~第七十一話~
次の日になって、修学旅行二日目になりました。
僕は目覚まし時計をかけた訳でもないのに、目が覚めてしまい、時刻を確認してみると、六時丁度だった。
いつもと環境が違うから、こんな早起きになったのかな……と思ったけど、今から二度寝をするのもなんか嫌だったので、とりあえず洗面所で顔を洗う事にした。
洗い終わった後、他の三人を見てみると、亮太は、仰向けに寝ていて、衛君と弘樹君の布団が乱れていて、衛君と弘樹君が、向かい合わせで触れ合いそうな近くにいた。
何でこんな風になってんだろ……と思い、これは起こしたほうがいいのかな……とは思ったけど、気持ちよく寝ているので、起こさないように部屋の外に出て行く事にした。
部屋の外に出て、廊下を歩き、階段を降りて、一階に辿り着く。
すると、担任の薄井先生が、ソファーに座ってくつろいでいたので、僕は低い声で話し掛ける事にした。
「薄井先生、おはようございます」
「お、天野か? 朝早いな? 一体どうしたんだ?」
「いえ、たまたま起きちゃっただけですけど……あの」
「何だ?」
「朝に露天風呂とか使用してもいいんですか?」
「そうだな……朝食は、八時となっているから、それに間に合うようになら、朝に露天風呂に入ってもいいぞ?」
「そうですか、じゃあそうする事にします」
「ああ、それにしても……」
「はい?」
「天野の見た目……凄いな……何と言うか……美少女に見えているんだが?」
「えっと……とりあえず僕は、露天風呂に行きますね」
そう言って、先生と別れた後、僕は一度部屋に戻り、必要な物を持って、露天風呂に行く事にした。
お風呂場に辿り着き、脱衣所に入ると、そこには誰もいなく、ほぼ貸切状態だったので、僕は服を脱いで、全裸になってタオルを持って、湯船の方に向かった。
昨日亮太達が、三色湯があるとか言っていたのを思い出して、三色湯を探してみると、すぐに見つかった。
色合い的に青色の湯、緑色の湯、赤色は赤というより桃色に近い湯の色をしていた。
とりあえず……三色湯は見つかったし、体と頭を洗ってから、入る事にしよっと……と考えて、先に体と髪を洗う事にした。
体を石鹸で洗っていて、次に頭をシャンプーで洗って、備え付けてある鏡で、自分の姿を見てみる。
すっかりと髪が伸びていて、とても男には見えていなく、どっちかと言うと女の子に見えてしまっていた。
「おまけにこの声だし……やはり、近いうちに髪とか切った方がいいかも知れないかな……」
そう呟いた後、三色湯の緑色の湯に入る事にした。
温度が丁度いい温度に設定されていて、結構気持ちよかった。
五分ぐらい入った後、次に青色の湯に入る事にした。
青色の湯は、結構熱く、水で体を冷やしながら入る事にして、長く入っていると、熱いのに慣れていった。
あんまり長く入っていると、逆上せてしまいそうなので、出ようとすると
「お!?」
と、他の泊まっている客の二十代ぐらいの男が風呂場にやって来て、僕の姿を見て、驚いていた。
あれ……これって、なんかまずいよーな……?
「これはラッキーだな……まさか混浴なんてな? はっはっは」
凄い上機嫌で僕の姿を見ているけど……僕、男なんだけど……なんか物凄く嫌な予感がしたので、すぐに出る事にした。
「あれ、あがるの? お嬢さん、出来れば名前と電話番号を教えてくれない?」
そんな事を言いながら、声をかけてきたけど、僕はそれを無視して、素早く脱衣所に向かい、即効で着替える。
髪が長いので、それを隠す為にタオルで隠して、脱衣所から出ようとすると
「おーい、無視するなよ……って、あれ?」
僕の姿を見て、戸惑っているようだった。
まあ、男物の服を着ているしね……
「さっきの可愛い子は一体何所に……」
とか言っていたけど、僕は無視する事にして、脱衣所を出て、自分の泊まっている部屋に戻る事にした。
部屋の戻ると、三人とも既に起きていて
「あれ? 聖、何で頭にタオルなんか巻いてるんだ?」
亮太がそう聞いてきたので、僕は
「ちょっとお風呂に入ってきたから、あと面倒な事に巻き込まれそうになってね……」
「面倒な事?」
「まあ……こっちの話、じゃあ僕はちょっと髪を縛って来るよ」
そう言って、洗面所に向かい、頭に巻いているタオルをはずして、黒のヘアゴムでポニーテール姿にする事にした。
髪を縛った後、部屋の方に戻ると
「なあ……聖は知ってるか?」
「何が?」
「さっき起きたら、俺と栗谷がキスしそうな位置にいたんだが……何でだ?」
「それは、こっちの台詞だよ、何で俺と大本があんな風になってたんだよ……もしかして、赤井とかがやったのか?」
「俺がやる訳ないだろ? ぐっすりと寝てたんだからな? それより、一番早く起きた聖が知ってるんじゃないか?」
「僕が見た時は、既に近くにいたんだけど……どっちかが寝ぼけてたんじゃないかな……」
「そう言う事みたいだぞ?」
「そっか……じゃあ、栗谷だな? 寝相悪いの、俺は悪くないし」
「何言ってんだよ、大本だろ? 寝相悪いのは」
「……どっちも寝相悪いんじゃ……」
そう話していると、担任の薄井先生の声が聞こえてきた。
「もうすぐ八時になる、朝食が出来ているから、ここから移動して、食事の間に移動するように」
とそう言っていたので、僕達は移動する事にして
朝食を取りに行く事にしたのであった。
僕達は朝食を取るため、食事する場所へと移動する事にした。
大きな洋室? みたいな広い部屋に辿り着くと、そこにあったのは
色々な品物が置かれてあり、テーブルも沢山あった。
これって……バイキング形式なのかな? とか思っていると担任の薄井先生が
「今日の朝食は、バイキング形式となっているから、好きなだけで取っても構わないぞ? 今からそうだな……十五分後に、食事を終わらすように、では頂くぞ?」
と言ったので、どうやら好きなだけとっていいみたいだった。
よく観察してみると、洋食の他に和食、中華にデザートがあり
結構品揃えが豊富だった。
僕はどれにしようかな……と悩んで、ミートスパゲッティーとモンブランにする事にした。
取り終わって、空いている席に座ると、亮太が僕の所にやって来て
「ここ空いているみたいだし、一緒に食べていいか?」
そう聞いてきたので
「うん、いいよ」
そう言って、了承する事にした。
亮太が選んだのを見てみると、丼物の天丼を選んだみたいだった。
時間が十五分間と言っていたので、僕は早速食べる事にした。
味に関しては結構美味しく、これならおかわりもありかな? とか思いながら、食べ終わってから、デザートを食べる事にした。
時間に間に合うように食べ終わり、十五分後
薄井先生が「はい、食事の時間は終了だ、今からクラス全員で出発する事になっているから、バスに乗り込むぞ」
そんな事を言ったので、僕達はバスに乗り込む事になった。
ホテルからバスに乗り込んで、一時間半後
辿り着いたのは、大きなお寺に辿り着いた。
バスガイドさんが言うには
「ここは、この町で一番有名になるお寺、南京寺です」
そう言っていたので、南京寺に辿り着いたみたいだった。
「ここが、この南京で有名なお寺、南京寺だ、結構広いので、見て回るぞ?はぐれない様について来るように」
薄井先生を先頭に、クラスメイト全員で薄井先生の後をついて行く事にした。
途中、色々な仏像を発見して、亮太と衛君が
「この仏像、何かに似てないか?」
「そういや……なんかに似てるな……なんだっけ?」
「あーーここまででかかっているのに、思い出せないな!」
とか言っているし、弘樹君はと言うと
「ふむ……結構な値打ち物だな……これ……売ったら相当な額になるんじゃないか?」
とか金色に輝いている仏像を見て、ぶつぶつそう呟いていた。
ちなみに僕はと言うと……
「ビューティフル!」
と、そう言ってきている、金髪の外人さん? に話しかけられていて、しかもなんかほめ言葉? を英語で何か言っていたりしていた。
僕……英語あんまり得意じゃないんだけど……何言ってるんだろ? この人?……とそう思っていると
「どうしたの? 聖君」
僕に声をかけて来たのは、同じクラスで演劇部に所属している山本理恵さんだった。
「あ、えっと……この外人さんが僕に何か言っているんだけど、聞き取れなくて……」
「そう、じゃあ、ボクが話を聞いてみるよ」
とそう言って、理恵さんが外人さんに英語で話しかけた。
そして、数分間会話した後、理恵さんが僕に
「判ったよ? この外人がね? 「すっごい可愛いけど、彼氏はいるのかな? いなければ、連絡先を教えてくれないか?」って言ってるみたい」
「あ……そうなんだ……とりあえず、僕は男ですけど……ってこの外人さんに言ってくれないかな?」
「判ったよ」
そう言って理恵さんが、外人に英語で言うと、外人が、かなりショックを受けていた。
そんなに驚く事かな……と思うんだけど……
「嘘だろ? ありえない……はは、嘘ついて騙してるんだろ? 俺は騙されないぞ?」って言ってるよ? まあ、聖君の見た目……ボクから見ても、可愛く見えるしね」
「そ、そう?」
「うん、まあ男子の制服を着ているから、男の子には見えるだろうけどね?」
そう話していると、薄井先生の声で
「遅れないように」
と聞こえてきたので、僕達は外人さんと離れて
先生の後を追いかける事にした。
結局色々な場所を見て回り、南京寺を出た頃には、お昼となっていた。
「次に向かう場所だが、次は時代村という場所に向かう事になっているので、バスに乗り込むように」
と薄井先生が言うので、僕達は再びバスに乗り込む事にした。
バスの移動中、弘樹君が
「なあ、聖? 時代村って行った事あるか?」
と聞いてきたので、僕は
「ううん、行った事ないですけど……弘樹君は?」
「俺は一度だけあるぞ」
「じゃあ、どんな場所なんですか?」
「そうだな……レトロな感じのテーマパークかな? 遊園地みたいな感じだけど、古いのコンセプトにしているから、石の家とか藁の家とかあったりするぞ?」
「そうなんですか……」
「ま、ついてからのお楽しみって感じだな」
弘樹君がそう言うので、僕は時代村が、どんな所なのか、ちょっとわくわくしていたのであった。




