あぁ、女神様。NIHONJINは用法用量を守って神転してください(涙目)
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ここは帝国。中央に位置する帝都とその東西南北を囲う四つの町からなる国家です。そして私が仕える偉大な皇帝が治める人類最大にして最後の生存圏でもありました。
そんな帝国の貧困層のとある家庭に誰に望まれることもなく生まれたのが私なのです。あぁ、なんて不幸なのでしょう。
しかし、幸運値が二桁にも満たない私にも最初にして最後の幸運が舞い降ります。
帝国初の最年少皇帝。誰もが平伏したくなるカリスマの持ち主。名前を呼ぶことすら憚られる神にも等しい圧倒的な存在。後に帝国の礎を築いた原点にして頂点と称される偉大な皇帝。
そんな偉大な皇帝との出会いは私にとって正しく奇跡であり、一筋の光明をもたらすような出来事でした。
運命の導きだったのか。それとも単なる偶然だったのか。事の真相はともかく、あの日、私は偉大な皇帝に神々の贈り物を見込まれ、幼少の身でありながらも帝国の騎士として戦場を渡り歩くことになります。
まぁ、血生臭い戦場で数えきれないほど死ぬような目に遭いましたが、石ころ同然だった私を拾ってくださった偉大な皇帝には感謝の言葉しかありません。
弱肉強食の考えが闊歩する貧困街で、弱者だった私に生き場などなかったのですから。そう考えれば、ある意味命が保障されるだけでも血生臭い戦場の方が断然マシというものでした。
貧困街での私は強者にとってのただのエサでしかありませんでした。食べられそうになった過去の恐怖に怯え、弱者のまま今を生きていけないことに諦念し、生と死の区別がつかない明日を迎えることに絶望する。
それと比べると過去を糧に成長を実感できて、今を精一杯生きることで充実感を味わえて、まだ見ぬ明日に希望を抱ける。そんな当たり前を当たり前と思える環境を与えてくださった偉大な皇帝に、深く感謝すると共に生涯を捧げる覚悟を決めるのは当然の摂理でした。
かくして、弱者だった私は魑魅魍魎と強者が闊歩する戦場を死に物狂いで生き抜く毎日を送るようになります。その結果、私自身死の淵を何度も経験しましたし多くの仲間の死に目を見ることになりました。
それでも場数を踏むごとに少しずつけれども確実に成長を遂げ、遂には帝国有数の実力者と認められるほどとなったのです。
そんな過去を経て、現在は偉大な皇帝の勅命で、皇帝直属の対頭のおかしい侵略者部隊『人類守護騎士団』に所属しています。
「第四位様。千里眼様がお呼びとの連絡がありました。至急、封獄の牢まで来るようにとのことです」
「そうですか、態々ありがとうございます。とはいえ、困りましたね。今は立て込んでいまして……、申し訳ないのですが後ほど伺うと改めて伝言をお願いします」
「あっ、その。実はもう一つ千里眼様からの伝言がありまして、その……第四位様が何かと理由をつけて了承しなかった場合に伝えるように、と」
「あの子が? ……はぁ。どうせろくな内容ではないのでしょうが、一応聞いておきましょうか」
「は、はぁ。では、『早く来ないとあなたの恥ずかしい過去を……』」
「――今すぐ行きますっ!」
律儀に声マネまでして伝えてくれた騎士の言葉を最後まで聞くまでもなく、私は手の平をくるっくるし前言撤回すると全力でその場を後にします。てか、あのちみっこめ。私の弱みを握っているからって横暴過ぎます。
内心で性根が捻くれている悪友に悪態を吐きつつも、私の足は移動の歩みを止めることはありませんでした。これこそがパシリの宿命なのか、強者の命令は絶対だと魂レベルで刷り込まれているのでしょう。うぅ、こんな悲しい宿命はいりません。
私の意思に反して否応なく得意となっていた早歩きのお陰で目的の場所へとすぐに辿り着きました。
偉大な皇帝が住まい政務を行う城の普段は人が近寄らない立ち入り禁止区域。明らかに危険な香りがする場所だけあって武装を許された二人の騎士が常時見張っています。
「ここは立ち入り禁止区域である。ここから先への通行は何人たりとも許可されていない。ここを通りたくば皇帝陛下の許可証、若しくはそれに準ずるものを提示せよ」
「『人類守護騎士団』に所属する人類第四位です。いつもの呼び出しで参りました」
「おぉ、人類第四位殿でしたか。千里眼殿から連絡を受けております。どうぞお通りください」
強持てで強者の風格を醸し出した騎士が行く手に立ち塞がります。しかし、私の呼ばれる頻度が多いこともあってお互いに面識もあったため通行許可は顔パスでした。
騎士の一人が慣れた手つきで魔導具を操作し終えると、第一の封印が解かれ通行が可能となります。本来ならもっと厳重なセキュリティに守られているのですが、これから会う人物が持つ神々の贈り物を考慮すると必要のないものだったりします。
何故なら彼女は千里眼の持ち主で、未来を見通す神の目を有しているのですから。即ち、彼女を害そうとする者が視えた時点で回避が可能となる、彼女自身が何よりも強固なセキュリティなのです。
そう考えてみると現在施されている封印の数々は、寧ろ彼女をこの地に縛り付けて封印し、飼い馴らすためのものなんだと思います。つまり、外への対策ではなく内への対策ということですね。
まぁ、そのことに対して不服がないとは言いきれません。ですが、何やかんやで彼女も彼女なりに不自由な生活を楽しんでいるようですので、今のところは私の胸の内に秘めておくことにしています。
閑話休題。
どういう原理か不明ですが自然と開いた重く古めかしい扉を潜ると、先が見えないほどに長く暗い階段が姿を現しました。扉の開閉によって舞ったほこりや鼻と目を刺激するかび臭さに思わず眉を顰めながらも下りていきます。
それから暫くの間、妙な静かさに包まれた空間に私の靴音だけが響きます。コツコツと靴音を反響させ何段もある螺旋階段を下り終えると、漸く私を脅して呼び寄せた張本人がいる封獄の牢に到着となりました。
薄暗さに包まれた石造りの室内。鉄柵の向こう側は特別な牢屋となっていて、そこに一人の少女が四肢を頑丈そうな鎖で繋がれていました。
暗闇でも白銀に輝く、汚れの一つもついていない雪化粧を施したような長髪。左目部分には眼帯が付けられていて、その瞳の輝きを窺えないように隠されています。右目も同様に隠れていますが、眼帯で強制的に封じられている左目とは違い、眠っているのか今はまぶたを閉じているだけのようです。
とはいえ、彼女と既に面識のある私は、一度見詰められれば魅了されるような紅玉の輝きを秘めていることを知っていました。
その他に特筆するべきことと言えば、後は彼女の特徴的な服装でしょうか。
つばの広いとんがり帽子を深く被り、服装は全体的に黒と基調として紫をあしらった色彩で統一しています。また二の腕や太ももを晒した扇情的な姿をしていて、彼女の肌の白さを引き立てるように上手い具合に映えていました。なんでも、NIHONで『ごすろり』と呼ばれている格好らしいです。
初邂逅を遂げた十数年前から全く変化のない見た目をした少女は、正しく魔女の名に相応しい畏怖と嫉妬を人々にもたらす異形そのものでした。
まぁ、同じような化け物である私にとってはただの可愛らしい友人でしかありませんが。
因みに、彼女は決してNIHONで言う『ようjぉ』ではなく、あくまで魔女っ子……少女なのです。口を滑らせてようjぉと言おうものなら、誰であろうと得意の千里眼であることないこと暴露され社会的に死ぬことになるでしょう。正に魔女の所業です。思い出しただけで、……あっ。
閑話休題。
さて、気を取り直しまして。脅迫してまで呼び出したことに文句は多々ありますが、まずは私以外に無関心でクールぶっているがとても寂しがりやな友人へと挨拶しましょうか。
「お昼近くですが、おはようございます。起きていますか?」
「――んっ、くふぁ~っ。……えぇ、退屈すぎて仮眠していただけでちゃんと起きているわよ」
「それは良かったです。それにしてもこうして会話するのも久しぶりですね、――千莉。ここは相変わらずジメジメと辛気臭い場所のままのようですが、風邪など引かずにご健在でしたか?」
「えぇ、相変わらず無駄に元気だったわ。千里を見通す魔女なんだから仕方ないとはいえ、代わり映えしない毎日は正直退屈だったのよ。あなたもいなかったし、ね」
生気の感じさせない瞳を覗かせる半目を細め、苦々しさと寂寥感を含んだ千莉の呟く声が響きます。退屈と孤独を嫌悪し歪められた面持ちは見ていられなく、さりとてどうすればいいのか見当もつかず、私はただ困ったような表情を浮かべていました。
そんな私の微妙な変化を覚ったのか、千莉は色々なものがごちゃ混ぜとなった感情を飲み込むと吐き捨てるように呟きます。
「――まぁ、わたしのことはどうでもいいわ。それよりも急に呼び出したにも関わらず歓迎がまだだったわね。ようこそ、私の友人にして生命力Gの異名を持つ人類第四位の騎士。四日と二時間四十二分十六秒もの間、わたしは独り寂しくずっと待っていたのよ。よって歓迎して欲しかったら何かおもしろいことをしなさい」
「うぇえ!? そこは快く歓迎してくださいよ。逆、逆です、歓迎される側が歓迎する側になっていますからっ! あぁもう、……ほんとにあなたは相変わらずのようですね。――って、そんなことよりも生命力Gと呼ばないでとアレほどお願いしたじゃないですかっ! あなたが私を招待する際に勝手な異名で呼ぶせいで、伝令の人たちの間で不本意な異名が広まってしまったのを忘れたとは言わせませんよっ!」
「相変わらずなのはお互い様でしょう? 今更じゃない。あぁ、それと年のせいかしら。最近記憶が曖昧なのよね。……あっ、でも思い出したわ。確かお願いしたというのは、あのNIHONで最大の謝罪を表す土下……」
「それ以上はいくら友人とはいえ蒸し返すのは許しませんよ。アレは、……そう一瞬の気の迷い。悪魔のせいなんですっ!」
「――座をした日のことだったかしら。って、あらあら~? ふふっ、黒歴史をなかったことにしようと必死ね。まぁ、あなたほど必死ということばが似合わない人もいないと思うわ。色々な意味で」
例の恥ずかしい過去を出され、顔を赤くした私は矢継ぎ早に言い訳を述べていきます。ですが、幼稚な言い訳など千里を見通す能力を有する千莉に通じるはずもありませんでした。
いや、実際は能力を発動するまでもないのでしょうが、気がつけば生暖かい視線に晒されていて居心地の悪さを感じずにはいられません。
あと、色々な意味ってなんですか。私はちょっと死に難いだけで死なない訳ではないのですよ、まったく。
「それにしても、悪魔ねぇ。最後の魔女として忠告しておくけど、悪魔の助言に耳を貸すのは止めたほうがいいわよ。彼らとの契約は魔女のものと違って悪質なのだから」
「あなたの方が性質が悪いと私は思いますが。それに素直に友達が心配だからって言えばいいのに……あっ、いえ。何でもありませんよー」
思わず漏れた本音を惚けることで慌てて誤魔化します。もし千莉に聞かれていたら間違いなく大変な目に遭うところでした。
千莉は千里眼の能力だけでなく、別のルートからもNIHONの情報を仕入れているらしいのです。そのためNIHONの文化にとても詳しかったりします。
そんな博識な彼女が言うには、NIHONには拳と拳で語り合う『OHANASHI』と呼ばれる文化があるそうです。えぇ、つまりそういうことですね。まぁ、昔の話ですし、一度だけ一緒にやらないかと誘われたことがあるだけですので……。後はご想像にお任せして黙秘権を行使させて頂きます。
「そう言えば私を呼んでいたようですが、何か急ぎの用事でもあったのですか?」
「あら、友達を呼ぶのに理由が必要なのかしら?」
「……えっと、もちろん冗談ですよね? 暇そうに見えるかもしれませんが、私、一応仕事中だったのですが……」
「えぇ、冗談よ。正確にはさっき冗談になったってところかしら? このわたしの目を以ってしても見通せない未来があるなんて、――くっ悔しい、びくんびくん」
「……なんですか、その下手くそな演技と棒読みな台詞は?」
意味深に返す千莉の言葉が理解できず、何故か顔を赤らめて息を荒くする彼女につい訝しむような視線を向けます。友達としては真面目に不真面目を地でいかないで欲しいと常々思う今日この頃です。
「あら、忘れたの? わたしは千里を見通す悪~い魔女よ。つまり、世界に破滅をもたらす新たな予言がついさっき視えたってことね」
「予言、ですか」
予言。それは千莉が稀に視るという未来の出来事を示しています。とはいえ、彼女の千里眼からなる予言能力は大層なものではなく、視ることのできる未来は限定的で、発動するタイミングすら受動的という欠陥能力でもありました。
しかし、そんな欠陥能力を有するだけのただの少女である千莉が、何の意味もなく千里を見通す魔女と恐れられ、こうして城の地下深くに幽閉されるはずがありません。
即ち千莉が視ることができるものが帝国が重要視するほどの未来であったのなら。その前提は覆ることになるということです。
帝国を揺るがすほどの予言。それは『ちぃと』と呼ばれる神々の力を有した異世界からの侵略者、『NIHONJIN』の襲来を知らせるものでした。
ちぃと民族『NIHONJIN』。
彼らは普段は大人しく温厚な性格なのですが、激しい怒りや負の感情に支配されると超NIHONJINに覚醒して破壊の権化『修羅』と化すのです。
彼らの厄介な点は、その身にちぃとを宿していることでした。神に等しい力を何の制約もなく、地上で見境なく使うことができるのです。さもありなん、問題にならないはずがありません。
実際問題、かつて帝国と大陸を二分していた王国を亡国へと変えたのも、元を辿れば全てはNIHONJINの内政ちぃとから始まったとされています。……まぁ、真相は定かではありませんが。
閑話休題。
奇しくも帝国において重要度の高い予言を視ることができたせいで、千莉は帝国に身柄を確保されることになります。
存在を秘匿された帝国の対NIHONJIN用秘密兵器。私を含む帝国最強の四騎士に含まれないものの、唯一の例外として番外位を与えられた存在。それが『千里眼の魔女』千莉の正体なのでした。
「新たな予言ということは、……はぁ。また仕事ですか」
「そんな幸薄そうな顔しないの。ほら、ぐだってないでちゃんと聞きなさい」
何はともあれ、対頭のおかしい侵略者部隊に所属する私は、NIHONJINの襲来とあっては戦場に赴かなくてはいけません。相手があの頭のおかしいNIHONJINでなければ、自身の力を高めてくれる戦いは寧ろ大歓迎なのですが。そう上手くいかないのが現実ってものですね。……あぁ、世知辛い世の中になったものです。
内心落ち込んでいると千莉にシャキッとしなさいと態度を正され、仕方なく気持ちを入れ替えると、予言を一言一句聞き逃さないようにしかと頭に刻んでいきます。
「最後に、わたしから友人であるあなたへのアドバイスよ。参考にするもしないも勝手にしなさい」
「えっと、普段のあなたならともかく、魔女としてのアドバイスなら一度も疑ったことはありませんよ? だって、大切な友人が私を想って、それも身を削ってまで助言してくれたものですからね。……先ほど疲れて眠っていたのはそのせいですよね?」
「――っ!? もうっ、あなたがそんなんだから言いたくなかったのよ。……まぁいいわ、参考になるか分からないけれど心して聞きなさい。今度のNIHONJINだけど、『集団転移』『選ばれし聖剣の勇者』『イケメン勇者の幼馴染ヒロイン』という言葉が視えたわ。でも、これってどういう意味かしら?」
「あっ……」
三つのキーワードから今後の展開を察した私は遠い目になります。伊達に何度も死ぬ思いで転生者と『OHANASHI』してきた訳ではありませんし。……それにしても、あぁ、女神様。どうしてあなたはそんなに残酷なのですか。
俗に言う主人公の引き立て役、不憫系勇者様には出会う前から同情の念しか浮かびませんでした。『りあじゅう』は爆発する運命にあるんですね、きっと。
「さて、あなたとの会話は名残惜しいけど、そろそろ準備しないと間に合わなくなるでしょ? わたしはここで独り寂しく健闘を祈っているわ。だから、……無事に帰ってきなさい」
「言われずとも、もちろんそのつもりです。なにせ私は人類第四位、しぶとさだけが取り柄の成り上がり……」
「Gだったわね。くすくすっ」
「いや、騎士ですからっ!」
折角の真面目な雰囲気が千莉のせいでぐだぐだになってしまいました。シリアスがシリアルになった気分です。
ですが、……何気ないこんな日常が堪らなく幸せで、こんな私にも帰る場所があるんだと、帰りを待っていてくれる大切な人がまだいるんだと気づかせてくれるようでした。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
だから、私はこうして何にも臆することなくちぃとが蔓延る戦場へと赴けます。千莉の何気ない励みの言葉に背を押されたから、導火線がやけに短い修羅民族『NIHONJIN』に立ち向かえるのです。
かくして、短い別れの挨拶を最後に私はその場を後にします。これから偉大な皇帝への報告や装備の確認、日程の調整などやることはたくさんあるのです。
悲しいことに『人類守護騎士団』の下っ端である私にとって、戦働きよりも寧ろデスクワークの方が多かったりします。……まぁ、最初に戦場に送られるのも私が一番多かったりしますが。
そんな悲しい事実はともかく。年の功、況してや戦闘力など私は足元にも及ばないのです。あくまで私は第四位。転生者絶対殺すカウンターマンな人類最強とか、蟲使いでみっこみこな精神破綻者とか、十三万インチの長さに伸びる脇差を有する胡散臭い暗殺者とは次元が下方的な意味で違うのです。
……自分で言っておきながら無性に虚しくなってきました。
「いえ、くよくよなんてしていられません。私の戦いはこれからですっ!」
まずはできることから始めましょう。どうすれば転生者と敵対せずに仲間になって貰えるか。価値観の違いなどで難しいかもしれませんが、偉大な皇帝へと報告の際に相談に乗って頂くのも悪くないかもしれませんね。……親しくなれる切っ掛けが見つかるかもしれませんし。
不敬? はて、何のことでしょうか。仲良くなりたい相手というのは転生者のことですよ。えぇ、もちろんですとも。
何はともあれ、千莉も言っていました。NIHONJINのえろい人曰く『千里の道も一歩から』と。……人類最強ならきっと千莉だけにと言うところですね。あっ、そう考えるとなんだか寒気が。これってもしかして彼のカウンターが発d……。
閑話休題。
後日、相談した甲斐なく予言の地にて奴隷解放を主張する勇者と戦闘になり、彼の聖剣が一千三百七十四本目の聖剣として宝物庫の肥やしになったのは語るまでもありません。
……えっと、まぁ最後に一言だけ。テンプレ勇者様、聖剣ゴチになりました。