閑話 バレンタインだよっ!お兄ちゃん!
私は知っている。 今日2/14女の子が好きな人にチョコレートを渡すバレンタインというものがあるということに。
あ、自己紹介するの忘れてたね、私の名前はアンリ・マユ
元邪神龍で今はお兄ちゃんの最愛の妹だよ!
ちなみにここの世界にはバレンタインというものは存在しない、……えっ?じゃあなんで知ってるかって? まぁ、それは話せば長いんだけど、私がお兄ちゃんの妹になった時に「無属性魔法 複合魔法」で記憶を貰ったの 初めてお兄ちゃんに会った時から負のオーラがぷんぷんしてた。 何か恐れているような、怒っているような。でも戦っているうちにだんだん無くなってきて……笑顔になってきて……なんか格好良くて……多分私の初恋はお兄ちゃん……
龍族は自分よりつよい雄にしか振り向かない。 私は1度も振り向いた雄はいなかった。でもいたんだ。 私より強い雄が……それがお兄ちゃん……強くて、優しくて、でも何か悲しそうで……だから、私はお兄ちゃんの妹になろうって思って、魔法を使った。お兄ちゃんを救おうって
…………えへへ、話が逸れちゃったね。 なんの話しだったけ? あぁそうそう、バレンティン……それは野球選手? し、知ってるもん!ジョークだもん! ジョーク! バレンタイン! そう、それでね! みんなに話したの! みんなでチョコを作ってお兄ちゃんにわたそうって!
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「チョコレートですか、まぁ、いいと思いますね」
淡々っと言ってるけどちょっと顔が赤いミライちゃん
「タケル様にチョコレート……タケル様にチョコレート……タケル様のチョコレート……」
なんか最後がちょっとおかしいランルちゃん
「サキもパパにチョコレート作る! パパ大好きだもん!」
純粋なサキちゃん
「タケル様に愛の篭もったチョコレートを渡します!」
ご主人様LOVEなイフリさん
「ふ、ふん!仕方ないから、ご主人様に作ってあげるわ!」
ツンデレ気味なアクアさん
「えへへ、ご主人様にあげるの」
こっちもLOVEな、エアルさん
「仕方ないですね、神様のご慈悲で私も差しあげましょう」
と言いながら神様に祈りを捧げるルナさん
「我が混沌の闇の物質を我が主たる物に献上しようではないか!!!」
とちょっとした厨二病のヴァルさん
「じゃあ!調理開始だね!!」
さて、頑張りますか!
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なんだかんだで、作ったよ!
みんな凄かったなぁ、いろんな意味で……
ミライちゃんとランルちゃんは料理は普通にすごくうまかった
サキちゃんはまだ子供だから仕方ない
問題は精霊達だ
イフリさんは直ぐに燃やそうとする。 なのに最後は綺麗に完成ってどういうこと!?
アクアさんは包丁が持つ手が怖い
ラエルさんは何でもかんでも入れようとする
ルナさんは直ぐに壊す……なんで?
ヴァルさんはほんとにダークマターを作っちゃったよ……
さぁ、後は渡すだけだね
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「「「「「「「「「ハッピーバレンタイン!」」」」」」」」」
お兄ちゃんが買い物帰ってき瞬間みんなでサプライズ!
驚いた顔のお兄ちゃんが面白い
「え? バレンタイン? ここってそういう風習はなかったよな……マユの入れ知恵か?」
さぁ? どうだろうね、ふふっ
「まぁ、前世は貰ったことないし! ありがとうみんな!嬉しいよ!」
あぁ、やっぱりお兄ちゃんは笑顔が一番だね……皆、もなんか嬉しそうだし。
私もいつかは妹じゃなくて一人の女として見てくれるかな?
それまで頑張って女子力あげよう……
お兄ちゃんと皆と……幸せになれる日まで…………
Happybirthday!!!
チョコなんか貰えない文月先生ですよ〜!!
というわけでバレンタイン企画です!
マユ視点の甘〜い甘〜いお話です。