スローライフ9日目 ランルちゃんとデートしちゃった!?
「タケル様……私とデートしてくれますか?」
ランルちゃんにそう言われた次の日、俺は街の広場へと来ていた。
というかなんだかんだ言ってこのリーク大陸に来てから街へ降りるのって初めてだよな。
ダンジョンへ行った時はミライの『瞬間移動』で行ったし
「ふっふっふふ〜ふ〜ん♪タケル様とデート〜♪」
俺の横でめっちゃご機嫌なランルちゃんが俺と手を繋ぎながら鼻歌を歌っています。めっちゃ可愛い……デュフフ
そんなことを考えたらいきなり家の方からなにやら殺気が飛んできた
『タケル……浮気? これは帰ったらお仕置きね……っふふふ』
ああああ、ミライが狂戦士モードに入ってる……やめてくれ!お仕置きは昨日のやつで十分だ!
酷かった……あれからものすんげぇ恐ろしいお仕置きをされた……恥ずかしくて言えねぇほどのやつを……
じゃ、じゃあとりあえずどっか行こうかな……あまり、ミライを怒らせないほどのところへと……
「さぁ、どこへ行きたい?」
俺がランルちゃんにそう問うと、人差し指を口に当てながら首をかしげながら
「う〜ん、そうだな〜、明日の決闘に備えて武器・防具屋にでも行きましょうか?」
と言ってきた……めっちゃ可愛いぃいいい
おっと危ない危ない、俺のプライバシーはだだ漏れだったんだ……気をつけないとな……てか返してくれよ、俺のプライバシー……No goodプライバシー侵害
「じゃあ……武器・防具屋に行くか」
そう言いながらランルちゃんの方を見ると
「かっ、可愛いだなんて……」
と言いながら頬を赤らめ両頬を手で抑えいやんいやんとしていた……あっ、テレパシーって精霊は知らんけど全員使えるんだった……
くそぉぉぉおおお
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まぁ、なんだかんだ言いながら武器・防具屋に来たわけだが……
「そういや、ランルちゃんって何で戦うの?」
ふとそう思い聞いてみると
「私は主に短剣で相手の首筋をサクッとやっちゃいますかね……」
おっと、これは聞いては行けないものを聞いてしまった気がするな……
「ま、魔法はなにか使えるのか?」
「そうですねぇ、最近は生活魔法しか使っていないのですが、前は上級魔法はバンバン使えましたねぇ……多分今は腕が落ちて中級が使えるかと」
腕が落ちて中級ですか……ほんと、俺の周りの女の子は強い子が多い……
「いらっしゃいませ。本日は何をお探しですかな?」
うぉお!びっくりした、いきなり現れるな……俺は中級の探知魔法を使えて、この街へおりてから常時発動していたのにそれでも分からないとは……この店主年老いている割になかなか強いな、しっかしこの店主どっかで見た気が……
「えぇ、この子でも使える短剣と……ええと、あとは炎耐性のある防具……それと杖が欲しいかなと……」
「そうですか……」
そう言うと店主はランルちゃんをマジマジと見た
「ふむ……少女の割には鍛えられている筋肉……主に太腿や脹脛……俊敏性を高めておりますな……そして武器は短剣と……敵に素早く近づいてスパッと行くって所でしょうか……そして杖……魔法を使う……けれど魔法はいざって言う時にしか使わない……そして最近は使っておりませんな……彼女の魔力から見て前は上級まで使えたが今は良くて中級しか使えない……そんな所ですか……」
なっ、人目見ただけでそこまで分かるとは、ほんとこの店主何者だ!?
「彼女は凄いですが、隣の貴方も凄いですねぇ……」
次は俺か……
「ねぇ……タケル君……」
な、なんで俺の事を!?
「おや、私のことを覚えでない……まぁ、無理もないか……あの頃と雰囲気が変わっていますしね……私の名前はカール、カール・ロイズですよ、リムダール王国の勇者、タケル君」
え、カールってあのカール・ロイズか? あの怒ったら超怖い怒涛の白鬼と恐れられたカール・ロイズ大佐!?
「あ、あの、お、おひさしぶりでしゅ!カール大佐!」
やべえ、かんじまった!あの頃は噛んだだけでもくそ怒られたからなぁ……
「おやおや、やっと思い出してくれましたか……でも今は大佐ではありまそんよ……軍は引退しましたからね……まぁ、貴方を久しぶりに見まして…………ちょっと鍛え直そうかと思いましたが」
「はいぃいい!! ご指導ご鞭撻のほどよろしくおねがいしますぅううう!!」
怖ぇえええ!!
「まぁまぁ、そんなに焦らずに……彼女の武器を買いに来たということは決闘か何かをするのでしょう?……そうですねぇ……一週間後ここに来てください、久しぶりに地獄の強化合宿を致しましょうか……さぁ!それではそこの彼女お名前は?」
「あ、ランルと申します。タケル様が大変お世話になりました、 今は訳があってタケル様とご一緒に住まわせてもらっています。これからもよろしくお願致します。」
そう言いながらぺこりと頭を下げた
だめだから!よろしくとか言っちゃダメだから!この人ほんとに手加減しないからァ!
「ふむ、ランルさんというのですか……いいお名前ですね、それではランルさん
こちらへ……」
そう言って奥に入ったので俺達もついて行く
「ええっと、短剣と杖と炎耐性の武具ですね、ありましたありました。」
そう言って3点ほど出てきた
「こちらは自身のスピードをあげる風魔法をエンチャントした短剣と全属性の攻撃力をあげる魔法の杖、それにサラマンダーの鱗で作った防御力が高く、炎耐性のあるローブ……これでどうでしょう?」
「こんな、高級なものを……払えるかな」
「今回は初回ということと、久しくタケル君に会った記念として30金貨のとこを10金貨でいいですよ」
かなり安くなったな……俺の今の手持ちは20金貨……
ちなみにこの世界の金貨を日本円で換算すると
白金貨1枚100万円
金貨1枚=10万円
銀貨1枚=1万円
銅貨1枚=1000円
青銅貨1枚=100円
となっている……つまり30万円の買い物が10万円になったわけだ……安くなったな
「じゃあ、それでお願いします」
そしてそここらちょっと昔の話をしたりした。
「それじゃあお昼になったし俺らはそろそろお暇しますね」
「ええ、では、それじゃあまた一週間後ですね……タケル君、楽しみにしてますよ」
あははは、死にたい
「あ、あの、タケル様!」
適当に歩いているとランルちゃんに呼ばれた。
「ん?どうしたんだい?」
「あの、武器とか買っていただいて、ありがとうございます。本当は自分で買おうと思ってたんですが止めるまもなくタケル様が払っていたので……」
「いいよいいよ別に。日頃のお礼さ、いつも頑張ってもらっているからね」
そう言いながら俺はランルちゃんの頭を撫でた。触り心地がええんじゃぁ〜〜……ってあぶね、これじゃあ変態みたいじゃん
「ありがとうございます!!」
満面の笑み、めっちゃ可愛いね!!
「それじゃあ行こうか!」
「はい!」
それからお昼を食べて雑貨屋などでみんなのお土産を買って帰った。いやぁ〜、人生初の女の子とデート……くっそ楽しかったわ〜
あははは、ちなみに今現実逃避してるんだよね……
なんでかって? 家に帰ったらお仕置きが待っているからだよ……
その夜、ミライの不気味な笑い声と俺の叫び声が草原に響いたのはまた別のお話………
お久しぶりです。
突然ですがペンネームっていうか作者名をとっとこトム太郎から文月稜華へ変更しました。
改めてよろしくおねがいしますぅううう!!!
あ!なんかタケルみたいになっちゃった
稜「ねぇ、タケル、お仕置きって何されたの?」
タ「ガクガクガク……ブルブル……」
稜「タケシ状態になってる……おーい、ミライちゃん、タケルに何をしたの?」
ミ「ちょっと教育的指導を……貴方も体験して見ます?」
稜「いや、自分はいいd…………ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
ミ「ウフフフフ」
マ、サ、玉「こ、こっわァ………」
これからミライを怒らせないようにしようと心から誓うマユ、サキ、玉藻の3人であった
ちゃんちゃん!