~第八十話~
はい、役一年ぶりの執筆です。
次は、いつになるか? 不明って感じですね。
学校が終わったので、僕は外行きの服装に着替えてから
友達の亮太の家に行く事にした。
家の外に出てみると、ちょっと肌寒く感じる。
季節的に出かけるなら、厚着でもしていこうかな……と思ったけど、別にこのままでもいいよね?と
思ったので、そのままの格好で出かける事にした。
山野辺市の街中を数分歩く。
その道中、何故か声をかけられてしまった。
声をかけて来たのは、あきらかにちゃらい感じの男の人、多分と言うか……
ナンパ目的なのだと思う。
「今日さ~俺、暇してるのよ? でさ? 一緒に食べに行かない? 奢るからさ?」
そう僕に言っている。
この男は、僕を女の子としてナンパに誘っているのだろうか?
それか僕が男だと気がついていながら誘っているのだろうか……よく、解らなかった。
僕は、どう断ろうか……と思っていると、肩を強くつかまれて、つい「いたっ」って言ってしまった。
僕の声を聞いたからか、この男が
「うお、めっちゃ可愛い声じゃないか、なあ? 俺と一緒に行こうぜ?」
とか、にやにやしながら言ってくる。
どうしよう……本当に気持ちが悪い。僕なんかに構わないで欲しいと思ってしまう。
逃げようと思っているけど、肩を捕まれているから、振りほどけないし。
とりあえず……僕は
「あの、僕は用事があるので……」
そう言ってみた。
「用事? なら俺も一緒に手伝うぞ? どんな用事なんだ?」
「……貴方には関係ありません」
「そんな事言うなよ?人が親切で言っているのを裏切る気か? ああん?」
何でこの男は切れるのだろうか? ちょっと理解が出来なかった。
ここは……もう恥を偲んで、叫ぼうかな……と思っていると
「おい、俺の連れに何してんだ?」
と、声をかけて来たのは、亮太だった。
亮太は、ナンパ男を睨んでいる。
ナンパ男は、「っち、男がいたのかよ」って言った後、逃げるように立ち去った。
僕は、亮太に
「亮太、ありがとう」
「いや、飲み物を買いに来たついででな……それにしても聖、なんでナンパされてるんだよ……」
「それは僕も知りたいよ……」
「まあ、理由は解らんでもないがな……」
「……そう?」
「ああ、とりあえず俺がいるから、声かけられないんじゃないか? じゃあ、行くか? 俺の家に」
「うん、解った」
僕はそう言って、亮太と一緒に行く事にした。
山野辺市の町の中を歩いて数十分後、亮太の家のカレー屋さん「レッド・カリー」に辿り着く。
何故僕が、亮太の家に来る事になったのかと言うと、亮太が「新作のカレーが出来たから、味見して欲しい」と言って来たので、やってきたのだった。
レッド・カリーの店内に入ると、いらっしゃいませーと言って出迎えてくれたのは、亮太の妹の赤井美香ちゃんだった。
「あ、えっと……お久しぶりです、確か……聖さんでしたよね?」
「あ、うん、そうだよ? お久しぶりかな?」
「はい、あ、お兄ちゃん? 聖さんと一緒にって事は、一体どうしたの? もしかして……」
「何を想像しているかは知らないが、ほら、昨日出来た新作のカレーあるだろ? それの評価を聖にしてもらおうと思ってな? だから連れて来たんだよ」
「なーんだ、そういう事なんだ……」
「ああ、じゃあ早速、聖に出してくれないか? 新作カレー」
「解った、お母さん~新作カレー一つお願い」
美香ちゃんがそう言ったので、僕は空いている席に座る事にした。
亮太は「家の仕事を手伝うかな」と言って、調理場に入っていく。
店内を見渡してみると、今日は人が少なく、結構空いている席があった。
まあ……僕が気にしても仕方が無いよね?と思う事にして、数分後
「お待たせしました~」
そう言って美香ちゃんが、カレーを持って来た。
見た目がなんか……黒い、カレーって普通茶色じゃないの?って思うけど、ほとんど真っ黒に近い。
でも良い香りがするので、不味そうには思えなかった。
「これが新作の黒カレーですよ、カレーでどこまで黒く出来るのか?挑戦してみて、何とか仕上がった品ですね、ささ、味見して下さい」
美香ちゃんがそう言うので、僕はその黒カレーを食べてみる。
味に関しては、なんというか……甘辛い。けど見た目に反して、結構美味しかった。
しかし……ご飯も黒いのはちょっと驚いたけど……どうやって色づけしたんだろう……少し気になる。
「あの、このご飯の黒ってどうやって……」
「企業秘密です、美味しく出来てると思いますよ? 出来た時、試食したらこれだと思いましたし」
「そ、そう……」
美香ちゃんがそう言うので、気にしない事にした。
あんまり辛く無かったので、ほとんど水を必要とする事なく、完食。
食べ終わった後、美香ちゃんが
「聖さん、どうでした?」
「うん、結構美味しかったよ? 見た目を気にしなければいけるんじゃないかな?」
「そうですか、お兄ちゃん~良かったって」
美香ちゃんがそう言うと、厨房から「おう」って言う声が聞こえて来て、亮太が僕の所に戻ってくる。
「で……この黒カレーの値段を決めてないんだよな? 聖ならいくらで出す?」
「僕……? うーん……美味しかったし……妥当で700円程度かな。亮太はどう思う?」
「ああ、俺もその値段辺りかなと思っていたんだ、美香もいいよな?」
「お兄ちゃんと聖さんが言うなら、それでいいんじゃない?」
「解った、じゃあ親父に言っとくよ、値段決まったってな?あ、今食べた分のお金は払わなくていいぞ? 俺の奢りみたいなものだな」
「え、いいの……? 亮太」
僕がそう言うと、美香ちゃんが「これは好感度アップ作戦か……お兄ちゃんやるね?」とかそんな事を言っていた気がする。
僕は亮太にお礼を言って、今日はもう帰る事にした。
帰ろうとすると、美香ちゃんが「聖さんを送ってあげてよ? お兄ちゃん?」って言ったので、僕は別に問題ないから大丈夫と言おうかと思ったら、亮太が「またさっきみたいに絡まれるかもしれないだろ?」と言ったので、まあ……絡まれるのは嫌だったので
僕は、亮太に家へと送ってもらう事にしたのでした。
けど、送る際に美香ちゃんが「お兄ちゃん、頑張って」って言っていたのは、何でだろう……?




