたんぽぽも椿もさざんかも
一枚いちまい合わさり形を作っているけど
みなみな違う色かたち、うてなで一つに支えて
一輪美しい花となる。
赤色、白色 師走の南天
その実集まり 枝垂れて
結髪に差す 簪の様
一粒ひと粒、まん丸な実は
小さいの 歪んだの 大きいの まんまるなの
濃いの薄いの 斑色
どれも全く同じなの 探してみても見つからない
集まり枝垂れる南天に、
ヒヨドリひよひよ寄っていた。
黒いくろのアスファルト
お側のお家の紅葉の木
葉っぱを落として絵を描く
真っ黒くろのアスファルト
赤に朱、黄色に黄土、茶色に深紅
色も様々 かたちもいっぱい
同じ色して形した 紅葉を探すが
真っ黒くろいアスファルト
そんなのどこにも見当たらない
赤に朱、黄色に黄土、茶色に深紅
ペタペタ貼り絵、真っ黒くろいアスファルト
風が描いた 紅葉の絵
ぴゅーひゅーと、音立て風吹く冬の夕
空を見上げれば、雲が形を変えて動いてる
流れる雲に風が姿を見せている
すじ雲 薄雲 朧雲
雪雲 雨雲 積乱雲
空には自由気ままに動く雲
色も形も いちごういちえ
同じ姿はこの先どうやっても
見る事は無い。
ヒュルルと風吹く コオオォと空が鳴く
薄花色の夕の空 薄墨色に変わってく。
山には雪雲かかってる。
コオオォと空が鳴く
冷たい北の風が吹く
南天を揺すり、名残の菊の花を凍らせ
残った紅葉を散らす
木枯らし ヒュウヒュウ
吹いてる。