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萌えボイスと呼ばないで  作者: 零堵
~一学期編~
3/86

~第二話~

僕は、いつもの時間に起きて、制服に着替えて、通っている山野辺高校に向かいました。

朝の通学路は、僕と同じ、高校に通っている生徒が自転車通学をしていたり、友達と話し合いながら、通学している者も、ちらほらと見えていました。山野辺高校に着いた頃には、まだチャイムが、鳴っていなく、どうやら遅刻は、免れたようだった。昇降口の中に入り、上履きに履き替えて、自分のクラス、一年一組に向かう。教室の中に入ると、もう既に、何人かクラスメイトが集まっていて、仲が良くなったのか、楽しそうに話しているのを見かけた。

僕はこんな声をしているから、自分から話しかけると言う事はしない事にした。

ぼ~っとしていると、同じクラスの亮太が、話しかけてきた。

「おはよう、聖」

僕は、それを聞いて、ノートにこう記す。

「おはようございます、亮太」

「相変わらずノートに書いてるんだな……ま、いいけどな。ところで、今日は、担任が言っていた、部活発表会らしいから、授業は無いみたいだけど、聖、何の部活に入るか、決まったか?」

そう言って来たので、僕は、ちょっと考えながら

「まだ、決めてないです、亮太は、何の部活にするか決まりました?」

と書くと、亮太は、こう言った。

「そうだな……体を動かすの結構好きだから、野球かサッカーも捨てがたいけど、中学時代に運動部は、経験したからな? 他のやってみるのもいいかもって思ってるんだが……そう言えば、聖は、運動は得意なのか?」

そう言って来たので僕は、ノートにこう書く。

「あまり得意ではないですね、スポーツはやるより、見る方です」

そう書いた。

「そっか……じゃあ俺もそうするかな? とりあえず何の部活があるのか、見てから考えようぜ?」

「そうですね」

そう書いていると、キーンコーンとチャイムが鳴って、担任の碓井先生が、入ってきた。

「あ~皆、おはよう……今日は、部活発表会だ、帰宅部と言うのもありだが、先生としては、何かしらの部活に入るといいと思うぞ。じゃあ、各部活の発表会が多目的室で行われるので、移動するように」

そう言って、クラスメイトが移動し始めたので、僕も移動する事にした。多目的室は、そんなに離れていなく、部屋の中も結構、広かった。そこに他のクラスメイトも集まっているので、結構な大人数となっている。そして、一人の女子生徒が、こう言って来た。

「はい、新入生の皆さん、入学おめでとう~私は、生徒会長の赤羽根絵里あかばねえりです、よろしくね? じゃあ、部活発表会を始めたいと思います、各部活の部長さん達がいらっしゃるので、部長さん達から、お話をちゃんと聞くように」

そう言って、部活発表会が、スタートした。最初に始まったのが、野球部で、野球部の部長は、坊主だった。しかもマイクで「皆で甲子園目指そうぜ!ヒャハ~~!」とか言っている。なんか……凄い熱血だなあ……僕には、向かないかも? と、思ってしまった。次が、サッカー部で、イケメンな感じの男子が部長らしく、マイクで

「っふ、みんな歓迎するよ、さあ、僕と一緒にやろうぜ?」とか言っていた。

……一歩間違えれば、犯罪っぽく聞こえるのは、気のせいなのかな……? 次が、演劇部の紹介だった。

「は~い、部長の有栖川美紀子ありすがわみきこです、親しみをこめて、みっきーと呼んでね? 我が演劇部は、色々な者になれるチャンスがあります、興味があれば、体験してみてね?」

うん、なんかいい人そうなイメージがあった。それから、色々な部活が紹介されて、最後に、生徒会長が、こう言って来る。

「以上で、部活紹介は、終わりにします、もし入りたい部活があるのでしたら、入部届を渡しますので、それに希望の部を書いて、部長さんに渡すように、それでは、以上で、部活発表会を終わりにします」

そう生徒会長が言う。僕は、先生から、入部届を受けとって、教室に戻ってから考える。

まだ、何の部活に入ろうとか決めていないんだよなあ……と、そう、思っていると、亮太が、話しかけてきた。

「聖、何の部活にするか、決めたか?」

僕は、ノートに、こう記す。

「まだ、決めてないです、亮太は?」

「俺か? ちょっと興味がある部活をやろうかなって、思うんだけど、聖……一緒にやらないか?」

興味がある部活? 僕は、気になって、こう書く。

「一体何なんです? 興味がある部活って?」

「それはな? 放送部さ? 一回やってみようと思ってたんだよ、DJとか楽しそうだしさ……聖もやろうぜ?」

放送部……と言う事は、声を発する事になるのか!? と、思ったので

「出来れば、遠慮したいのですけど」

そう書くと

「いいじゃん、やってみようぜ? 聖の声で、この生徒を驚かしてやろうぜ? 楽しいって、絶対」

そう、強く勧めて来た。僕は、ノートを閉じて、小声で、こう話す。

「僕の声で、楽しいかなあ……」

「俺は、気に入ってるから、大丈夫、もっと自信持てよ? その声が好きだって言う普通の奴も現れるかも知れないだろ? 俺は、好きだぜ、その声」

「な、なんか照れますね、ありがとうございます……じゃ、じゃあ……やってみようかな……」

「ああ、俺も一緒にやるから、一緒に提出しに行こうぜ?」

「う、うん」

そう言って僕は、入部届に放送部と書き込む事にした。うん……亮太も入ってくれるみたいだしね……?

亮太のを見てみると、放送部と書いてあるので、嘘は言っていなかった。僕と亮太は、それを持って、放送部に行きました。放送部の中に入ると、さっき部活発表会で紹介された部長さん

中田彩なかたあやさんに、入部届を渡すと、彩部長が

「二人とも、歓迎するわ、ようこそ、放送部へ」

そう言ってくれました。

こうして僕は、放送部員になりました。

放送部に入る事となって、次の日

昨日、放送部の部長、中田彩さんから

「今日から、部活があるので、お昼になったら、来るように」と言われた。

僕は、部長に言われたとおりに放送部に行く事を決めて、通っている山野辺高校に向かいました。山野辺高校に辿りついて、自分のクラスの中に入り、自分の席に着いて、鞄から必要な物を取り出して、机の中に入れている作業をしていると

「おはよう、聖」

そう言ってきたのは、同じクラスで、同じ部活になった、赤井亮太君だった。

僕は、ノートを取り出して、こう記す。

「おはようございます、亮太」

「おはよう、やっぱり教室では、話すのは嫌か?」

そう聞いてきたので僕は、ノートに

「はい、そうですね、いきなり声を出したら、驚くのではないのでしょうか?」

そう書くと、亮太は

「あ~確かに、そうかもな……マジで可愛いしな……聖の声って、なんかさ?」

「なんかとは?」

「いや、やった事はないんだけど、ゲームとかに出てくる可愛い女の子の声に当てはまるって感じだもんな……」

やっぱり亮太も、そう思うのか……そう思いながら、僕は、ノートにこう記す。

「やっぱり亮太も、そう思いますよね……だから、極力、声は出さない方針でいこうかと……」

「ま、聖がそう思うなら、それでいいと俺は思うぜ、あ、今日から、授業が始まるな、じゃあ、俺は、自分の席に戻るよ、じゃあお昼、一緒に放送室行こうぜ?」

亮太が、そう言ってきたので、僕はと言うと

「はい、そうですね」

そう、ノートに書いていく。そして、時間が過ぎて、キーンコーンとチャイムが鳴って

担任の碓井先生が入ってきて、こう言う。

「皆、おはよう、今日から普通の授業を始めたいと思う、じゃあ授業を始めるぞ」

そう言って、授業が始まった。授業内容は、それほど難しくは無く解説も結構分かり易かったので、黒板の文字をノートに写す作業に、時間を潰した。

そして、授業が終わり、お昼の時間になったので僕は、亮太と一緒に、放送室へと向かった。放送室の中に入ると、部長の中田彩さんと、あと他に二人いました。

「やあ、新入部員の諸君、集まってくれてありがとう、改めて紹介すると、私が部長の中田彩よ? で、この二人が、部員の」

「部員の、西岡洋子にしおかようこです、よろしく」

黒髪で、結構な美人さんが、そう挨拶していた。隣を見てみると、亮太の顔が、なんか嬉しそうだった。

まあ、確かにこの人、もてるんじゃないか……と、声もいいし、優しそうな感じがしたので、そう、思ってしまった。

「じゃあ、次は、俺か、俺は、西岡太一にしおかたいち、洋子とは、双子の兄さ? よろしくな」

「何言ってるのよ、私のほうがお姉さんだわ」

「いいや、俺の方が、兄貴だっつうの」

「いや、私よ」

「はいはい、そこまで、二人とも、喧嘩しないの、今の所、部員は、私たち三人よ?」で、改めて、新入部員の諸君、自己紹介、よろしく」

そう部長さんが、言ってきたので、挨拶する事となった。

「俺の名前は、赤井亮太です、一年一組です、よろしくお願いします」

亮太が、先にそう言って、僕の番になったので、僕は、ノートにこう記す。

「僕は、亮太と同じクラスの、天野聖と申します、よろしくお願いします」

そうノートに記すと、先輩達が、こう言ってきた。

「ノートで自己紹介は、斬新ねえ……」

「確かにそうかも、えっと……聖君って、呼んでもいいかな?」

そう、洋子さんが、言ってきたので、僕はノートに

「はい、いいです、そう呼んでください」

と、書いた。それを書いたあと、亮太が、こう言って来る。

「実は、先輩達にお願いしたいんですが、聖って、凄い声なんですよ、だから普段はノートに文字を書いて、意志疎通をしてるって訳です、だから、聖って、それが広まるのが嫌なみたいで……だから、先輩方、聖の声を他の人に言いふらすのは、やめてくれないですか?」

そう、亮太が言うと、先輩方は

「そう、私は、言いふらしたりはしないわ? 二人はどう?」

「私もしないよ~太一は?」

「俺もしない、約束するよ」

「ありがとうございます、ほら、聖、話してもいいんじゃないか?」

そう言って来たので、僕は、ノートをしまい、自分の声を、喋る事にした。

「改めて……始めまして、天野聖です、よろしくおねがいします」

そう言った瞬間、三人の先輩が、固まった。

数秒後……

「えっと……ちょっと確認していいかな……? 聖君って、女の子?」

「いえ……僕は、正真正銘、男ですが……」

「じゃ、じゃあ、その声は、作っているの?」

「いえ、地声ですが?」

そう言うと、双子の先輩方は

「す、すごいね……太一……」

「あ、ああ、美少女ボイスって言うんじゃないか? 確かに、この声で、教室内で話すと、かなりびっくりするんだと思う」

「そうなんですよ、俺も初めて聞いて、そう思いましたし」

「なるほど……聖君の事は、解ったわ!うん……これは、おいしいわね!」

「彩……なんか、たくらんでる?」

「当たり前よ、ところで、聖君」

「はい」

「私は、部長だから、この部でやると言ったら、参加してくれないかな? あ、もちろん、亮太君も一緒よ?」

「あ、俺はOKです、聖は?」

「僕は……部長が、そう言うなら、やってみます」

「ありがと、確かに凄い破壊力ね……その声……しかも僕って言うのがまたいい感じだし……」

「彩? なんか顔赤いよ?」

「な、何でもないわよ! と、とりあえず、今日の分は、放送するわ、まずやる事は、お昼の放送と、放課後の放送ね、今日の当番は、洋子だったから、洋子、お願い」

「は~い、解ったわ」

そう言って、洋子先輩は、放送室にある機械をいじって、こう言う。

「これから、お昼の放送を始めます」

そして、ボタンを押して、音楽が流れた。

「これでOk」

「うん、問題は無いわ、今日は、洋子にやって貰うけど、明日からには、親入部員の二人にも、私達と同じ事をやってもらうわ、そのつもりでね?」

「はい」

僕と亮太は、そう言っていた。音楽が流れている間、する事がないので、先輩達が、僕に色々な事を聞いてきた。僕は、聞かれた事を、素直に話して、お昼休みが、終わる時間になった時、綾さんが

「洋子、終わりの報告、お願い」

「りょ~かい」

そう言って、再び機械をいじって、こう言う。

「これで、お昼の放送を、終わりにします」

そう言ってから、スイッチを切った。

「これでよしっと」

「じゃあ、次は、放課後にまた、この放送室に来てね? それじゃあ、解散」

そう部長が言ったので、僕と亮太は、自分のクラスに戻る事にしたのだった。

あ……そう言えば、昼食を取るのを忘れてた……まあ、次からは、お弁当持参でやろうかな……と、僕は、思っていたのであった。放送室に行った後、午後の授業は、体育だった。

僕は、体操服に着替えて、校舎から出て、グラウンドに向かう。グラウンドに向かうと、既に僕のクラスメイトが集まっていて、そこには首に、笛をぶら下げている体育教師らしき女性が、こう言ってきた。

「は~い、皆の体育を担当する、川原芹かわはらせりよ、皆から、芹ちゃんって呼ばれているわ、よろしくね~今日は、最初の授業と言う事で、軽く運動してから、マラソンにしたいと思います」

そう川原先生が、言ってきたので僕は、言われたとおりに準備運動をする。

そういえば最近……体を動かす事ってなかったかも……運動と言えば、ウォーキング程度だったし……そう思っていると、先生が笛を吹く。

「じゃあ、準備運動も、出来た事だし、早速始めたいと思います、男子と女子に別れて、百メートル走のタイムを測りますね、では、皆さん、並んでくださいね~」

そう言ってきたので僕は、言われたとおりに並ぶ事にした。最初に走る事になったのは、女子の方で女子が終わってから、男子が始まるみたいであった。

女子が走り終わって、僕達の番になり僕は、マラソンコースに立つ。

僕と同じく走る事になったのは、亮太だった。

「お、聖が相手か? 聖って、マラソン得意か?」

亮太がそう聞いてきたので、僕は

誰にも聞かれないように、小声でこう話す。

「あまり得意じゃないですね、亮太は?」

「俺は、結構得意だぞ、中学時代、結構走ってたからな、まあ、順位なんて気にしないで、とりあえずやっとこうぜ?」

「そうですね」

そう言っていると、芹先生が、笛を持って、こう言う。

「じゃあ、準備は、いいですか? よ~い、どん!」

そう言って、僕は走った。全力で走ったけど、結局……亮太には勝てず、順位は二位だった。

さすが、得意だって言ってるなあ……と、少なくとも僕は、そう思った。

走り終わって、芹先生が

「時間まで、自由時間でいいですよ~」と言っていたので

僕は、座り込んで、休む事に決める。亮太を見てみると、同じクラスの男子数人とミニサッカーらしき事をやっていた。亮太……本当に元気いいなあ……と思いながら、その光景をじ~っと見ていて、時間が過ぎる。チャイムの音が聞こえてから、芹先生が

「はい、今日の体育は、これで終了です、次は、他の事をやりたいと思います、では、解散~」

そう言って、僕達は、自分のクラスに戻った。

着てる体操服を脱いで、制服に着替える。着替え終わると、担任の碓井先生がやって来て

「じゃあ、HRも始める、と言っても、普通に連絡は無い、授業内容は、変わらないからな、用件は、それだけだ、部活に入っている者はちゃんと行って、それ以外の者は、まっすぐ帰るように、では、さようなら」

そう言って、先生は、教室から出ていく。

僕は、帰り仕度を澄まして、放課後、放送室に集まるように言われているので、放送室に向かう事にした。クラスを出ようと、すると、亮太も準備できたのか

「聖、準備できたから、一緒に行こうぜ」

と、言ってきたので、ぼくは小声で

「はい、解かりました」

亮太と一緒に、放送室に向かった。放送室の中に入ると、既に先輩方がいて僕達に気がついて、こう話してくる。

「二人とも、言われたとおりに来てくれてありがとね? じゃあ、私がここのやる事を教えるわね?」

そう言ったのは、部長の中田彩さんだった。

「まあ、やる事は、基本的に昼の放送と、放課後の放送ね、後は、先生の呼び出しもやっているわ、あとね?私、考えたのだけど、二人とも、ラジオって興味ない?」

「はい、興味あります!」

何故か亮太が、即答だった。

「そっか、聖君は?」

僕は、そう言われて、どうしようかと迷ったが……とりあえずこう言う事にした。

「ちょっと、興味あるかもって、感じです」

「そう、でね? 二人にやってもらいたいのは、お昼にラジオをやってほしいのよ?」

「ラジオですか? 俺は、別に構わないのですけど、何か話題とか決めるんですか?」

そう亮太が言うと、双子の男の方の、西岡太一先輩が、こう言った。

「やっぱり、学校に来てるんだから、面白く過ごしたいだろ? だから、悩み相談コーナーとか、かけてほしい音楽とか、この学校の生徒に聞かせてやろうと思うんだ、どうかな、二人とも?」

「俺は、いいんですけど……? 聖は?」

「えっと……僕がそのラジオのMCをやるって事ですか?」

「うん、そうなるよ、あ、ちなみに声だけだし、顔は見せないんだから、別にいいんじゃない? 駄目かな? 聖君?」

双子の女性の方、西岡洋子先輩が、そう言ってきた。

「聖、やってみようぜ? 面白そうだしさ?」

僕は、悩んで、こう言う事にした。

「えっと……じゃあ、やってみます……ところで、それをやるにあたって、先生の許可とか、学校側は、okしてるんですか?」

僕が、そう言うと、彩部長は

「顧問の先生も「面白いんじゃないか?」って言ってるし、学校の許可は、もうとっくに下りているわ」

そう部長が言っている。なんか……手回しがものすごい早いなあ……と思うのは、僕だけなのだろうか……

「だから、最初の放送だけど、明日の昼に、第一回を行いたいと思うわ、二人とも、いいかな?」

「明日ですか? 凄い早い……ちょっと緊張するけど、俺は、頑張ります、聖は?」

「……僕も、出来る限りやってみます」

「決まりね、じゃあ、明日の打ち合わせをしましょう」

そう言って、部員全員で、明日のラジオの事を話し合った。

そして、時間が過ぎて、彩部長が、こう言ってくる。

「あ、もうこんな時間ね? じゃあ、洋子、終了のお知らせ、お願いね」

「は~い」

そう言って、洋子先輩が、機械をいじって、こう言う。

「下校の時刻となりました、皆さん、速やかに下校してください、繰り返します、下校の時刻となりました、皆さん、速やかに下校して下さい」

そう言ってから、スイッチを切る。

「はい、OKだよ」

「じゃあ、今日はもう遅いし、これで、解散します、では、また明日」

「また、明日な?二人とも、よろしくな?」

「二人とも、頑張ってね?」

そう言って、双子の先輩は、放送室から出て行った。

僕と亮太も、部長の彩さんに

「お疲れ様でした」と言って、放送室を出る。

そのまま家に帰る事にして、帰る途中

亮太が、こう切り出してきた。

「聖、明日、ちょっと緊張するけど、頑張ろうぜ?」

「……うん、そうだね……」

「じゃあ、俺こっちだから、じゃな?」

そう言って、亮太は、僕から、離れていく。

僕も「さようなら」と言って、亮太と別れて、家に向かう事にした。

家に帰りながら、明日か……ちょっと緊張するなあ……と、思っていたのだった。


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