↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
萌えボイスと呼ばないで  作者: 零堵
~二学期編~
PR
64/86

~第六十二話~

僕は、圭吾(けいご)父さんと一緒に、何所かへ出かけるみたいだった。

一体…… 何所に向かっているんだろう?と、思いながら、山野辺市の街中を歩いていき、たどり着いた場所は、大きな建物だった。

「なんか…… 前にも来たような…… ?」

「何を言っているんだ? 聖、前にも来た事があるだろ? ここは、山野辺スタジオだぞ」

そう言われて、確かに思い出した。

前に圭吾父さんに連れて行ってもらって、この山野辺スタジオに来た事があった。

確か、その時に出会ったのは……アイドルの蓮城麗華(れんじょうれいか)さんだった。

「あ、確かに来たね……でも、お父さん、何で僕をここに?」

「いやな? 今日の収録はな……三階で、麗華のラジオの収録をやる事になっていてな? 聖もラジオの真似事をやっているのだろ?なら、見ていかないか?ってな」

「そうなんだ……うん、じゃあそう言う事なら」

「じゃあ、中に入るぞ」

そう言って、山野辺スタジオの中に入る。

前に来た時は、二階に行ったので、今日はエレベーターで三階に降り立った。

三階の部屋は、二階と同じで、収録スタジオになっていて、ブースとルームに別れていた。

ルームには、数人の男性がいて、ブースにいるのは、アイドルの蓮城麗華の姿が見えた。

スタッフの人が、圭吾父さんに向かって

「あ、こんにちは、では収録の手伝い、よろしくお願いします」

と言っていて、圭吾父さんが

「ああ、解った、本番まであとどれくらいだ?」

「あと、十分後で本番です」

「そっか、あ、皆に教えとく、今日はこの子は見学と言う事で、連れて来たんだ」

「よ、よろしくです」

僕がそう言った後、スタッフの人が

「うわ、凄いかわいい声ですね? プロデューサーの娘ですか?」

「ああ、そうだが」

「父さん、真面目に嘘ついて、どうするのさ……」

「え……じゃあ、息子さんですか?」

「は、はい」

僕がそう言った後、スタッフさん達が「嘘だろ?」「思いっきり美少女に見えるんだが」「見ためも声も女なら、完璧に美少女だよな?」とか言っていた。

そんな事言われても……もしかして父さん……こうなる事を望んでいたのかな……とか、思ってしまった。

僕がそう考えていると、ルームに、ブースにいた蓮城麗華が、入ってきた。

「あ、お疲れ様です、もうすぐ本番ですよね?」

「ああ、今日も頑張ってくれ」

「はい、あ、もしかして…… 前に会った子ですか? 確か…… 聖君よね?」

「あ、はい、聖です」

「お久しぶり、今日はどうしたの?」

「今日は、父さんの付き添いで、見学に来たんです」

「そう…… あ、ねえ、圭吾さん?」

「ん? 何だ?」

「実は……」

そう言って、麗華さんが、父さんに何か耳打ちしていた。

うん、何だろう……?

「お、それいいな? なあ、聖」

「何……?」

「聖、コマーシャルメッセージの収録をやってみないか?」

「え?」

「私のCDね? 来週発売になるんだけど、その宣伝として、聖君、やってみない?」

「え、でも……僕なんかでいいんですか? スタッフがOkしないと、それは駄目なんじゃ…… 」

「私は問題ないぞ? な、皆はどうだ?」

そう圭吾父さんが言うと、スタッフさん達が「問題ないっす」とか言ってきた。

「じゃあ、決まりだな? 聖、十五秒の間にこの台詞を言ってくれないか? 麗華のラジオ収録の前に、録音しとこう」

そう言って、圭吾父さんが、僕に台本らしき物を渡してきた。

「え? でも……麗華さん、僕がやっていいのかな……?」

「私はOkよ? よろしく頼むわね? 聖君」

麗華さんが、そう言うので、ここで断る雰囲気が全く出来なかったので、僕は、引き受ける事にした。

「じゃ、じゃあ……やってみます」

「ああ、じゃあ収録するぞ、聖、ブースの方に行ってくれ」

「あ、うん」

圭吾父さんに言われて、僕はブースの方に行く。

ブースの中に入り、スピーカーから、圭吾父さんの声が聞こえてきた。

「聖、準備が出来たら、Okサインを出してくれ」

そう言ってきたので、僕は、台本を読んだ後

準備が出来たので、Okサインを出す。

「じゃあ、収録するぞ? 5・4・3・2・1・きゅー」

そう聞こえた後、マイクのスイッチを入れて、台本に書かれてある台詞を言う。


「貴方に会えたよろこび、私にも夢を適える事が出来ました……蓮城麗華ニューシングル「天使の輪廻曲」、夢はきっと叶う……」


そう言った後、マイクのスイッチが切れて、ルームにいるスタッフの反応を見てみる。

すると、Okサインが出ていたので、とりあえず……取り直しとかは、ないみたいだった。

収録が終わったので、ブースの方に行くと

「聖、よかったぞ」

「聖君、お疲れ様、それにしても本当に凄い声ね?」

「あ、ありがとうございます……」

「よし、麗華、そろそろラジオの本番だから、ブースに入ってくれ」

「は~い、じゃあ、聖君、聞いてってね?」

そう言って、麗華さんが、ブースの方に行った。

僕は、ルームでスタッフさん達と一緒に、蓮城麗華のラジオ放送を聞く事にしたのでした。

三十分のラジオが終わり、圭吾父さんが「打ち合わせがあるから、残る事になってるけど、聖はどうする?」と聞いてきたので、僕は、先に家に戻る事にした。

圭吾父さんと別れて、自分の家に戻ると、朱莉(あかり)母さんが帰っていて

「お帰りなさい、聖ちゃん、何所に行ってたの?」

と聞いてきたので、父さんの所で、やった事を説明すると

「そう、聖ちゃん、手伝ったの、それは聞いてみたいわね?」

とか言っていた。

僕は、収録した台詞、何所で使われるのか……後で、圭吾父さんに聞いてみよう……と、思う事にしたのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。