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撤退

 人々の何とも言えない戸惑いを含んだ声が聞こえている中、ルルアが小さな声で、で?リュミナス様こそこんな所で何してんの?とニコニコしながら問いかけつつ、同時にお腹に回った腕で締め上げてきた。


 な、何してるって、早く帰るために、何か、何かヒントは無いかと、犯人捜しをしていると言うか……ごめん!言わなかった!犯人捜しするって言わなかった!謝る!謝るからそれ以上腹部を締めないでくれ!

 少し体を捩って苦しくなくなる場所を探す私を余所に、どうなんだ?吐けやオラァ!とルルアは更に強めに締めてくる。


 ぅ、ぐぅふ……!ごめんなさい!話す話す!いや、話すって言うか話させてください!


「ねぇねぇ薬盛られてたんでしょ?なんでこんな所でウロウロしてんのー、って」

「……は」


 ぐぇっ!

 答えることが許されたようで締め付けが緩くなったと息を吐くと、油断したなとばかりに一瞬で再度締め直して来た。

 締め上げ直す為だけの緩和だったって事?息しか吐けなかったんですけど。


「あーっと、ニコラス・レインって言う男に会わせろってノア・ウィッツ・カッフェルタに言って、連れてこられたのが此処て感じッス」

「……へぇ?知らない話だなー、どういうことなのかなー、詳しく聞きたいけどー。……ま、此処じゃ無理か」


 締め上げられて呼吸をする私に代わりシルカが端的に伝えると、ルルアは私の腰に回したと言うか、背骨に添えられるように回した手を拳にしてグッと手前に押し込みながら、ひどく鬱陶しそうに舌打ちをした。

 お、ぅぐッ……!

 え、腹部だけじゃなく背骨も同様に圧迫され始めたんですけど……え、私、腰骨折られそうなの?


「チッ、いい加減周りうるさいなぁ。ったく、時間なさそうだし仕方ない……、一つ、これだけは一応聞くけどぉ……このクソ似合わない服は何?」

「あ、そうッス!この格好マジ目立つんッス!全くお忍びの意味が分かってないんッスよ」

「そんなこと聞いてないし、むしろクソ程どうでもいい。なんでこんなクソ似合わない服着てんのかって」

「あ……ッス。えーっとッス、ね、まず変装になんかコンセプトみたいなのがあって、なんかの命令を国から受けてやって来た王子の片思い相手?のシルビア・コーデルって言うコーデル侯爵の存在しない子供の設定だったッス。あ!んで、このドレスは王子の趣味ッス!別のが良いって言ったらこれしか着るもん無いからなって城のおばさんに言われてたッス!」

「ふーん、趣味、ね。そう……で?今、聞き間違いじゃなければぁ、コーデル侯爵って言ったよね?」

「そうッス。シルビア・コーデルって名前でソイツの娘設定ッス」

「へー?ふーん?へー?何ソレぇおもしろーい。カッフェルタの王子ってば、悉く地雷踏んでくれんじゃん?」

「……あ。ぁ~」


 一旦、一旦ね?一旦、ルルアの笑顔から殺意的なものを感じるよね。


 端々に漂う雰囲気と言葉から、己の発した言葉の意味に気付いたらしいシルカは、そう……ッスよね~……と気まずそうに声を萎ませ口を閉じた。


 まぁ、うん……あの、コーデル侯爵云々の辺りは特に言わない方が良かったよね。うん。

 ただ、説明するのに省けなかったと言うか、流れで言っちゃったんだよね。

 知っているだろうけど割と結構、トッティ家とコーデル家の云々の話って国単位であまり宜しくないって有名と言うか、公然の事実って言うか、それに付随してルルアも彼女の家族の話と同等レベルでコーデル家って名前が禁句って言うか、ね、うん。ね。


 シルカの火に油を注がんばかりの説明を聞き終えたルルアは、笑顔にも関わらず呪わしげな表情で、アイツらの得意な魔法をこっちがブッ放してやるか、銃であの野郎の脳天に何発かお見舞いしてやろうか、と言い放った。

 弾、今何発持ってたっけ?装填はしてあるから6は撃てるとして……等と持ってる弾数を脳内で数え始めたルルアの独り言を至近距離で聞かされ、八つ当たりが如く鯖折りされかけている私は、その華奢な肩をグッと指が食い込むんじゃないかってくらいしっかり掴んで、必死にダメダメダメダメダメと魚の様に口をパクパクさせて訴えかける。


 ルルアは私の必死の形相をしばらく至近距離で見続けていると、急に白けた顔になり、仕方ない引いてやるかと言わんばかりの深い溜息を吐いた。


 そして、私の腰をこれでもかと締め上げていた腕を離すと、さっきまでの凶悪さが滲み出る表情は何処へ消え去ったのか、ぴょんっと私から距離を取り、きゅるんとでも音が聞こえそうな可愛さ全開の笑みを浮かべてみせた。


「ごめんねぇ?おねぇさん可愛かったから思わず抱き着いちゃったぁ!……それで?名前は何て言うのかなー?」

「……シルビア・コーデル、です」

「そぉ……シルビア・コーデル……覚えとくねぇ」


 普通に怖ぇ。

 しかも、ボソッとその不快な家名と共にこの屈辱もな……って聞こえたぞ。

 

 周りに言いふらすかのように大声で私の名前を尋ねたルルアは、意味深にじゃあ、またね……シルビア・()()()()?と手をひらりと振ってニール・シーガルの元へと走って行った。


 よし……此処から即刻逃げ、じゃなくて移動しようか!


 ひとまず城に戻るか、どこかで街に溶け込めそうな服装に変える必要がある。

 ……って言うか、このままシルビア・コーデルと言う名前を引っ付けたまま此処に居続けたら宜しくない気しかしない。

 ただでさえ、貴族の娘っていうだけでこの場から浮きまくっていると言うのに、更に此処で実はうちの人間がこの周辺に居て?この複雑な事情の貴族子女の正体が私だとバレいて?偶然を装って話しかけられたらどうする?

 死ぬが?魔王の如き圧を掛けられて死ぬほど怒られる私が死ぬが?


 ……あ、いたたたたた!想像の段階なのに、もう胃が、胃が痛い!


 ふいに襲いに来るギュゥウウっと痛む胃と、胃の痛みにより吐きそうな口元を押さえながらふるりと震える。怖ッ。想像怖ッ!


 いや、落ち着け私。まだ想像の範囲内だ。何も起こっていない。恐怖に陥るにはまだ早い。事が起きるかどうかは今後の立ち回り次第だ。


 うんうん大丈夫、何も起きてないし誰もいない!と己に言い聞かせ、切り替える様に深く息を吐き、詰め所に向かおうと声をかけるためにシルカを見ると、ソレって、これから恐怖の渦に陥れるって事ッスか!?さ、流石ッス……と言いながら何故かこちらを見て怯えていた。


 え、恐怖の……え、何?


 訴えかけてくる怯えた表情を浮かべるシルカに、シルカもルルアの捨て台詞に私と同じように恐怖を覚えたんだな、とピーンとくる。

 なるほど。うん、分かった。全て理解した。

 一緒に怖かった話を分かち合って気を紛らわしたかったに違いない。分かる。確かに、最後に残していった言葉は恐怖の渦に陥れる一言だった。

 若干、長年の経験でそういう人に慣れつつあったから気持ちを汲み取れなかった。ゴメンね。


 だがまずは詰め所に向かうのが先決なんだ!ごめん、後でいくらでも聞くから!と怯えるシルカに申し訳なく思いながらも一言、行くぞと声をかけ、はいッス!とやけにシャキリとした返事をするシルカを連れて、今度こそ脇目も振らずに詰め所にさっと向かう。


 ルルアが私たちから離れる際に大声を出し、ニール・シーガルをオジサンと呼びながら注意を引いて去って行ってくれたお蔭で、町の人たちのあらかたの関心はあちらに移って、寄せられる視線が軽減したことで移動がしやすくなっていた。

 それでも人目につかない様、気を付けて出来るだけその場にいる人たちの人影に潜り込むように動く。そうして周りの視線を避けながら動いたことが功を奏したのか、私たちは誰かに呼び止められることもなく詰め所の中に逃げ込むことに成功した。

 そのまま外の人たちの気を引かない様にシルカが静かにドアを閉めてやっと一息を付く。


 疲れた……。

 ……それで、ノア・ウィッツ・カッフェルタとコンラッド・クーンズは何してんだ?いや、分かるけど……え、何してんだ?


 一息ついたその視線の先で、王子の身がまずは安全な所にあるべきだと見えない扉の中に入りきらない程度に追われていると言うか、押し込まれているらしきノア・ウィッツ・カッフェルタが、それ以上出てこない様に立ちふさがって行く手阻むコンラッド・クーンズに、リュミナス・フォーラットを一人で外に出しては危ないと説得していた。


 なんだアレ、ちょっと面白いッスね、と私の後ろからひょっこり顔を出したシルカが思わずみたいにポロッと零す。


 困った風な笑顔を浮かべながら口八丁でどうにかして穏便に外へ出ようと説得を試み続けるノア・ウィッツ・カッフェルタに、段々キレてきたらしいコンラッド・クーンズは徐々にノア・ウィッツ・カッフェルタに対しての敬語が崩れていき、最終的には我慢の限界が来たのか、あー!と荒げた声を上げた。


「ノアの方が優先順位が高いっていつも言ってるだろうが!大人しく引っ込んでろ!」

「ありがとうコンラッド。君の言い分は分かるけど彼女を止めるのであれば、私かノエルじゃないと難しいだろう?」

「分かっている、が、だとしてもっ、俺が行くからっ、中に、隠れて、いろ!……ク、ソッ!いなすな!」

「躱さないと押し込まれてしまうじゃないか。それに、扉の奥に行ったらそのまま扉を閉めて別の魔法で鍵をかけ直して私を出られなくするつもりだろう?そうされてしまうとソレを解除するのに時間が掛かってしまうからね。あと、コンラッド口調が乱れているよ?」

「誰のっ、せいっ、だ!」


 確か、コンラッド・クーンズとノア・ウィッツ・カッフェルタは同い年の乳兄弟で、小さい頃から気安い関係だったと聞いたか報告書で見た気がする。

 だからこそ、二人きりの状況になったことで心配のあまりに言葉が崩れてしまっているのは、互いに王子と侍従と言うよりは本当に兄弟みたいなものと考えているからなのかもしれない、しれないけれども……。


 何はともあれコンラッド・クーンズの頭の血管が本当に切れそうではある……。


 誰のせいだ!と叫ぶコンラッド・クーンズの心からの叫びに対して、私かな?と飄々と言うノア・ウィッツ・カッフェルタに、分かってるなら大人しく入ってろ!と返しているところを見ながら気まずさが押し寄せる。


 えっと、この二人の揉めてる原因は、私がルルアの声が聞こえたからと勝手に飛び出して行った事、ですよ……ね?


 スッと潔くドレスの裾を持ち上げて当たり前の様に土下座体制に入るべく屈み込もうとすると、シルカが小声で待ってくださいッス!と私にだけ聞こえる様な小ささで静止の声をかけ、打って変わって、何してんッスかー?とやれやれみたいな軽い空気を出しながら前方の二人に話しかけた。

 突然の静止のお願いに良く分からず言われるがままその体制で止まっていると、安堵した様子のノア・ウィッツ・カッフェルタと、勢いよく此方を振り返った鬼のような形相のコンラッド・クーンズに体が一瞬ビクッとなる。


 お、おぉう……め、めちゃくちゃ怒ってるじゃん。コンラッド・クーンズ、めちゃくちゃ怒ってるじゃん……。


 森の中で猛獣と出会ったかのような緊張の面持ちでそーっと裾を下ろしてゆっくりと上体を元に戻す。まだ、姿勢を戻す方が土下座になるより早し、何より私のなんの動きが彼の更なる怒りの琴線に触れるか分からない。……いや、もう大分触れ過ぎていて今更な気がしているけどれも。

 そんな中、私の後ろでハハッ顔こわいッスよ~、とケラケラとシルカが笑い声をあげた。


 や、やめなさい。一回、笑うのやめなさい。


 止める為に斜め後ろを振り返った私と目が合ったシルカは、自分の口元を隠し私の耳元で囁くような小さな声で、しかししっかり伝わる様に、今は銃は止めた方が良いッス!とうんうんと頷きながら私に訴えてきた。


 …………何が?え、なんの話?


 じゅう?10?ジュウ?え、じゅう……?と脳内にあるじゅうという言葉を探して、頭に疑問符が舞う。

 何がじゅう?じゅうは止める?

 突然のじゅうに戸惑いが隠せなくて、眉を寄せながらじゅうじゅうじゅうじゅう考えていると、コンラッド・クーンズがいつ此方にお戻りに?と警戒した表情で話しかけてきた。


「いつ、って今さっきッスよ?気付かないってヤバくないッスか?って言うか、そんなことより部下の管理くらいちゃんとして下さいッスよ~。こっちは仕方なく協力してんのに、そっちの部下に攻撃されそうになったんッスけど……え、もしかして、リュミナス様の命狙ってんの実は王子様たちッスか!?誰かに濡れ衣を着せようとしてる最中ッスか!?」

「何!?相手の顔は見たのか!」

「いや、相手の顔って、セオドア・レノルズ送ってきたのそっちじゃないんッスか?どさくさに紛れてリュミナス様の手首掴もうとした挙句、リュミナス様に魔法使おうとしてたんッスよ。本人否定してるッスけど」

「セオドア、ですか?」

「……アイツらは事態収拾に向かわせただけだが」

「ニール・シーガルは兎も角、セオドア・レノルズには後で聞いてみたらいいんじゃないッスか?だってオレが言っても信じられないッスよね?まぁ、否定するか肯定するか分かんないし、本人どっか行っちゃったッスけど。今も我慢して手を出さないでいるリュミナス様に謝罪と感謝して下さいッスよ?」


 ニコッと笑うシルカに、険しい顔のコンラッド・クーンズと彼を退けてその横に出てきて当惑した様子のノア・ウィッツ・カッフェルタは、何にせよ何があったのかをセオドア・レノルズに事情を聴く事にしたのか、二人でアイコンタクトを取って少し思案すると、分かりましたとシルカの提案に返事を返していた。


 そして、現在進行形で何故か置いてけぼりの私である。


 あの……何故謝ろうと思っていたのに、シルカの中で私に相手方が謝罪と感謝する流れになっているのだろうか?

 そもそも私は何を我慢してる事になっているの?精神的な何かに襲われる体調不良や帰りたいと言う欲求については我慢しているけど、今その他は特に何かこれと言って我慢していないと思うが?

 大体、手を出さないでいるって何?出さないが?出すつもりもないが?どの辺が手を出す流れになった?私が殴りかかりそうな姿勢を取っていたと言うの?記憶にないですが?


 再びシルカから発される言葉に疑問符が脳内を占領していっていると、シルカがドアの前に誰か来たッスと私に声を掛けた。


 え、何、ドア?


 ドアって何?ドア……あ、ドアか!退けって事か!と手を出すって事とジュウに占領され過ぎてすぐにドアの意味が分からず、ゆっくり二回瞬きをして、脳内で遅まきながら理解した私はスッとドア入口の横へズレた。


 訪問者はドア前から人の気配がなくなったのを感じたのか、何を言う訳でもなくあっさりとドアを開けて、するりと中に入って来た。

 

 入って来た騎士服を着た男は、ちらっとこっちを見たが、実は見ていなかったかも知れないと思うくらいにノア・ウィッツ・カッフェルタに向けて素早く頭を下げ素早く頭を上げ、馬車の用意が整いましたと告げてまた外へと出て行った。

 何もかもが素早い人だった。素早すぎて疲労による幻覚かと思うくらい素早かった。


「馬車?馬車って、アレのことッスか?めっちゃあっちの方にあるッスけど……」


 素早い男性騎士の言葉を確かめる様に、シルカが体を壁で隠しながら小窓から外を覗くのを見て、私も気になって同じ小窓から外を覗く。

 この詰め所がある場所からすると反対側の城門前にある広場と言えるような(ひら)けた場所に、此処に来た時に私たちが乗って来たと思わしき馬車が一台停まっていた。人混みを割って入ったような位置に停まっている馬車は、とてもじゃないが此処からこっそり乗り込むには遠すぎるし注目を浴びすぎている場所にある。


 ……見間違いでなければあちらの馬車、囲まれていますが?アレに乗るってことで相違ないです?


 馬車なら何処にでもあると言うのに、何故そんなに視線を集めているのかと周辺にいる人たちを目を細めてよく見てみると、そこには人混みの中へと消えて行ったはずのセオドア・レノルズがニール・シーガルとルルアを馬車の方へと誘導していた。


 あぁなるほど、あの素早い騎士の人は、ルルアたちを運んでくれる馬車を用意したよってお知らせに来たって事か。


 ……良かった。一瞬、私の忍ぶ能力と脚力を試されてるのかと思ったわ。

 いや、実は試されていると言う可能性が?皆の視線がセオドア・レノルズたちに向かっている隙に、己の脚力に全てを賭して此処から離脱して身を隠しながら城へ戻れみたいな。


 それ、どんな無茶ぶりなの?このドレスをたくし上げて走るの?そんなのが走って来たら、むしろみんなの視線を独り占めじゃない?


 此処にいる4人が一斉に腰を屈めながら各自全力疾走で散れッ!とばかりに走り去る姿を想像して、あまりのダサ、いや珍妙、いや奇怪、いや不思議な光景に面白くなってきて、口元がふよっとした所で、馬の馬体が急に小窓の向こうに現れた。

 ギョッとして、過ぎて行った馬を見るとその身体には馬車用馬具が取り付けられており、それをなぞる様に後ろの方に視線を移すと、私たちが乗って来た馬車よりも町に溶け込んだ馬車が、乗り込み口を開いた状態で馬車が詰め所のドアが開く程度の余裕を持った所ギリギリに停まった。


 ……違った。馬車はこっちの事だった。

 そうだよね。そんな此処から走って城に行こうぜ!なんて、まさかまさか!ハハッ!そんなそんな!そんなバカな話があるかって!はははっ。


「リュミナス殿、此方に仰りたい事もあるでしょうが一先ず馬車に。人目が多いのでこの場を離れましょう」

「いや、誰のせいッス」

「分かりました」


 ……ま、間に合わなかった。


 シルカがいや、って言った瞬間、嫌な予感がしてシルカの発言をかき消すように返事を返してみたが遅かった。最後の「か」くらいしかかき消せなかった。

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