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萌えボイスと呼ばないで  作者: 零堵
~一学期編~
6/86

~第五話~

休日が終わり、次の日になって、僕は、いつもの時間に起きて、学校に行く支度をする。

学校に行く準備ができて、外に出て、僕の通っている高校、山野辺高校に向かった。

通学路は、僕と同じく山野辺高校に向かう生徒が多く、学校に行くのだったら当たり前な光景だった。

僕も遅刻は嫌だったので、遅刻しないように、早歩きで、学校に向かう。

山野辺高校に辿りついた時には、チャイムがなる前だったので、急いで教室内に入る事にした。

教室内に入ると、もう既にほとんどのクラスメイトが集まっている。

僕も自分の席に座り、教科書やノートを机の中に入れて、授業が始まるのを待った。

時間がたち、キーンコーンとチャイムが鳴ったと同時に、亮太が走ってきたのか、ぜいぜい言いながら、教室内に入って来た。亮太って……朝、弱いのかな……と思ったが、担任の碓井先生が入って来たので考えるのをやめたのであった。

「皆、おはよう、今日は午後に、身体測定が決まった、だから午前中は、普通の授業をして、午後は、身体測定を行う、じゃあ……出席を取ったら、銃授業を始めるぞ」

そう言って、授業がスタートする。

授業内容は、中学時代と違い、ちょっとと言うか……結構難しくなっていた。でも、それでも何とかノートに黒板の文字を書き写していき、いきなり出された小テストも、何とか、全問答える事が出来た。

そうやって、時間が過ぎていき、お昼になった。

今日も、母さんの手作りのお弁当箱を持ってきていたので、それを持って、放送室に移動する事に決めて、席を立つ。

亮太は、もう既にクラスの中にはいなく、先に行ったみたいなので、一人で、放送室に向かう事にした。

放送室に辿りつくと、もう既に、先輩達が集まっている。

「あ、聖君、来たのね、今日は、ラジオのパーソナリティーではなく、こっちで機械をいじってもらうわよ」

そう言ったのは、部長の中田彩さんだった。

「あ、はい、判りました」

そう言って、僕は、ブースに行くことはしなく、ルームの方に、残る事にした。

「あ、まだ、お弁当食べてないみたいね……時間あるし、食べていいわよ」

そう言ってくれたので、僕は、持ってきたお弁当を食べる。

お弁当を食べていると、亮太と太一先輩がやって来た。

「あ、聖……今日もお弁当か……ちょっと貰っていいか?」

亮太が、そう言ってきたので

「うん、いいよ」

そう言って、少し分けてあげる事にした。

そして、食べ終わって、彩部長が、こう言って来る。

「じゃあ、二回目のラジオ放送と行きましょうか、亮太君、太一、準備してね」

「りょ~かい、じゃあ、行くか? 亮太」

「はい、行きます」

そう言って、二人は、マイクが置いてあるブースの方に行った。

「じゃあ、聖君、あの二人がOkを出したら、このスイッチを押してね?」

「解りました」

「挨拶は、私がするわね」

そう言ったのは、双子の女性の方の、西岡洋子先輩だった。

僕は、ブースにいる二人の合図を待つ。

そして……二人がOkの合図をしたので、スイッチを入れた。

それから、洋子先輩がマイクで話し出す。

「これから、お昼の放送を、始めます」

そして、二回目のラジオ放送が、始まったのであった。


「今回も始まりました、ヤマノベラジオ~、二回目の放送となります、MCを勤めさせてもらうブラックです、そして、今回の相方はというと~」


「はい、今回は、俺が相方です、ちなみにレッドと申します、よろしくぅ~」


「何でホワイトじゃないんだ? という突っ込みには、するーしたいと思いますぜ」


「あ、ちなみにホワイトは、病気でも体調不良でもないから、そこの所は、心配しなくてもOKだぜよ?」


「おやおや~なんかレッドの言い方が、ちょっとおかしいですね~」


「いや、普通に喋っても面白くないやろ? だから、色々な言葉で話すぜよ」


「確かに……でも、キャラが可笑しくならないですか?」


「あ、確かに……ま、そこの所は、置いといて……じゃあ、ブラック!」


「はい?」


「最初のコーナーに行きたいと思います、まあ、と言っても、最初のコーナーは、とりあえず、いつものあれ、いっとくか?」


「いつものあれ……ああ、解りました、では、いつものあれ、昼の音楽を流します、では、どうぞ~」


ブラック=亮太が、そう言ったので、僕は、音楽を流すスイッチを入れる。

音楽が流れている間は、マイクに音声が入っていないので、雑談してもOkなのであった。

「じゃあ私、ノートパソコンを持って、ブースの方へ行くわね?」

「了解~洋子、頼んだわよ」

「は~い」

そう言って、洋子先輩は、ブースの方に向かう。

そして、音楽が終わり、彩部長の指示で、僕は、マイクの音声を入れた。


「いや~いい曲って感じやな、アップテンポと言うか、ロック調と言うか」


「いやいやレッドさん、クラシックのどこにロック調と感じるのかって感じなのですが?」


「おいどんには、そう感じたでやんすよ、さて、ここで、視聴者からのメッセージを読み上げたいと思うっす」


「また、言ってる事があやふやなかんじですねえ~、キャラが可笑しくなっておりますが、気にしない事にして、じゃあ、視聴者からのコメント、え~っと……何なに……「ホワイトはどうした?」ホワイトは、どうしたと言われても、まあ、無事です?」


「何故、疑問系!?」


「他には、「レッドが意味不明?」あ~、確かに……」


「そこ、頷かないでよ!?」


「他にはえ~っと……「ホワイトの萌えボイス希望「お兄ちゃんとか、大好きとか言ってほしい」、ああ、自分も言ってほしいですね~」


「あ、それはありだな」


「何で自分達のコメントが悪口っぽいのばっかりなのかな~嘘でもいいから「ブラックかっこいい」とか、「ブラック素敵!」とか言ってほしいものです」


「いやいや、嘘でも良いって、寂しくないっすか?」


「ま、いいけど」


「いいんか~い」


「っと、もう、あっという間に時間が、と言うわけで、MCはこのイケメンな感じのブラックと」


「って、自分でイケメンって空しくないか……まあ、俺は……ニヒルな感じのレッドで、お送りしたぜ?」



「ご意見・ご感想は、山野辺高校HPの、BBSに書き込んでね~それでは~」


「この番組は、放送部の提供でお送りしました」


そう言ったので、僕は、マイクのスイッチを切る。

そして、三人が、ルームの方に、戻ってきた。

ルームに戻ってきた洋子先輩に、彩部長が、こう言う。

「洋子、終わりの挨拶、よろしく」

「は~い」

そう言って、洋子先輩は、マイクのスイッチを入れて、こう言う。

「これで、お昼の放送を、終わりにします」

そう言ってから、スイッチを切った。

「これで、Okっと」

「っと、もうすぐ授業が、始まるから、皆、自分のクラスに戻るように、明日のラジオの打ち合わせは、放課後にするわ? では、解散」

そう部長が言ったので、僕と亮太は、自分のクラスに、戻る事にした。

こうして、二回目のラジオが、終わったのだった。

二回目のラジオ放送が終わり、午後の授業になった。僕達は、担任の碓井先生から「身体測定がある」と言われたので、それを測るために、体操着に着替えて、最初に体育館に向かった。

まず、最初に計ったのは、握力測定だった。僕の握力って、どれくらいあったっけ……と悩んでいた所、同じクラスの亮太が、話しかけてきた。

「聖、握力って、どれくらいなんだ?」

僕は、小声で、こう話す。

「中学時代に計ったんですけど、その記録を忘れました」

「そっか……俺は、結構あると思う、色々と鍛えてるしな」

「そうなんですか」

そう言っていると、体育教師の川原芹先生が、やって来て、こう言って来た。

「皆さん、最初に握力を測ります、計り終わったら、男子は理科室、女子は保健室に移動して下さい、そこで身長と体重を計ります~」

そう言って来た。

僕は、早速握力を測る事にした。

握力計を持って、力いっぱい握る。すると、出た数字が、20と表示された。

……これって、握力、女子並みって事かな……と、ちょっと落ち込んでしまった。

亮太の握力を見てみると、40だった。

僕って、亮太の半分……これは、鍛えないといけないかな……そんな感じに握力を測り終わり、僕と亮太は、理科室に向かった。理科室に辿り着くと、そこで身長と体重を計っていたので、僕達も計る事にした。

結果は、身長が百五十八cmで、体重が53で、亮太が、170cmで、体重が六五だった。

亮太と僕って……かなり違うんだなあ……

計り終わって、教室に戻ると、碓井先生が「計り終わった者は、もう部活に行っていいぞ」と、言ったので、僕は、帰る支度をして、亮太と一緒に、放送室に向かった。

放送室の中に入ると、早い時間だからか、他に誰もいなかった。

まだ先輩達が来てないので、どうしようかな……と思っていると

「聖、ノートパソコンがおいてあるから、ちょっとゲームしようぜ?」

「え、でも、いいのかな?」

「まあ、いいんじゃない? 先輩達がきたら、やめればいいのだし」

「う、うん、分かった」

「じゃあ、決まりだな」

そう言って、亮太は、PCのスイッチを入れて、何故か内蔵してあるオセロをやる事にした。

三回戦やって、結果的には、僕が2勝、亮太が1勝だった。

遊び終わった後、先輩達が来たので、オセロの対戦画面を消して、山野辺高校のHPを開く。開いた後、部長の中田彩部長が、こう言って来た。

「さあ、明日のラジオの事だけど、明日は、亮太君と聖君が、MCを担当してね」

「解りました」

「了解です」

「あ、途中で、私がブースに行って、ノートPCを見せに行くわね、二人は、そのリスナーの回答に、返事をしてね」

部員の西岡洋子先輩が、そう言う。

僕達は、「解りました」と、言う事にした。

「よし、明日の段取りは、このぐらいかしらね……後は~う~ん~そうねえ……太一、何かある?」

「う~ん……そうだな、聖の声で、言って欲しいを募集とかは?」

「え、ぼ、僕ですか?」

「ああ、せっかく、その声をしてるんだからさ? その声を生かそうぜ?」

「は、はあ……で、でも、あまり恥ずかしい台詞を言うのは、ちょっと……」

「そこは、私が選ぶわ、それでいいかな? 聖君」

洋子先輩にそう言われて、僕は、悩んで、こう言う事にした。

「じゃあ……お任せします、洋子先輩」

「解ったわ、任せなさい!」

「よし、とりあえず決まったわね、あ、もう、こんな時間ね……洋子、挨拶、お願い」

「あ、は~い」

そう言って、洋子先輩は、マイクのスイッチを入れる。

「下校の時刻となりました、皆様、速やかに下校して下さい、繰り返します、下校の時刻となりました、皆様、速やかに下校して下さい」

そう言ってから、マイクのスイッチを切る。

「これで、Okだよ」

「うん、じゃあ、これで、今日は、解散、次は、明日よ」

彩部長がそう言ったので、僕と亮太は、一緒に帰る事にした。

帰る途中

「聖、明日、がんばろうな?」

「う、うん、がんばろう」

「じゃあ、俺、こっちだから、じゃあな」

「さようなら」

そう言って、亮太と別れて、僕は、家へと帰るのであった。

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