優先座席
行先不明、将来未定
取りあえずみんなと同じ切符を買った
親に言われるまま、何百円の切符を買った
電車が来る、人が並ぶ
出るが先か…入るが先か…
わからない私たちは一歩、進んだ
優先座席、優先座席
誰も座りたがらない
優先座席、優先座席
「お前に座る資格があるか?」
そんな目で私たちは見つめている
ああ、思っていたより
人間は愛されたいと思ってないみたいだ
そこまでして立っている理由はなんだ?
聴いたら自虐的な答えが返ってきそうだ
「自分の居場所が欲しい」
なんだ、ただそれだけか
優先座席、優先座席
気にせず座ればいいのに
優先座席、優先座席
「若い人は絶対ココに座るな」
そんな目で私たちは見られている
そして、また、妄想の時間が、やって来たんでしょ?
さぁ、行くよ…?
銀河鉄道、銀河鉄道
「夢」と書いて「たてまえ」と読む
銀河鉄道、銀河鉄道
「こちら全席、特等席となっております」
低い声で車掌さんが私に告げる
窓の外で流れていく一筋の光
どんな星も一日の半分の命
その二倍も私は持っているけど
嬉しいとは思うことが出来ない
だから、
特別じゃない特別なんだ、って思えばいい
みんな、それなりに幸せに過ごせますように…
全員、特等席に座れますように…