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萌えボイスと呼ばないで  作者: 零堵
~夏休み編~
35/86

~番外編、天条隆也、喫茶店「アイアイク」に行く~

はい、零堵です。

今回の話は、番外編のキャラ

天条隆也視点となっております。

次話から、二学期編となっております。

夏休みの最中、俺こと、天条孝也は、行ってみようと思う場所が出来た。

それは、クラスメイトの東雲玲しののめあきらが働いていると思われる、喫茶店「アイライク」に、行こうと思ったのである。

早速行ってみようと思い、山野辺市から電車に乗り、秋葉の町へ、辿り着く。

さすが……オタク文化が漏れ出している秋葉の町、普通に歩いてる奴の格好を見てみると……いかにもって感じの野郎がいたり コスプレ?って、感じの服装をした者とかいたりして、賑わってるみたいだった。

その秋葉の町の中を、移動して、目的地に辿り着く。

店の名前に「ラブ喫茶、アイライク」と書かれてあり、どんなセンスしてんだ?って感じなのだが……とりあえず、深く考えない事にして、店内に入る事にした。

店内に入ると、「いらっしゃいませ~あ……」と言ったのが 物凄い美少女だった。 なんか……俺の顔を見て、驚いてるんだが……俺、何かしたか?

その少女は、一瞬慌てた後「こ、こちらになります」と言って、俺を席に案内してくれた。

俺を案内した後「ご、ごゆっくり~」と言って、俺から逃げるように立ち去ってしまい、結局何だったんだ?って、感じになってしまった。

ま、とりあえず……メニューを開いてみて、その書かれてある名前に驚く。

なんちゅうネーミングセンスなんだ?この店は

「魅惑のエンジェル」とか「プリリアントも~ど」とか、書かれてあるし、中身が全く解らないじゃないか……とりあえず、どれにしようか迷って、店員を呼ぶ事にした。

「すいません」

と言うと、「はい、少々お待ち下さい」と言って、数分待ってみると……

やって来たのは、メイド服っぽい衣装を着ている、俺の学校の後輩、天野聖だった。

聖の格好は、何故か女子用の制服を着ているんだが……何というか……すっげー似合ってはいるな、おい。思いっきり美少女に見えてしまってるじゃねーか?

「いらっしゃいませ、あ……天条先輩」

「よ、よう……聖って、ここでバイトしてたんだな?」

「あ、はい、そうですね……あ、でも、夏休みの間だけなんですよ?」

「そうなのか」

「はい」

それにしても……改めて、聖のウエイトレス姿を確認してみる。

髪型がポニーテールにしているので、思いっきり可愛い女の子に見えてしまっていた。

「なあ……聖」

「何です? 天条先輩」

「その格好、すっげー似合ってるな……」

「似合っていると言われても……それで嬉しいですとか言うのは、ちょっと……って感じなんですが?」

「そうか……」

「そ、それより、何を頼むんですか? 天条先輩」

「あ、ああ、そうだったな、じゃあ……この「天使の微笑み」を頼む」

「かしこまりました、天使の微笑みですね? 少々お待ち下さい」

「ああ……ところで、聖?」

「何ですか?」

「ここに、東雲玲がいる筈なんだが……見た感じ、玲の姿が見えないんだよな……聖は、知ってるか?」

「東雲玲って……あ、あの人ですよ」

そう言って、聖が指差したのが、さっき、俺を出迎えてくれた、 美少女だった。

「え? もしかして……あれが玲?」

「はい、天条先輩、玲先輩の事、知ってたんですね?」

「ああ、同じクラスだしな……それにしても……何で、あんな格好を?」

「それはですね? ここのアイライクの店長、東雲紫さんが、玲先輩のお姉さんで、お姉さんがあの格好を強制的にさせてるみたいですよ?」

「そうなのか……あ、じゃあ、聖は玲が男だって言うの、知ってるんだな?」

「はい、本人に教えてもらいましたし、あ、じゃあ注文を受け取ったので、少々お待ち下さい」

そう言って、聖は厨房に行ってしまった。

「そっか……だから、前に聞いた時、戸惑ってたんだな……」

改めて玲の姿を見てみると、思いっきり美少女に見える。

まあ、髪型が長いので、あれはウィッグを装着してるんだと思うが、それにしても……全く違和感がないのが凄いな……見た感じ、玲に話しかけてるのが、男ばっかりで、しかも聞こえてくるのが「ねえねえ?終わったら、デートしない?」とか「携帯の番号、教えるからさ? 連絡してよ?」とかナンパされていた。

どうやら……玲が男だって事、全く気がついてないっぽいな……そんな感じに眺めていると、玲が一度厨房に行き、俺の所にやってきた。

「お、お待たせしました……天使の微笑みになります……」

そう言って、出されたのが、ショートケーキだった。

俺は、玲に

「聞いたぞ? だから、驚いてたんだな?」

「もしかして……僕の事?」

「ああ、玲だろ? だから前に聞いた時、渋ってたんだな?」

「うん、あ、でもこの格好は僕の趣味じゃないからね!? 姉さんがこの格好にしなさいって言うから……」

「解った解った」

「絶対に誰にも言わないでよ?」

「言わないって、それにしても……さっき、ナンパされてたみたいだけど、ああいうの嬉しいのか?」

「嬉しくないよ……丁寧にお断りしてるよ……」

「そっか、大変なんだな……」

「うん……」

そう話していると、他の客が「あきらちゃ~ん」とか聞こえてきた。

「あ、じゃあ僕、呼ばれてるからこれで……」

「おう、頑張れよ」

「……うん」

そう言って、玲は呼ばれた客の方に向かって行った。

うん、邪魔するのも悪いしな……とっとと帰るか……

そう決めて、ショートケーキを食べ終わり、お会計を済ませると、店員が「さっき、玲ちゃんに話してたけど、知り合い?」と聞いてきたので、俺は「同じクラスです」と答えると

「そっか、だから親しかったのね~あ、私はあの子の姉の東雲紫よ? よろしく」

「あんたが……玲の姉さんなのか……なあ、弟があんな格好させていいのか?」

「あら、いいじゃない、凄い似合ってるじゃない?」

確かに、そう言われると凄い似合っている。

思いっきり、美少女に見えてるしな? だから、男にナンパされるのが、解る気がする。

「でも、本人は嫌がってないか?」

「そう言ってる割には、楽しそうにバイトしてるわよ、うん、何にも問題はないわね、で、あの子の事、気持ち悪いとか、嫌いになった?」

「いや……そんな事は」

「なら、いいじゃない、これからも仲良くしてあげてね?」

と、玲の姉が、物凄いいい笑顔で言ってきた。

「……ああ」

とりあえず……これ以上話しても、店の邪魔になりそうだったので、とっとと退散する事にして、家へと戻る事にしたのだった。

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